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第四章
雑音
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金曜日の夕方、彼からメールがあった。
「ようやく仕事のめどがついた。夜一緒に食事をしよう。この間行ったホテルの店に予約をしておくから、少し遅いが20時くらいに待ち合わせしよう」
「はい、わかりました」
ホテルはビジネス街にある。私は近くて行きやすい。彼はそれも考えてくれているんだろう。きちんと着替えて行ったら、約束の時間の5分前になっていた。間に合って良かった。
彼の名前を言うと、店の人が驚いたように私を見て、席へ案内してくれた。この間と同じ席。海の岬まで見える一番奥の席だ。
するとすぐに店の人が来て、飲み物のメニューを持ってこられた。
「すでに神崎様からシャンパンとコースのご用命を頂いておりましたので、そちらはお運びしますがどうなさいますか?」
「それでしたら、それだけでいいです」
「わかりました」
お水を入れてくださり、下がっていかれた。
しばらくして、店がざわざわしだした。私は入り口に背中を向けて座っていたせいで気づかなかった。
振り向いたら、彼が歩いてきた。すごく素敵。スーツ姿久しぶりに見た。見るからにいいものだとわかる。
そして満面の笑みで私を見ている。
周りの女性の声が聞こえた。
「神崎蓮様じゃない?」
「本当だわ。え?なに、いつもの席に女性がいる」
「あの子誰?」
「誰だろう、見たことあるようなないような……」
「うそ、でも二人だけだよ。いつもは数人だよね」
「これから来るんじゃないの?」
「いや、二人分しか準備されてない」
「あの人だれ?素敵な男性ね」
「あなた知らないの?彼が神崎造船の御曹司蓮様よ。まだあれで独身なのよ」
「ああ、神崎造船の御曹司だろ。まったく、サッサと結婚しろよな。どこへ行っても彼がいると女たちが大騒ぎだ」
彼は知り合いに声をかけられたらしく、一瞬そちらを見て、手を上げてまたこちらに来た。
「……さくら、ごめん。待たせた?」
「……あ、ううん。大丈夫よ。私もぎりぎりだったの」
椅子をウエイターに引かれた彼は上品に腰かけた。とにかく刺すような複数の視線を背中や横から感じる。怖い。
「……どうした?何かあった?」
相変わらず、人の顔色をよく見ている。誰のせいだと思っているのだろう、あなたが人目を惹くせい。こうやって多くの女性を惑わせてきたのね。
「すごい視線を感じるの」
彼は、ため息をついて周りを見た。すると横の席でこちらを見ていた人が目を反らした。
ウエイターを手招きした彼は指をさした。ウエイターが頷いて私たちの背中に当たる扉を開けた。
個室がある。
「こっちに移動しよう。最初からそうすればよかったな。この間この席からの眺めをさくらが気に入っていたからこっちにしたんだけど、実は迷ったんだ」
そういって、私の背中を押して個室へ入れた。二人で入るとウエイターが椅子を引き、テーブルを準備してくれた。
「ここリザーブしてないのに大丈夫なの?」
「していたよ。こちらに移るかもしれないと言ってあった」
「え?」
「皆大抵ディナーは18時くらいからだ。20時は遅い。少し客がはけたかと思ったんだがだめだな。今日は金曜日だったから人が結構いる」
「蓮さん」
「周りの目がうるさいのはここ最近いつものことだ。仕事の時も会食でこちらに移ることが多い。ざわざわするからうるさくてね。ただ、眺めはあちらにかなわないんだよ」
確かに、先ほどの席は海が本当によく見える。そして浜がずっと先まで見通せるし、空もよく見えるのだ。
それにしてもうるさいのはいつものことって……。
「蓮さんったら……本当に大変ね。いつもこんななの?私何もわかっていなかった。この先こんなんじゃ、私……」
シャンパンと前菜が運ばれてきた。
「さくら」
「はい」
「周りの雑音はどうでもいい」
「え?」
グラスを持ち上げて乾杯する。一口飲んだ。
「それに、僕の横に立つ人が決まれば、自然とそれもなくなる」
「……蓮さん」
「皆、君の座る席に誰が来るか好奇心で見たかっただけだ。自分がそこに座りたいと考える人まずいないよ」
「何を言っているの。椎名さんも言ってた。縁談断るのが大変だったって……」
「ああ。だから椎名は祝福してくれただろ?そうじゃなかった?」
私は昼間の椎名さんの姿を思い出した。確かに笑顔で祝福し、逃げないでと言ってたっけ。これを意味してるの?
黙って食べだした私を見て、蓮さんは言った。
「そんなことより、久しぶりに顔を見て話が出来た。どれだけ会いたかったと思ってんだ」
驚いて飲み込みそうになってしまい、びっくりして水を飲んだ。甘い言葉を平気で口にする。
「さくら?何赤くなってんだよ」
「もう。そんなだから、女性に勘違いされるんですよ」
「何が?」
「会いたかったとか……すぐに言うから」
むっとした蓮さんは私をにらんだ。
「何言ってんだよ。それなら、さくらは会いたくなかったのか?」
「そんなわけないじゃない。電話もくれなくて……付き合う前は毎日のように電話くれたのに……さみしかった」
蓮さんはしばらく私を見たままフォークが宙で止まった。そして下を向いた。
「君だって……そんなことをいつも男に言ってたのか?」
「え?」
「どれだけの男と付き合ってきた?」
「は、え?」
「さみしいとか電話しろとか君に言われたら男はイチコロだろう」
「ぷっ!」
「何を笑ってるんだ!」
「もう、蓮さん。あなただから言ったのよ。他の人には言ったことないです」
「それを言うなら僕もそうだよ。君だから会いたかったって言ったんだ」
二人きりで美味しいディナーを頂いた。
「椎名から聞いたと思うが明日父が帰国する。落ち着いたら君を紹介するつもりだ」
「それは……」
「椎名が説明したと思うが、縁談をなんとかしないとまずいからね。僕の隣は決まったと父に話す」
「蓮さん……私……結婚までは……」
「ああ、焦らせるつもりはないけど、君を逃す気はさらさらない。のんびりでもいいよ。最終的に君は僕の隣にいるからね」
「蓮さん!何それ?」
おいしそうにチョコレートケーキを食べながら、にっこりする。
今の言葉ってプロポーズなの?まだ付き合いだしたばかりだし、そんな決断は到底無理だ。身分違いはわかっているし、実は叔母さんにも伝えてない。
「気にすることは何もない。もう君は僕のものだ。すべて僕に任せてくれ。それに、さくら。君はまだ道半ばだろ」
「え?」
「店のことだよ。この間、実は名取と都内で会った」
「そうなんですか?いつ?」
「おとといだ。あちらの本社の近くで会合があってね。少しだったが会ってきた。君とのこと話してきた」
「そんな、勝手に……!」
「さくら……君を紹介される前から僕らは近しい友だ。しかも、君はあいつの会社の一社員。報告するのは僕の考えもある」
「名取さんはなんて言ってましたか」
「やっぱりなと言われたよ。いいんだ、何を言われようとも。とにかく、あいつにはきっぱりと諦めてもらう」
何言ってんの?名取さんは私なんて眼中にない。言い方は悪いけど、遊びならあったかもしれないけれど……。
「それは取り越し苦労ですよ」
「諦めてもらうのは付き合うことだけじゃない。店のこともだ」
「……え?」
「さくら、聞いたよ。店の売り上げが名取の全支店で先月は最高額だそうだ。ここ二か月で二位の店舗の二倍近いそうだ」
「本当ですか?!」
「なんだ、聞いてなかったのか。そうらしいぞ」
「嬉しい!でも、イベントの成功もあったからです。お二人のお陰です」
「いや、名取も驚いていた。切り花の売り上げが上がっているそうだな。サウスエリアの住宅街の人が買っているんだろ」
「そうなんです。アレンジ教室をあちらで続けているので、ありがたいことにここまで買いにきてくださって……」
「これで、君は名取に借りを返したも同然だ。そろそろいいだろ?」
「いいって何が?」
「独立するために交渉を開始するべきだ。売り上げをいくらかは独立資金として担保するべきだからね。そろそろ名取の名前を半分外し、店の名前で勝負する時期を決めたほうがいい」
びっくりした。彼はじっと私を見つめて言った。恋人の目ではない。経営者としての目が目の前にあった。
「ようやく仕事のめどがついた。夜一緒に食事をしよう。この間行ったホテルの店に予約をしておくから、少し遅いが20時くらいに待ち合わせしよう」
「はい、わかりました」
ホテルはビジネス街にある。私は近くて行きやすい。彼はそれも考えてくれているんだろう。きちんと着替えて行ったら、約束の時間の5分前になっていた。間に合って良かった。
彼の名前を言うと、店の人が驚いたように私を見て、席へ案内してくれた。この間と同じ席。海の岬まで見える一番奥の席だ。
するとすぐに店の人が来て、飲み物のメニューを持ってこられた。
「すでに神崎様からシャンパンとコースのご用命を頂いておりましたので、そちらはお運びしますがどうなさいますか?」
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「わかりました」
お水を入れてくださり、下がっていかれた。
しばらくして、店がざわざわしだした。私は入り口に背中を向けて座っていたせいで気づかなかった。
振り向いたら、彼が歩いてきた。すごく素敵。スーツ姿久しぶりに見た。見るからにいいものだとわかる。
そして満面の笑みで私を見ている。
周りの女性の声が聞こえた。
「神崎蓮様じゃない?」
「本当だわ。え?なに、いつもの席に女性がいる」
「あの子誰?」
「誰だろう、見たことあるようなないような……」
「うそ、でも二人だけだよ。いつもは数人だよね」
「これから来るんじゃないの?」
「いや、二人分しか準備されてない」
「あの人だれ?素敵な男性ね」
「あなた知らないの?彼が神崎造船の御曹司蓮様よ。まだあれで独身なのよ」
「ああ、神崎造船の御曹司だろ。まったく、サッサと結婚しろよな。どこへ行っても彼がいると女たちが大騒ぎだ」
彼は知り合いに声をかけられたらしく、一瞬そちらを見て、手を上げてまたこちらに来た。
「……さくら、ごめん。待たせた?」
「……あ、ううん。大丈夫よ。私もぎりぎりだったの」
椅子をウエイターに引かれた彼は上品に腰かけた。とにかく刺すような複数の視線を背中や横から感じる。怖い。
「……どうした?何かあった?」
相変わらず、人の顔色をよく見ている。誰のせいだと思っているのだろう、あなたが人目を惹くせい。こうやって多くの女性を惑わせてきたのね。
「すごい視線を感じるの」
彼は、ため息をついて周りを見た。すると横の席でこちらを見ていた人が目を反らした。
ウエイターを手招きした彼は指をさした。ウエイターが頷いて私たちの背中に当たる扉を開けた。
個室がある。
「こっちに移動しよう。最初からそうすればよかったな。この間この席からの眺めをさくらが気に入っていたからこっちにしたんだけど、実は迷ったんだ」
そういって、私の背中を押して個室へ入れた。二人で入るとウエイターが椅子を引き、テーブルを準備してくれた。
「ここリザーブしてないのに大丈夫なの?」
「していたよ。こちらに移るかもしれないと言ってあった」
「え?」
「皆大抵ディナーは18時くらいからだ。20時は遅い。少し客がはけたかと思ったんだがだめだな。今日は金曜日だったから人が結構いる」
「蓮さん」
「周りの目がうるさいのはここ最近いつものことだ。仕事の時も会食でこちらに移ることが多い。ざわざわするからうるさくてね。ただ、眺めはあちらにかなわないんだよ」
確かに、先ほどの席は海が本当によく見える。そして浜がずっと先まで見通せるし、空もよく見えるのだ。
それにしてもうるさいのはいつものことって……。
「蓮さんったら……本当に大変ね。いつもこんななの?私何もわかっていなかった。この先こんなんじゃ、私……」
シャンパンと前菜が運ばれてきた。
「さくら」
「はい」
「周りの雑音はどうでもいい」
「え?」
グラスを持ち上げて乾杯する。一口飲んだ。
「それに、僕の横に立つ人が決まれば、自然とそれもなくなる」
「……蓮さん」
「皆、君の座る席に誰が来るか好奇心で見たかっただけだ。自分がそこに座りたいと考える人まずいないよ」
「何を言っているの。椎名さんも言ってた。縁談断るのが大変だったって……」
「ああ。だから椎名は祝福してくれただろ?そうじゃなかった?」
私は昼間の椎名さんの姿を思い出した。確かに笑顔で祝福し、逃げないでと言ってたっけ。これを意味してるの?
黙って食べだした私を見て、蓮さんは言った。
「そんなことより、久しぶりに顔を見て話が出来た。どれだけ会いたかったと思ってんだ」
驚いて飲み込みそうになってしまい、びっくりして水を飲んだ。甘い言葉を平気で口にする。
「さくら?何赤くなってんだよ」
「もう。そんなだから、女性に勘違いされるんですよ」
「何が?」
「会いたかったとか……すぐに言うから」
むっとした蓮さんは私をにらんだ。
「何言ってんだよ。それなら、さくらは会いたくなかったのか?」
「そんなわけないじゃない。電話もくれなくて……付き合う前は毎日のように電話くれたのに……さみしかった」
蓮さんはしばらく私を見たままフォークが宙で止まった。そして下を向いた。
「君だって……そんなことをいつも男に言ってたのか?」
「え?」
「どれだけの男と付き合ってきた?」
「は、え?」
「さみしいとか電話しろとか君に言われたら男はイチコロだろう」
「ぷっ!」
「何を笑ってるんだ!」
「もう、蓮さん。あなただから言ったのよ。他の人には言ったことないです」
「それを言うなら僕もそうだよ。君だから会いたかったって言ったんだ」
二人きりで美味しいディナーを頂いた。
「椎名から聞いたと思うが明日父が帰国する。落ち着いたら君を紹介するつもりだ」
「それは……」
「椎名が説明したと思うが、縁談をなんとかしないとまずいからね。僕の隣は決まったと父に話す」
「蓮さん……私……結婚までは……」
「ああ、焦らせるつもりはないけど、君を逃す気はさらさらない。のんびりでもいいよ。最終的に君は僕の隣にいるからね」
「蓮さん!何それ?」
おいしそうにチョコレートケーキを食べながら、にっこりする。
今の言葉ってプロポーズなの?まだ付き合いだしたばかりだし、そんな決断は到底無理だ。身分違いはわかっているし、実は叔母さんにも伝えてない。
「気にすることは何もない。もう君は僕のものだ。すべて僕に任せてくれ。それに、さくら。君はまだ道半ばだろ」
「え?」
「店のことだよ。この間、実は名取と都内で会った」
「そうなんですか?いつ?」
「おとといだ。あちらの本社の近くで会合があってね。少しだったが会ってきた。君とのこと話してきた」
「そんな、勝手に……!」
「さくら……君を紹介される前から僕らは近しい友だ。しかも、君はあいつの会社の一社員。報告するのは僕の考えもある」
「名取さんはなんて言ってましたか」
「やっぱりなと言われたよ。いいんだ、何を言われようとも。とにかく、あいつにはきっぱりと諦めてもらう」
何言ってんの?名取さんは私なんて眼中にない。言い方は悪いけど、遊びならあったかもしれないけれど……。
「それは取り越し苦労ですよ」
「諦めてもらうのは付き合うことだけじゃない。店のこともだ」
「……え?」
「さくら、聞いたよ。店の売り上げが名取の全支店で先月は最高額だそうだ。ここ二か月で二位の店舗の二倍近いそうだ」
「本当ですか?!」
「なんだ、聞いてなかったのか。そうらしいぞ」
「嬉しい!でも、イベントの成功もあったからです。お二人のお陰です」
「いや、名取も驚いていた。切り花の売り上げが上がっているそうだな。サウスエリアの住宅街の人が買っているんだろ」
「そうなんです。アレンジ教室をあちらで続けているので、ありがたいことにここまで買いにきてくださって……」
「これで、君は名取に借りを返したも同然だ。そろそろいいだろ?」
「いいって何が?」
「独立するために交渉を開始するべきだ。売り上げをいくらかは独立資金として担保するべきだからね。そろそろ名取の名前を半分外し、店の名前で勝負する時期を決めたほうがいい」
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