超量産艦隊

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三一六計画

単座急降下爆撃機

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②計画が順調に進展している頃、海軍航空畑の大西は航空本部長である山本と軍令部の一室で話していた。
「五航戦の飛行隊長をしている源田と言う男がいます。奴はかなり頭の切れる人間で、私も何かと参考にしております。その者が私にこのようなことを言ってきました。
山本がしっかり話に喰いついているのを確認してから大西は語り始めた。
「源田曰く、”艦爆を単座機とすれば小型の空母でも運用可能ではないか?”と言っておりました」
山本はすぐに理解して、考え始めた。
(単座爆撃機が開発出来たら、かなり戦術の幅が広がる…一考の余地はあるな)
こうして山本は海軍航空技術廠に単座急降下爆撃機の試作を命じた。


「これまた珍妙な航空機をお望みか…」
空技廠長の和田操大佐はため息をつく。
彼が見ていたのは上司の山本から送られてきた単座急降下爆撃機の要求性能だった。
戦闘機としての能力を残しつつ、急降下爆撃も行える機体。
まさに欲張りであった。
ただし、山本は和田にとって尊敬する上官の1人。
無下になどできなかった。
(幸い、戦闘機の能力に関しては詳細な記述は無い…ならば少し格闘性能を落として機体構造を強化しよう。戦闘機も頑丈で困るような機体ではない!)
和田は欧米に出張していた時期があった。
そこで見てきた数々の航空機は、格闘性能よりも高速、重武装を指向している様に思えた。
(これからの趨勢は、高速重武装の戦闘機になるやもしれん。なら、いまから”単座急降下爆撃機”という形で研究しておいても問題ないではないか!)
和田はそう思い立ち、まずは試験機を製造することにした。


製造といっても、この単座急降下爆撃機は制式採用されるのかすら未知数な機体であるため既存の機体の改造と言うことで落ち着いた。
改造されたのは九五式戦闘機である。
九五式戦闘機は平賀式設計のおかげで陸上型と艦載型の2種類あるが、今回は艦載型を改造する。
蛇足として、陸上型と艦載型の違いは翼があり畳めるか否かの違いだけであった。


九五式戦闘機は複葉の機体である。
そのため、速度はそこまで出ないが爆弾は120㎏爆弾を搭載しての急降下はできた。
この改造で、速度はさらに落ちることになったがそれでも従来の爆撃機などよりかは高速だった。
(この単座急降下爆撃機には将来性がある…!)
和田はそう考える様になった。
今回の改造では武装の強化などは行われなかったが、もっとエンジンの馬力が向上すればいずれは可能になる。
和田は早くもこの単座急降下爆撃機の魅力に憑りつかれつつあった。
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