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八八艦隊計画
平賀式設計
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1910年と言うと日本海軍では戦艦8隻、装甲巡洋艦8隻をそろえる八八艦隊計画が議論されていた時期である。
ただ、技術的な問題もあり日本海軍はイギリスに戦艦を発注しようとしていた。
これに待ったをかけたのが平賀譲造船少佐であった。
彼は自らの腹案を携えて当時、日本海軍内で大きな権力を抱えていた元帥東郷平八郎大将の元を訪れた。
「イギリスに戦艦を発注するようでは国内の造船業が育ちませんし、はっきり言って無駄です」
開口一番に平賀はそう言った。
これに東郷は少し頭に来たが、”ここまで大口をたたくのだから何か腹案があるに違いない”と確信していた。
「では、どうすればよいのか」
東郷がそう聞くと平賀は”待ってました!”と言わんばかりに説明を始めた。
「まず、イギリスにはそれなりの資金と引き換えに造船技官を送り技術を習得させましょう。そして、時が来たら大建艦計画を押し出せばいいのです」
東郷も頷く。
「極東には我が帝国海軍に敵う海軍は同盟国のイギリス以外にありません!今は、力を蓄えるときです。いつか世界を巻き込む戦争が始めるその時まで」
もはや東郷に言うことは無かった。
「分かった。君の言う通りだ!今は力を蓄えることにしよう」
こうしてイギリスへの超弩級戦艦の発注は取りやめとなり、代わりに造船技師が国費で留学していった。
それでも戦艦1隻分の予算に比べると月とスッポンであり、余剰資金は国内の造船業へ投資されることになった。
貯蓄という選択肢もあったが、日本は列強でかなり高水準の成長率を誇っておりインフレも当然起こっていた。
そのため、建造される時期によっては貯蓄金額が目減りしている可能性があった。
だから投資と言う形になったのだった。
この投資は呉、横須賀、長崎、神戸の造船所に新たに建造ドッグを建設するということで決着がついた。
実は平賀が東郷に伝えた腹案はこれだけではなかった。
「我が国は他の列強に比べるとやはり国力で劣っています。ですので、できるだけ船形は統一されるべきです。そのため、切りのいいトン数で船形を統一しましょう」
「なるほど…確かにそれ的を射ている」
「もう少し踏み込みますと、船を一種の”箱”と見立てて、そこに巨砲を積めば戦艦、そこに貨物を積めば貨物船、そこに客を乗せれば貨客船という形で時局に合わせた船舶運用を可能にしましょう」
これには東郷も首を傾げた。
「戦艦は必ず装甲がいるだろう。それは無理だ」
「これはあくまでたとえ話です。私も客船がそのまま戦艦になるとは思っていません。ですが、砲弾運搬船や燃料運搬船などには使えますので平時は貨客船、戦時は補給船と言った形に出来ます」
東郷は呆気にとられながらもしきりに頷いた。
ただ、技術的な問題もあり日本海軍はイギリスに戦艦を発注しようとしていた。
これに待ったをかけたのが平賀譲造船少佐であった。
彼は自らの腹案を携えて当時、日本海軍内で大きな権力を抱えていた元帥東郷平八郎大将の元を訪れた。
「イギリスに戦艦を発注するようでは国内の造船業が育ちませんし、はっきり言って無駄です」
開口一番に平賀はそう言った。
これに東郷は少し頭に来たが、”ここまで大口をたたくのだから何か腹案があるに違いない”と確信していた。
「では、どうすればよいのか」
東郷がそう聞くと平賀は”待ってました!”と言わんばかりに説明を始めた。
「まず、イギリスにはそれなりの資金と引き換えに造船技官を送り技術を習得させましょう。そして、時が来たら大建艦計画を押し出せばいいのです」
東郷も頷く。
「極東には我が帝国海軍に敵う海軍は同盟国のイギリス以外にありません!今は、力を蓄えるときです。いつか世界を巻き込む戦争が始めるその時まで」
もはや東郷に言うことは無かった。
「分かった。君の言う通りだ!今は力を蓄えることにしよう」
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それでも戦艦1隻分の予算に比べると月とスッポンであり、余剰資金は国内の造船業へ投資されることになった。
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「なるほど…確かにそれ的を射ている」
「もう少し踏み込みますと、船を一種の”箱”と見立てて、そこに巨砲を積めば戦艦、そこに貨物を積めば貨物船、そこに客を乗せれば貨客船という形で時局に合わせた船舶運用を可能にしましょう」
これには東郷も首を傾げた。
「戦艦は必ず装甲がいるだろう。それは無理だ」
「これはあくまでたとえ話です。私も客船がそのまま戦艦になるとは思っていません。ですが、砲弾運搬船や燃料運搬船などには使えますので平時は貨客船、戦時は補給船と言った形に出来ます」
東郷は呆気にとられながらもしきりに頷いた。
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