61 / 66
61.署名
しおりを挟む
兄様に抱きしめられ、時折思い出したかのように口づけされる。
腕の中にいるのが心地よくて、気がつけば日が暮れそうになっていた。
「兄様、そろそろ中に戻った方がいいかも?」
「……そうだな。レイモンに叱られそうだ。
中に戻って、父上たちに報告しよう。
婚約を認めてもらわないといけないしな」
「うん」
兄様から下りて歩いて戻ろうとしたのに、
しっかり抱きかかえられて離してもらえない。
「兄様、歩くからおろして」
「……いやだ」
「嫌だって、どうして」
「ジュリアンヌと離れたくない。
だけど、応接室に戻ったら離れなくちゃいけないだろう。
それまではこうしていたい」
「……わかったわ」
さすがに伯父様とレイモン兄様の前では、
抱き上げるのは止めてくれるらしい。
よほど私と離れたくないのか、
兄様にじっと見つめられるとお願いを断りにくい。
……私も本当は離れたくないって思っているけど。
兄様は応接室の前まで行って、ようやく私を降ろしてくれた。
ドアを開けると、伯父様とレイモン兄様は楽しそうに笑っていた。
「ああ、やっと帰って来たか」
「話はできたんだろう?」
「父上、レイモン、俺とジュリアンヌを婚約させてくれ」
ソファに座ろうとせず、兄様が伯父様とレイモン兄様に頭を下げる。
それを見て、私も兄様の隣で頭を下げた。
「うん、とりあえず座ろうか。二人とも」
伯父様にそう言われ、兄様と私はソファへ座る。
すぐに認めてくれると思っていたのに。
「じゃあ、これに署名しようか」
「え?」
「ほら、すぐに王宮に届けないと夜になってしまう」
「ええ?」
差し出された書類は婚約に関するものだった。
もうすでにレドアル公爵とイフリア公爵の名が書かれている。
「認めてくれるってこと?」
「認めないわけないだろう。最初からこうなるとわかっていたんだから」
「え?」
「もっと早くジェラルドが我慢できなくなると思ってたけどね」
伯父様とレイモン兄様ののんきな会話に力が抜けそうになる。
「わ、私はすごく悩んでいたのに!」
「それも知っているよ。
だけど、人から言われて気がついたんじゃだめだろう。
俺はジュリアンヌが自分でジェラルドを選ぶのを待っていただけだ」
「……そうかもしれないけど」
「決めた時にすぐに婚約できるように準備は整えていたんだぞ。
感謝してほしいくらいだ」
「準備?」
何のことだろうと思っていると、伯父様とレイモン兄様がにかっと笑う。
「うちの養女のままだと婚約できないからな」
「だからイフリア公爵家の籍に戻したんだよ」
「それって、そういうことだったの!?」
「そうだよ。ジェラルドも気がつかずに落ち込んでいたようだが」
隣に座る兄様を見ると、兄様も私と同じように驚いていた。
知らなかったのが自分だけじゃなかったので少しだけほっとする。
「二人の話し合いも終わったし、これですんなり婚約できるな」
「……ありがとう」
心配させていたのは間違いないので、お礼は言っておく。
ジェラルド兄様が署名した後で、私も署名する。ジュリアンヌ・イフリア
この名前で署名する日が来るなんて、思いもしなかった。
「……すぐにまたジュリアンヌ・レドアルに戻るけどな」
「ジェラルド、結婚は学園を卒業した後だよ?」
「……あと二年半もあるのか」
絶望するような兄様にレイモン兄様が追い打ちをかける。
「それまでジュリアンヌはイフリア公爵家で生活するからね」
「は!?」
「婚約したからといって、レドアル公爵家には戻さないよ。
やっと兄妹で一緒に暮らせるようになったんだから」
「……嘘だろう」
私が戻って来ると思っていたのか、兄様が私の手を強く握る。
離れたくない気持ちは同じだけど、私はイフリア公爵家に帰らなくてはいけない。
せっかく両思いだとわかったのに、また離れなくちゃいけない。
切なくなって兄様を見れば、兄様もさみしそうな目で私を見ていた。
「……やっぱりこうなったか」
「伯父上、予想通りですね」
「父上、レイモン、何のことだ?」
また何か話し合っていたのか、伯父様とレイモン兄様が笑っている。
「ジェラルド、イフリア公爵家の仕事を手伝うなら、
うちの屋敷にジェラルドの部屋を用意してもいいよ」
「本当か!」
「ああ。新しい公爵としてやらなくちゃいけないことは山積みでね。
使用人も減らしてしまったから大変なんだ。
伯父上に、ジェラルドを借りれないか相談していたところだった」
「いくらでも手伝うよ!公爵家の仕事なら慣れているし!」
「期間はジュリアンヌの学園卒業まで。それでいいか?」
「ああ!」
どうやら今度は兄様がイフリア公爵家に住むことになるらしい。
伯父様とも話がついていたようで、私と兄様たちはイフリア公爵家に戻ることにした。
署名した書類は伯父様が王宮に提出してくれるらしい。
明日には私とジェラルド兄様の婚約が成立する。
馬車に乗ってイフリア公爵家に戻った時にはもう夜になっていた。
三人で夕食を取り、私は私室へ戻って湯あみをして眠る用意をする。
今日はいろいろあって疲れたし、兄様にも会えた。
ずっと眠れなかったけれど、今日なら眠れるかもしれない。
そう思ってベッドに入ると、ドアがノックされた。
部屋に入ってきたのはジェラルド兄様だった。
「どうしたの?」
「ジュリアンヌを寝かしつけてから寝ようと思って」
「……今日は大丈夫だと思ったのに」
「もうずっと寝てないって聞いた。ほら、横になって」
「……うん」
きっとレイモン兄様から聞いたのだろう。
ずっと寝ていないから倒れるかもしれないとか言ってそう。
横になって兄様と手をつなぐと、レドアル公爵家にいた時を思い出す。
あの時は素直に甘えることができなかったけれど、今はそうじゃない。
もう兄様としてじゃなく、婚約者として甘えてもいいんだ。
「なんだかうれしそうだな」
「うん。ずっと会えなくてさみしかったから。
こうしてまた一緒にいられてうれしい」
「……急に素直になったな……。
俺もうれしいよ。いないあいだ、本当にさみしかったから」
「うん、ごめんね」
何も言わずに避けていて、冷たくして、ごめん。
もう一度謝ろうとしたけれど、眠くて目が開けられなくなる。
眠りに落ちる瞬間、唇に兄様がふれた気がした。
それがうれしくて、幸せな気持ちがあふれそうだった。
腕の中にいるのが心地よくて、気がつけば日が暮れそうになっていた。
「兄様、そろそろ中に戻った方がいいかも?」
「……そうだな。レイモンに叱られそうだ。
中に戻って、父上たちに報告しよう。
婚約を認めてもらわないといけないしな」
「うん」
兄様から下りて歩いて戻ろうとしたのに、
しっかり抱きかかえられて離してもらえない。
「兄様、歩くからおろして」
「……いやだ」
「嫌だって、どうして」
「ジュリアンヌと離れたくない。
だけど、応接室に戻ったら離れなくちゃいけないだろう。
それまではこうしていたい」
「……わかったわ」
さすがに伯父様とレイモン兄様の前では、
抱き上げるのは止めてくれるらしい。
よほど私と離れたくないのか、
兄様にじっと見つめられるとお願いを断りにくい。
……私も本当は離れたくないって思っているけど。
兄様は応接室の前まで行って、ようやく私を降ろしてくれた。
ドアを開けると、伯父様とレイモン兄様は楽しそうに笑っていた。
「ああ、やっと帰って来たか」
「話はできたんだろう?」
「父上、レイモン、俺とジュリアンヌを婚約させてくれ」
ソファに座ろうとせず、兄様が伯父様とレイモン兄様に頭を下げる。
それを見て、私も兄様の隣で頭を下げた。
「うん、とりあえず座ろうか。二人とも」
伯父様にそう言われ、兄様と私はソファへ座る。
すぐに認めてくれると思っていたのに。
「じゃあ、これに署名しようか」
「え?」
「ほら、すぐに王宮に届けないと夜になってしまう」
「ええ?」
差し出された書類は婚約に関するものだった。
もうすでにレドアル公爵とイフリア公爵の名が書かれている。
「認めてくれるってこと?」
「認めないわけないだろう。最初からこうなるとわかっていたんだから」
「え?」
「もっと早くジェラルドが我慢できなくなると思ってたけどね」
伯父様とレイモン兄様ののんきな会話に力が抜けそうになる。
「わ、私はすごく悩んでいたのに!」
「それも知っているよ。
だけど、人から言われて気がついたんじゃだめだろう。
俺はジュリアンヌが自分でジェラルドを選ぶのを待っていただけだ」
「……そうかもしれないけど」
「決めた時にすぐに婚約できるように準備は整えていたんだぞ。
感謝してほしいくらいだ」
「準備?」
何のことだろうと思っていると、伯父様とレイモン兄様がにかっと笑う。
「うちの養女のままだと婚約できないからな」
「だからイフリア公爵家の籍に戻したんだよ」
「それって、そういうことだったの!?」
「そうだよ。ジェラルドも気がつかずに落ち込んでいたようだが」
隣に座る兄様を見ると、兄様も私と同じように驚いていた。
知らなかったのが自分だけじゃなかったので少しだけほっとする。
「二人の話し合いも終わったし、これですんなり婚約できるな」
「……ありがとう」
心配させていたのは間違いないので、お礼は言っておく。
ジェラルド兄様が署名した後で、私も署名する。ジュリアンヌ・イフリア
この名前で署名する日が来るなんて、思いもしなかった。
「……すぐにまたジュリアンヌ・レドアルに戻るけどな」
「ジェラルド、結婚は学園を卒業した後だよ?」
「……あと二年半もあるのか」
絶望するような兄様にレイモン兄様が追い打ちをかける。
「それまでジュリアンヌはイフリア公爵家で生活するからね」
「は!?」
「婚約したからといって、レドアル公爵家には戻さないよ。
やっと兄妹で一緒に暮らせるようになったんだから」
「……嘘だろう」
私が戻って来ると思っていたのか、兄様が私の手を強く握る。
離れたくない気持ちは同じだけど、私はイフリア公爵家に帰らなくてはいけない。
せっかく両思いだとわかったのに、また離れなくちゃいけない。
切なくなって兄様を見れば、兄様もさみしそうな目で私を見ていた。
「……やっぱりこうなったか」
「伯父上、予想通りですね」
「父上、レイモン、何のことだ?」
また何か話し合っていたのか、伯父様とレイモン兄様が笑っている。
「ジェラルド、イフリア公爵家の仕事を手伝うなら、
うちの屋敷にジェラルドの部屋を用意してもいいよ」
「本当か!」
「ああ。新しい公爵としてやらなくちゃいけないことは山積みでね。
使用人も減らしてしまったから大変なんだ。
伯父上に、ジェラルドを借りれないか相談していたところだった」
「いくらでも手伝うよ!公爵家の仕事なら慣れているし!」
「期間はジュリアンヌの学園卒業まで。それでいいか?」
「ああ!」
どうやら今度は兄様がイフリア公爵家に住むことになるらしい。
伯父様とも話がついていたようで、私と兄様たちはイフリア公爵家に戻ることにした。
署名した書類は伯父様が王宮に提出してくれるらしい。
明日には私とジェラルド兄様の婚約が成立する。
馬車に乗ってイフリア公爵家に戻った時にはもう夜になっていた。
三人で夕食を取り、私は私室へ戻って湯あみをして眠る用意をする。
今日はいろいろあって疲れたし、兄様にも会えた。
ずっと眠れなかったけれど、今日なら眠れるかもしれない。
そう思ってベッドに入ると、ドアがノックされた。
部屋に入ってきたのはジェラルド兄様だった。
「どうしたの?」
「ジュリアンヌを寝かしつけてから寝ようと思って」
「……今日は大丈夫だと思ったのに」
「もうずっと寝てないって聞いた。ほら、横になって」
「……うん」
きっとレイモン兄様から聞いたのだろう。
ずっと寝ていないから倒れるかもしれないとか言ってそう。
横になって兄様と手をつなぐと、レドアル公爵家にいた時を思い出す。
あの時は素直に甘えることができなかったけれど、今はそうじゃない。
もう兄様としてじゃなく、婚約者として甘えてもいいんだ。
「なんだかうれしそうだな」
「うん。ずっと会えなくてさみしかったから。
こうしてまた一緒にいられてうれしい」
「……急に素直になったな……。
俺もうれしいよ。いないあいだ、本当にさみしかったから」
「うん、ごめんね」
何も言わずに避けていて、冷たくして、ごめん。
もう一度謝ろうとしたけれど、眠くて目が開けられなくなる。
眠りに落ちる瞬間、唇に兄様がふれた気がした。
それがうれしくて、幸せな気持ちがあふれそうだった。
2,276
あなたにおすすめの小説
私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
妹なんだから助けて? お断りします
たくわん
恋愛
美しく聡明な令嬢エリーゼ。だが、母の死後に迎えられた継母マルグリットによって、彼女の人生は一変する。実母が残した財産は継母に奪われ、華やかなドレスは義姉たちに着られ、エリーゼ自身は使用人同然の扱いを受ける。そんなある日――。
【完結】旦那様、その真実の愛とお幸せに
おのまとぺ
恋愛
「真実の愛を見つけてしまった。申し訳ないが、君とは離縁したい」
結婚三年目の祝いの席で、遅れて現れた夫アントンが放った第一声。レミリアは驚きつつも笑顔を作って夫を見上げる。
「承知いたしました、旦那様。その恋全力で応援します」
「え?」
驚愕するアントンをそのままに、レミリアは宣言通りに片想いのサポートのような真似を始める。呆然とする者、訝しむ者に見守られ、迫りつつある別れの日を二人はどういった形で迎えるのか。
◇真実の愛に目覚めた夫を支える妻の話
◇元サヤではありません
◇全56話完結予定
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】悪妃は余暇を楽しむ
ごろごろみかん。
恋愛
「こちら、離縁届です。私と、離縁してくださいませ、陛下」
ある日、悪妃と名高いクレメンティーナが夫に渡したのは、離縁届だった。彼女はにっこりと笑って言う。
「先日、あなた方の真実の愛を拝見させていただきまして……有難いことに目が覚めましたわ。ですので、王妃、やめさせていただこうかと」
何せ、あれだけ見せつけてくれたのである。ショックついでに前世の記憶を取り戻して、千年の恋も瞬間冷凍された。
都合のいい女は本日で卒業。
今後は、余暇を楽しむとしましょう。
吹っ切れた悪妃は身辺整理を終えると早々に城を出て行ってしまった。
働かない令嬢は、すでに幸せです ――婚約破棄? それより紅茶の時間をください
鷹 綾
恋愛
婚約破棄された公爵令嬢、レイラ・フォン・アーデルハイド。
――しかし彼女は、泣かない。怒らない。復讐もしない。
なぜなら、前世でブラック企業に心身を削られた元OLにとって、
婚約破棄とは「面倒な縁が切れただけ」の出来事だったから。
「復讐? 見返し? そんな暇があったら紅茶を飲みますわ」
貴族の婚姻は家同士の取引。
壊れたなら、それまで。
彼女が選んだのは、何もしない自由だった。
領地運営も、政治も、評価争いも――
無理に手を出さず、必要なときだけ責任を取る。
働かない。頑張らない。目立たない。
……はずだったのに。
なぜか領地は安定し、
周囲は勝手に動き、
気づけば「模範的な公爵令嬢」として評価が独り歩きしていく。
後悔する元婚約者、
空回りする王太子、
復讐を期待していた周囲――
けれど当の本人は、今日も優雅にティータイム。
無関心こそ最大のざまぁ。
働かないからこそ、幸せになった。
これは、
「何もしない」を貫いた令嬢が、
気づけばすべてを手に入れていた物語。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
白い結婚を終えて自由に生きてまいります
なか
恋愛
––アロルド、私は貴方が結婚初日に告げた言葉を今でも覚えている。
忘れもしない、あの時貴方は確かにこう言った。
「初めに言っておく、俺達の婚姻関係は白い結婚として……この関係は三年間のみとする」
「白い結婚ですか?」
「実は俺には……他に愛する女性がいる」
それは「公爵家の令嬢との問題」を理由に、三年間だけの白い結婚を強いるもの。
私の意思を無視して三家が取り決めたものであったが、私は冷静に合意を決めた
――それは自由を得るため、そして『私自身の秘密を隠すため』の計算でもあった。
ところが、三年の終わりが近づいたとき、アロルドは突然告白する。「この三年間で君しか見えなくなった。白い結婚の約束をなかったことにしてくれ」と。
「セシーリア、頼む……どうか、どうか白い結婚の合意を無かった事にしてくれ」
アロルド、貴方は何を言い出すの?
なにを言っているか、分かっているの?
「俺には君しかいないと、この三年間で分かったんだ」
私の答えは決まっていた。
受け入れられるはずがない。
自由のため、私の秘密を守るため、貴方の戯言に付き合う気はなかった。
◇◇◇
設定はゆるめです。
とても強い主人公が自由に暮らすお話となります。
もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!
【完結】私が誰だか、分かってますか?
美麗
恋愛
アスターテ皇国
時の皇太子は、皇太子妃とその侍女を妾妃とし他の妃を娶ることはなかった
出産時の出血により一時病床にあったもののゆっくり回復した。
皇太子は皇帝となり、皇太子妃は皇后となった。
そして、皇后との間に産まれた男児を皇太子とした。
以降の子は妾妃との娘のみであった。
表向きは皇帝と皇后の仲は睦まじく、皇后は妾妃を受け入れていた。
ただ、皇帝と皇后より、皇后と妾妃の仲はより睦まじくあったとの話もあるようだ。
残念ながら、この妾妃は産まれも育ちも定かではなかった。
また、後ろ盾も何もないために何故皇后の侍女となったかも不明であった。
そして、この妾妃の娘マリアーナははたしてどのような娘なのか…
17話完結予定です。
完結まで書き終わっております。
よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる