万能艦隊

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艦隊建設

ユトランド沖海戦

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1916年5月31日。
遣欧艦隊の姿はユトランド沖にあった。
「これより我が艦隊は敵艦隊に肉薄し、先鋒を討つ!」
司令長官である鈴木は鬼貫の名に恥じぬ闘将ぶりを発揮して、ドイツ艦隊に近づきつつあった。
扶桑型戦艦は高速の割にしっかり防御も厚く、安心して突撃することが出来た。
それに、ドイツ戦艦群の砲撃はそのほとんどがイギリス戦艦群に向かっていたこと大きかった。
立ちふさがるのは防護巡洋艦や駆逐艦のみ。
それらは天龍型の2隻が相手になり、その15.5㎝砲をもって互角以上の戦いを演じていた。
ただ、このユトランド沖海戦では交戦距離が20000ⅿまで延び、水雷戦を挑むのも一苦労だった。
扶桑型戦艦は接近中も30.5㎝砲を撃ち続け、ドイツ戦艦群にかなりの損害を強いていたがドイツ戦艦はかなり打たれ強く、逆に反撃を喰らって山城が2発の36㎝砲弾を喰らった。
なんとか舷側装甲で致命傷を食い止めたものの、大事を取って山城は戦線を離脱。
それでも何とか遣欧艦隊は雷撃可能距離である7000ⅿまで接近し、魚雷を発射。
すぐに反転した。
魚雷は戦艦ケー二ヒやナッサウ、デアフリンガーなどに2~3本命中し、このうちナッサウに関しては撃沈に成功した。
この戦艦に遣欧艦隊は沸き立ったが、イギリス艦隊の3隻の巡洋戦艦が立て続けに爆沈し形勢はドイツ有利に傾いた。
だが、最後はイギリス海軍が地力を見せて何とかドイツ艦隊を追い払うことに成功。
結局、ドイツ艦隊は雷撃を受けたケー二ヒやナッサウ、リュッツオウ、そしてデアフリンガーを失ったが4隻のイギリス巡洋戦艦を撃沈した。
戦術的には痛み分けとなったが、戦略的には海上封鎖を打破できなかったためイギリス海軍の勝利となったのである。


遣欧艦隊も沈没艦こそ出さなかったが、それ相応に傷ついていた。
山城は大破、扶桑と伊勢も中破していた。
すぐにドッグ入りとなり、向こう3カ月は行動不能となった。
だが、ドイツ艦隊に対して肉薄雷撃を行い、見事1隻の戦艦を撃沈して見せた遣欧艦隊の評価は大いに高まることになり、司令長官の鈴木は後にイギリスで勲章を叙勲されることになる。
大戦争はこの後、ロシア帝国の崩壊やアメリカの参戦などを経て1918年に協商国の勝利で幕を閉じることになり、遣欧艦隊はスカパ・フローにてドイツ艦隊の降伏に立ち会うことになる。
だが、ここでドイツ艦隊は一斉に自沈してしまい日本の乗組員たちは呆気にとられることになる。
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