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防空艦隊建設
九七式艦上戦闘機
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瑞鳳型防空空母がそれぞれ竣工したことで日本海軍はこれに艦載する戦闘機の開発が待ち遠しく、開発を行っている企業に催促の手紙を送っていた。
そしてついに三菱が機体を完成させたのである。
九七式艦上戦闘機
最高速度:時速508㎞
武装:13.2㎜機銃4挺
翼面荷重:100㎏/㎡
プロペラ:直径3.42mが4枚
搭乗数:1人
航続距離:時速350㎞で700海里
全長:9.46m
全幅:11.00m(折り畳み時9.88m)
三菱は試作機の段階で海軍の要求性能を満たしていたが、”折り畳み翼を採用する”という新たな海軍の要求に応えた。
九四式戦闘機では折り畳み翼を採用していたが、整備性の問題がありほとんど折り畳まれていないのだ現状であった。
エンジンもドイツ製のものから日本が開発した複列14気筒エンジンの金星エンジンを採用。
このエンジンはドイツの協力もあり、金星エンジンはすでに1000馬力となっていたのである。
これで瑞鳳型防空空母は性能諸元通りに57機の艦上戦闘機が運用可能になる。
早速生産が始められ、名前は九七式艦上戦闘機とされた。
全金属単葉の艦上戦闘機であり旋回性能こそ悪化したが高速性能と重武装には磨きがかかり、早速瑞鳳型軽空母に艦載された。
運用してみると何ら問題は無かったが、瑞鳳型だけでも342機もの戦闘機が必要であり三菱は量産に明け暮れることになる。
瑞鳳型軽空母の建造は日本海軍に確かな自信を与えた。
「瑞鳳型はまさに傑作空母だ…これで得た建造技術を新型空母に流用すれば強力な空母が出来るに違いない!」
そして日本海軍は空母蒼龍の準姉妹艦に瑞鳳型の技術を積極的に取り入れていく。
第四艦隊事件や友鶴事件で艦政本部は少し委縮していたが瑞鳳型の成功により自信を取り戻したのである。
蒼龍はかなり復元性に気を付けられていたが新型空母はそれらを一旦見直し、強力な中型空母を建造しようというのである。
また、同時に次世代の防空空母の設計にも着手し始めた。
この明らかに航空主兵主義に傾いている流れは、実は九六式陸攻や九七式艦攻などの新型攻撃機の登場が原因である。
これらの機体はどちらも800㎏航空魚雷を吊り下げての攻撃が可能であり、その速力も早い。
もはや航空戦力だけで戦艦を撃沈することは決して夢物語ではなく、海軍内の大艦巨砲主義は少しづつその影響力を削がれていた。
それでも新型戦艦2隻の建造は決定事項であるが、それと同じくらいに空母戦力の増強が決定されたのである。
これに嶋田は悔しがったが、航空機が戦艦を撃沈し得るということはもはや事実であり受け入れるしかなかったのである。
そしてついに三菱が機体を完成させたのである。
九七式艦上戦闘機
最高速度:時速508㎞
武装:13.2㎜機銃4挺
翼面荷重:100㎏/㎡
プロペラ:直径3.42mが4枚
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エンジンもドイツ製のものから日本が開発した複列14気筒エンジンの金星エンジンを採用。
このエンジンはドイツの協力もあり、金星エンジンはすでに1000馬力となっていたのである。
これで瑞鳳型防空空母は性能諸元通りに57機の艦上戦闘機が運用可能になる。
早速生産が始められ、名前は九七式艦上戦闘機とされた。
全金属単葉の艦上戦闘機であり旋回性能こそ悪化したが高速性能と重武装には磨きがかかり、早速瑞鳳型軽空母に艦載された。
運用してみると何ら問題は無かったが、瑞鳳型だけでも342機もの戦闘機が必要であり三菱は量産に明け暮れることになる。
瑞鳳型軽空母の建造は日本海軍に確かな自信を与えた。
「瑞鳳型はまさに傑作空母だ…これで得た建造技術を新型空母に流用すれば強力な空母が出来るに違いない!」
そして日本海軍は空母蒼龍の準姉妹艦に瑞鳳型の技術を積極的に取り入れていく。
第四艦隊事件や友鶴事件で艦政本部は少し委縮していたが瑞鳳型の成功により自信を取り戻したのである。
蒼龍はかなり復元性に気を付けられていたが新型空母はそれらを一旦見直し、強力な中型空母を建造しようというのである。
また、同時に次世代の防空空母の設計にも着手し始めた。
この明らかに航空主兵主義に傾いている流れは、実は九六式陸攻や九七式艦攻などの新型攻撃機の登場が原因である。
これらの機体はどちらも800㎏航空魚雷を吊り下げての攻撃が可能であり、その速力も早い。
もはや航空戦力だけで戦艦を撃沈することは決して夢物語ではなく、海軍内の大艦巨砲主義は少しづつその影響力を削がれていた。
それでも新型戦艦2隻の建造は決定事項であるが、それと同じくらいに空母戦力の増強が決定されたのである。
これに嶋田は悔しがったが、航空機が戦艦を撃沈し得るということはもはや事実であり受け入れるしかなかったのである。
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