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有能令嬢は好きにしたい
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「僕は、フレデリクは、君、ティアとの婚約を破棄する!」
わたしは、開いた口がふさがらなかった。今日は、学園の創立祭パーティーの場だ。フレデリク様の隣ではカロリーヌが涙を流して、彼を盾にするようにしてこちらを見ている。
「とぼけても、無駄だ!カロリーヌに対して、君が何をしたか忘れたのか?」
わたしは、さすがに口元を隠しながら、思い出す。
(無視されるけど、フレデリク様の学友だから挨拶してたなあ)
「嫌がるカロリーヌに絡んだり!」
(食堂で水をかけられたなあ)
「カロリーヌが、つまずいて水をこぼすようにしたり!」
(フレデリク様と仲いいって自慢されたなあ)
「僕とカロリーヌが関わることに過度に嫉妬して、カロリーヌに当たった!」
言葉が出ない。おそらく、この場で大きいリアクションをするのは、悪手だ。
「のちほど、ラガレーヌ家からご連絡差し上げますわ」
そういって、決まったお辞儀をして、踵を返した。
フレデリクが、カロリーヌが、どんな顔をしていたかはわからない。
エスコートもなしに、わたしは会場を後にした。家に帰る馬車に乗り込む。やっと、息ができる。
「や……」
わたしは、タメを作る。
「ったー!!!!!!!!」
この先どうなるかはわからないが、わたしは男爵家で自分より爵位が上の伯爵の婚約者に合わせて、それはそれは、努力した。淑女でいるために。
小さい時は剣術に精を出して、男のふりをして、稽古場に顔を出していた。力の差はまだなかったので、同じ年ごろのこと、切磋琢磨できた。しかし、婚約が決まってからは、婚約者の言いなりだった。
もう言いなりにならなくていい!もちろん、たくさんの問題があるけれど……
やっと、息ができる!
わたしは、開いた口がふさがらなかった。今日は、学園の創立祭パーティーの場だ。フレデリク様の隣ではカロリーヌが涙を流して、彼を盾にするようにしてこちらを見ている。
「とぼけても、無駄だ!カロリーヌに対して、君が何をしたか忘れたのか?」
わたしは、さすがに口元を隠しながら、思い出す。
(無視されるけど、フレデリク様の学友だから挨拶してたなあ)
「嫌がるカロリーヌに絡んだり!」
(食堂で水をかけられたなあ)
「カロリーヌが、つまずいて水をこぼすようにしたり!」
(フレデリク様と仲いいって自慢されたなあ)
「僕とカロリーヌが関わることに過度に嫉妬して、カロリーヌに当たった!」
言葉が出ない。おそらく、この場で大きいリアクションをするのは、悪手だ。
「のちほど、ラガレーヌ家からご連絡差し上げますわ」
そういって、決まったお辞儀をして、踵を返した。
フレデリクが、カロリーヌが、どんな顔をしていたかはわからない。
エスコートもなしに、わたしは会場を後にした。家に帰る馬車に乗り込む。やっと、息ができる。
「や……」
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「ったー!!!!!!!!」
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もう言いなりにならなくていい!もちろん、たくさんの問題があるけれど……
やっと、息ができる!
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