【完結・BL】春樹の隣は、この先もずっと俺が良い【幼馴染】

彩華

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21】ブチッと何かが切れた

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21】ブチッと何かが切れた

 今日から、春樹の家で一緒に勉強することになった。
テスト勉強期間に入り、部活が中止なこともあって生徒玄関は人が多い。それから、流石にこの時期ばかりは、春樹への告白も止まる。

「今日は何を勉強する? 葵、したいのある?」

「家に一回帰るのめんどいから、今日授業があった英語がいい」

「分かった。じゃあ、英語にしよ。単語クイズでもする? This is a penの時代が懐かしいよなぁ」

「そうだな。単語の綴りは覚えるの苦手だ」

「俺、1つは自信もって言えるのある」

「何の単語だ?」

「L・O・V・Eラブ! 愛! これなら絶対点数取れる」

いつもの笑顔を見せる春樹。このタイミングで、LOVEを言うのかと思った。

(I love you とでも言ったら、本気にしてくれるだろうか)

「葵?」

「何でもない」

「てか、葵。最近考え事してることが多くないか?」

「テスト前だからな」

嘘。確かに、最近一層拗らせが酷くなっている自覚はあった。
この時だ。気持ちが一周回って。俺の気など知らない春樹が、肩に腕を回したまま。「ん?」と無駄に良い顔を近づけてくるから。俺の心臓がドキドキとしたまま、ブチッと何かが切れたんだ。

「春樹。早く春樹の家に行こうぜ」

それから、速足で春樹の家へ。

「ただいま」

「こんにちは」

「今日、母さんパートだからいないよ。気にしないで上がって」

「お邪魔します」

おばさんが不在と聞いて、なぜかホッとした俺。慣れた様子で春樹の部屋へ。まずは携帯で母さんに連絡をした。母さんから、了解と返信が届く。とりあえずワークと単語帳でも出すかと、部屋に座って荷物を準備した。

「適当にしてて。それか葵、着替えなくて平気か? きつかったら、俺の部屋着を着て良いからな? ちょっと俺、1階に行ってくる」

「有難う、大丈夫だ」

たまに借りる漫画が並ぶ部屋。趣味は昔と変わった感じは無い。英語のワークを広げながら、何か例文は無いかと探し始める俺。

(もういい、言ってやる。どんな形であれ、言ってやるぞ……!)

バラバラとページをめくりながら、目的に使えそうな単語を見つけた俺。ご丁寧に例文までついているんだから、助かる。

(あとはいつ言うかによるけど)

「葵、悪い。麦茶しかなかった」

「逆に悪いな。有難う」

ドキッ……ドキドキドキ。

(ああ、好きだ)

拗らせはしたが、好きだという気持ちだけは変わらない。

春樹が飲み物を置いた後、小さなテーブルに二人。勉強道具を準備する。様子を見ながらゴクリと生唾を飲み込んで、「春樹」と声をかけた。

********
次で終わる予定です
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