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終始おかしいお母様
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どうも様子がおかしい…
わたくし、ダリア・フリーマンは今日という日に賭けていました。
ロベルト様をいかに良く見せるかを。
両親に好かれなければ結婚の話もうまくいきません。ここが政略結婚と違うところ、自由恋愛はそれはそれで苦労がありますのよ。
話を元に戻すとお母様がなんだかずっとフワフワしています。
なんなの?
「ちょっとお母様!さっきからぼーっとして!話聞いています?」
我慢できず注意してしまいましたわ。
お母様は良くも悪くもずっと少女なのです。
見た目はかわいくて若々しくわたくしとは姉妹と間違われるほど。
中身は恋愛小説大好き、それにインスパイアされてポエムを書くようないつまでたっても“夢見る少女”なのです。
近頃はこのポエムがお茶会で大ウケ、“さすがは恋愛の達人マーガレット様”ともてはやされているのです。
そんなことを考えていると話がまずい方向へ!
「あれ、フリーマン侯爵夫妻は熱烈な自由恋愛だと伺ってますが?社交界じゃ評判の…」
ドスッ!ロベルトの腹を殴りました。黙らせるにはこれが一番!
「いたたっ、なんだよ、ダリア」
「しっ、この話はダメ。後で教えるから」
お母様が物凄い形相でこちらを見ています。
お父様のフォローも手伝って話は無事わたくしたちの学園の話に変わりました。
来週ロベルト様はお父上であるグリーンウッド侯爵とともに正式に訪問するという約束を取り付け、わたくしは彼を庭園に連れ出しました。
「ダリア、さっきのあれ。教えてよ」
ロベルト様が怪訝そうな顔をしてこちらを見ています。
「そうね、ここならゆっくり話せそう」
お母様お気に入りのガゼボに彼を座らせ、わたくしはこのフリーマン家のお約束を話しはじめました。
お母様はね、自分は政略結婚だと思っているの。でもそれは違うわ。
だからといって熱烈な自由恋愛というのも嘘、言うなれば…
お父様の“熱烈な片思い婚”なの。
あのふたりは我々と同じ学園で知り合ったの。同級生よ。
不器用なお父様は一目惚れしたお母様をなんとか落とそうと…いや、失礼、なんとか仲良くなろうとしたけどダメだったの。
それでお母様の両親のもとへ直談判したの、結婚させてほしいと。
でもそうこうしているうちに情けなくなっちゃったのね。本人飛び越えて話を進めている自分が。とうとうその場で号泣しちゃったの。
見かねたお祖父様とお祖母様が悪い人じゃなさそうだしということで話を進めてくれたわ。
でもね、その際にお父様が『泣いて頼んだなんてマーガレットに知れたら恥ずかしい、なんとか政略結婚という体で』とお願いしたの。
今にして思えば馬鹿なお願いよ。
お母様はお母様で両親に薦められたものだからなんらかの益はあるのだろうと言われるがまま結婚したわけ。
それで号泣した件はお母様には知らされず…現在に至るのよ。
「あのフリーマン侯爵が?泣いたの?」
ポカンとして聞いていたロベルト様がやっと口を開いたわ。
「だそうよ。あなただってそうなるでしょう?だからお父様はお母様に知れることが死ぬほどお嫌なのよ」
「でもさ、この件は娘の君も知っているし、ふたりの友人たちも知っている人はいるだろう?そこはいいの?」
「まあわたくしだったら世間に知れたほうが嫌だけど、お父様はお母様第一主義だから本人に知れなきゃいいのよ。
近頃はお父様の熱烈片思いぶりとお母様のヘンなポエムが相まってふたりは“熱烈な自由恋愛”ということになったらしいわ。お父様はご満悦よ」
ロベルト様はしばらく考えていましたが
「でもさ、このままでいいの?夫人には本当の事教えたほうがいいんじゃないかな?」
と、とんでもないことを言ってきました。
「だめだめ、お父様がおかしくなっちゃう。お母様だっていまさらよ」
「そうかなぁ、でもさ…」
「あぁもう、でもでもうるさい!
せめて結婚するまでこの嘘に付き合って。
そのことは結婚したあと考えましょ」
「…わかったよ」
ロベルト様はわたくしと固い約束をして帰っていきました。
馬車が小さくなるまでお母様は千切れんばかり手を振っていました。
…まさか…ね
わたくし、ダリア・フリーマンは今日という日に賭けていました。
ロベルト様をいかに良く見せるかを。
両親に好かれなければ結婚の話もうまくいきません。ここが政略結婚と違うところ、自由恋愛はそれはそれで苦労がありますのよ。
話を元に戻すとお母様がなんだかずっとフワフワしています。
なんなの?
「ちょっとお母様!さっきからぼーっとして!話聞いています?」
我慢できず注意してしまいましたわ。
お母様は良くも悪くもずっと少女なのです。
見た目はかわいくて若々しくわたくしとは姉妹と間違われるほど。
中身は恋愛小説大好き、それにインスパイアされてポエムを書くようないつまでたっても“夢見る少女”なのです。
近頃はこのポエムがお茶会で大ウケ、“さすがは恋愛の達人マーガレット様”ともてはやされているのです。
そんなことを考えていると話がまずい方向へ!
「あれ、フリーマン侯爵夫妻は熱烈な自由恋愛だと伺ってますが?社交界じゃ評判の…」
ドスッ!ロベルトの腹を殴りました。黙らせるにはこれが一番!
「いたたっ、なんだよ、ダリア」
「しっ、この話はダメ。後で教えるから」
お母様が物凄い形相でこちらを見ています。
お父様のフォローも手伝って話は無事わたくしたちの学園の話に変わりました。
来週ロベルト様はお父上であるグリーンウッド侯爵とともに正式に訪問するという約束を取り付け、わたくしは彼を庭園に連れ出しました。
「ダリア、さっきのあれ。教えてよ」
ロベルト様が怪訝そうな顔をしてこちらを見ています。
「そうね、ここならゆっくり話せそう」
お母様お気に入りのガゼボに彼を座らせ、わたくしはこのフリーマン家のお約束を話しはじめました。
お母様はね、自分は政略結婚だと思っているの。でもそれは違うわ。
だからといって熱烈な自由恋愛というのも嘘、言うなれば…
お父様の“熱烈な片思い婚”なの。
あのふたりは我々と同じ学園で知り合ったの。同級生よ。
不器用なお父様は一目惚れしたお母様をなんとか落とそうと…いや、失礼、なんとか仲良くなろうとしたけどダメだったの。
それでお母様の両親のもとへ直談判したの、結婚させてほしいと。
でもそうこうしているうちに情けなくなっちゃったのね。本人飛び越えて話を進めている自分が。とうとうその場で号泣しちゃったの。
見かねたお祖父様とお祖母様が悪い人じゃなさそうだしということで話を進めてくれたわ。
でもね、その際にお父様が『泣いて頼んだなんてマーガレットに知れたら恥ずかしい、なんとか政略結婚という体で』とお願いしたの。
今にして思えば馬鹿なお願いよ。
お母様はお母様で両親に薦められたものだからなんらかの益はあるのだろうと言われるがまま結婚したわけ。
それで号泣した件はお母様には知らされず…現在に至るのよ。
「あのフリーマン侯爵が?泣いたの?」
ポカンとして聞いていたロベルト様がやっと口を開いたわ。
「だそうよ。あなただってそうなるでしょう?だからお父様はお母様に知れることが死ぬほどお嫌なのよ」
「でもさ、この件は娘の君も知っているし、ふたりの友人たちも知っている人はいるだろう?そこはいいの?」
「まあわたくしだったら世間に知れたほうが嫌だけど、お父様はお母様第一主義だから本人に知れなきゃいいのよ。
近頃はお父様の熱烈片思いぶりとお母様のヘンなポエムが相まってふたりは“熱烈な自由恋愛”ということになったらしいわ。お父様はご満悦よ」
ロベルト様はしばらく考えていましたが
「でもさ、このままでいいの?夫人には本当の事教えたほうがいいんじゃないかな?」
と、とんでもないことを言ってきました。
「だめだめ、お父様がおかしくなっちゃう。お母様だっていまさらよ」
「そうかなぁ、でもさ…」
「あぁもう、でもでもうるさい!
せめて結婚するまでこの嘘に付き合って。
そのことは結婚したあと考えましょ」
「…わかったよ」
ロベルト様はわたくしと固い約束をして帰っていきました。
馬車が小さくなるまでお母様は千切れんばかり手を振っていました。
…まさか…ね
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