小沢機動部隊

ypaaaaaaa

文字の大きさ
39 / 76
続・FS作戦

航空戦

しおりを挟む
ガダルカナル島攻撃隊が攻撃に成功している頃、小沢機動部隊は苦境に立たされていた。
「すでに敵機動部隊は攻撃隊を出撃させている…まるで我々がここに出てくるのが分かっていたようだな」
実は、この少しまえに偵察に出ていた九六式陸攻が敵機動部隊を発見していた。
だが、既に攻撃隊が出撃してきており距離も小沢機動部隊から200海里ほどしか離れていなかった。
小沢は心の中で”暗号が読まれているかもしれない”と考えたが、今は目の前のことに対処せねばならない。
「奇襲を受けなかっただけましです。直掩隊に出撃の準備をさせておきます」
源田はそう言って赤城の指令室を出ていく。
「敵空母は大型が4隻、小型が4隻…軽く見積もっても敵機動部隊の航空兵力は500機はくだらないでしょう…」
草鹿の推測に小沢も同意する。
「ここは戦うしかない」
覚悟を決めた小沢は艦橋で仁王立ちとなった。


直掩隊の紫電改63機、零戦72機、彗星108機の計243機は15分ほどで発艦していき、電探に誘導されながら優位な位置に付く。
彗星108機はさすがに敵戦闘機との戦いは出来ないが、敵攻撃機に対してなら問題なく戦えた。
そのため、紫電改63機と零戦72機は専ら敵戦闘機との戦いに専念することとなっている。
そうしていると、敵攻撃隊が見えた。
数は400弱。
直掩隊はその編隊を目にするとすぐに急降下。
これはアメリカ軍からも分かり、すぐに戦闘機を前面に出す。
両部隊は急接近し、銃弾を叩き込む。
墜ちていくのは若干ではあるが、日本側とりわけ零戦が多かった。
彗星と一部の零戦はそのまま攻撃編隊めがけて降下していったが、紫電改や残りの零戦は反転し敵戦闘機との戦闘に入った。
新型戦闘機のF6Fはやはり手強く、防御面は弱い零戦はいくら速度が速くとも新兵などは撃墜されてしまう。
だが紫電改はそれなりに頑丈かつ、強力な武装でF6Fと互角以上の戦いを繰り広げていた。
はたまた彗星などはと言うと、こちらは編隊直上で護衛に付いていたF6Fに20機程度撃墜されてしまっていた。
だが、ここは零戦隊も踏ん張りを見せその速度と旋回性能でF6Fと互角の戦いを演じた。
そのすきに彗星は敵攻撃隊に12.7㎜機銃を叩き込んでいく。
攻撃隊はSBD爆撃機とTBF雷撃機であり、彗星の敵ではなかった。
結局、彗星隊は80機以上の敵機を撃墜しまた50機弱を退散させた。
それでも、90機程度の攻撃隊はついに小沢機動部隊に到達した。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

異聞坊ノ岬沖海戦      此れは特攻作戦に非ず

みにみ
歴史・時代
1945年4月 米軍が沖縄へと上陸 日吉台は菊水一号作戦発令 第一航空戦隊旗艦大和率いる第二艦隊は全兵力をもって これを迎撃せんとす 基地航空隊との協力を持ってこれを撃滅せよ

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記

颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。 ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。 また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。 その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。 この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。 またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。 この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず… 大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。 【重要】 不定期更新。超絶不定期更新です。

大日本帝国、アラスカを購入して無双する

雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。 大日本帝国VS全世界、ここに開幕! ※架空の日本史・世界史です。 ※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。 ※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。

大日本帝国領ハワイから始まる太平洋戦争〜真珠湾攻撃?そんなの知りません!〜

雨宮 徹
歴史・時代
1898年アメリカはスペインと戦争に敗れる。本来、アメリカが支配下に置くはずだったハワイを、大日本帝国は手中に収めることに成功する。 そして、時は1941年。太平洋戦争が始まると、大日本帝国はハワイを起点に太平洋全域への攻撃を開始する。 これは、史実とは異なる太平洋戦争の物語。 主要登場人物……山本五十六、南雲忠一、井上成美 ※歴史考証は皆無です。中には現実性のない作戦もあります。ぶっ飛んだ物語をお楽しみください。 ※根本から史実と異なるため、艦隊の動き、編成などは史実と大きく異なります。 ※歴史初心者にも分かりやすいように、言葉などを現代風にしています。

四代目 豊臣秀勝

克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。 読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。 史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。 秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。 小牧長久手で秀吉は勝てるのか? 朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか? 朝鮮征伐は行われるのか? 秀頼は生まれるのか。 秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

戦神の星・武神の翼 ~ もしも日本に2000馬力エンジンが最初からあったなら

もろこし
歴史・時代
架空戦記ファンが一生に一度は思うこと。 『もし日本に最初から2000馬力エンジンがあったなら……』 よろしい。ならば作りましょう! 史実では中途半端な馬力だった『火星エンジン』を太平洋戦争前に2000馬力エンジンとして登場させます。そのために達成すべき課題を一つ一つ潰していく開発ストーリーをお送りします。 そして火星エンジンと言えば、皆さんもうお分かりですね。はい『一式陸攻』の運命も大きく変わります。 しかも史実より遙かに強力になって、さらに1年早く登場します。それは戦争そのものにも大きな影響を与えていきます。 え?火星エンジンなら『雷電』だろうって?そんなヒコーキ知りませんw お楽しみください。

天竜川で逢いましょう 〜日本史教師が石田三成とか無理なので平和な世界を目指します〜

岩 大志
歴史・時代
ごくありふれた高校教師津久見裕太は、ひょんなことから頭を打ち、気を失う。 けたたましい轟音に気付き目を覚ますと多数の軍旗。 髭もじゃの男に「いよいよですな。」と、言われ混乱する津久見。 戦国時代の大きな分かれ道のド真ん中に転生した津久見はどうするのか!!??? そもそも現代人が生首とか無理なので、平和な世の中を目指そうと思います。

処理中です...