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14話 残業
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営業部から戻ると、悠は珈琲を片手に今朝の新聞に目を通していた。
「おはようございます」
「おはよう」
にこりと一瞬微笑んだ後、すぐに新聞に視線を戻す。
その表情は真剣そのもので、時折険しい表情をしてはふっと緩む。
少し長い前髪がさらりと揺れて音も立てずにカップ口をつける。それもまた私の知る悠とは全く別人で、大人になったというよりも時間が過ぎるのは早いなという印象だった。
(さて、今日の仕事は……)
スケジュール帳に目を通しながら、取引先の会社を覚えようとしていた時――。
「ちーちゃん、今週の土曜日空いてる?」
「え? 土曜日……ですか?」
「繁忙期で今忙しいんだ。予定なかったら出てこれないかな」
申し訳なさそうに眉を垂れ下げる悠に、私はうっと言葉に詰まってしまう。
しかし仕事は仕事だ。忙しい時期に自分だけ休むわけにはいかない。
(さすがに夜は大丈夫よね)
少し遅くなるかもしれないが、時間をずらせば問題ないだろう。
「分かりました」
「本当!? ありがとう助かるよ」
本当は心の整理をする時間が欲しかったが、そんなことを言っている場合ではないようだ。
自分の気持ちを置いて時間は残酷にも過ぎていく。考える暇さえもないぐらいのスピードで。
「ちーちゃん? どうしたの?」
「い、いえ。なんでも」
昨夜のパーティーがふと蘇った。VIRA株式会社、代表取締役。
この業界においては切っても切り離せない関係だ。
けれど、単なる平社員である自分には一生関わることのないと思っていた。
(もし、あいつと会ってしまったら)
無意識に顔が強張る。ギリッと唇を噛みしめて耐えるように拳を握りしめた。
(あんな昔のことを、いつまでも……)
「大丈夫だよ」
悠が立ちあがり、私の方へと近付いてくる。
また変なことをされるのではないかと足が一歩後ろに下がったが、悠の表情は真剣だった。
「あの人とは、会わないようにする」
「悠……」
「何があっても、俺はちーちゃんを護ってみせるよ」
知ったような口ぶりで悠がふっと微笑んだ。
――なにが、護ってみせるだ。
ここまで私を追い詰めた張本人が、都合の良過ぎる言葉だ。
(……大丈夫。私は一人でも生きていける)
今までだってそうしてきたし、きっとこれからもそうなのだ。
心の中でそう呟いて頭を切り替える。
「じゃあ土曜日、よろしくね」
「はい」
⇔
しかし――。
そんな考えは甘かったとすぐに知ることになる。
休日出勤の土曜日を甘く見ていた。仕事の終わりが全然見えない。
何度も時計を確認しているせいで作業の効率まで落ちてしまっている。
(だめだ、どう考えても間に合わない……)
斎賀さんには申し訳ないが、今日は断るしかない。
「ちーちゃん、疲れちゃった?」
こてんと首をかげる悠に私は苦笑いを浮かべるしかない。
きっとこの程度の量、笹桐さんならとっくに終わらせているのだろう。
「大丈夫です。ちゃんと終わらせて帰りますから」
一旦席を外すと、スマホを取り出して斎賀さんに連絡を入れる。
しばらくすると既読がついて、残念だけど頑張れよ、と励ましの返事が来た。
(せっかく誘って貰ったのに……)
斎賀さんだって忙しいはずだ。きっと心配して声をかけてくれたのだろう。
その優しさを無碍にしてしまった。ため息をつきながら、また今度お願いしますと短く打って、ポケットに戻す。
慣れない環境で話せる相手は悠だけ。斎賀さんのもとで働いていたときは寂しさを感じることさえなかったのに。
心の中で小さくため息をついて、とぼとぼと社長室に戻る。ドアを開けると悠は真剣な眼差しで書類と向き合っていた。
(悠もこんな顔するんだな)
引っ込み思案で、自分で意見も言えないような子だったのに。
つくづく時の流れの速さを実感する。二十歳を過ぎたあたりから一年があっという間に感じるのだ。
だからかもしれない。月日を重ねるごとに焦りだけが増していく。
そうしてようやく掴んだチャンスも今や都合よく見ていた幻想だったんじゃないかと。
(……仕事しよう)
――今はそれ以外に、何もできないのだから。
黙々と事務処理を済ませていると、突然悠が席を立った。
「すぐ戻るね」
「はい」
(あと……どれぐらいだろ、これ)
思わず考えることを放棄してしまう。終わりの見えないものほど辛いことはない。だがそれでも、やるしかないのが現状だ。
これぐらいで嘆いてる場合じゃない。とにかくひとつずつ終わらせていけば――。
「ひゃっ!」
突然、頬に冷たい感触がして席から飛び上がった。
「ごめん、驚いた?」
背後を振り返ると悠が楽しそうに笑っている。呆然としながら頬を押さえていると、缶コーヒーを差し出された。
「少し休憩しよっか」
自分だって疲れているはずなのに、そんな素振りは微塵も出さず悠が席に戻る。言い返す言葉も思い浮かばず素直に頷いて、缶コーヒーを開けた。
(これ、私が一番好きなメーカー……)
偶然だろうか。それともとっくに好みを知られていたのだろうか。
作業の手を止めてしばらく沈黙が流れる。時計を見れば、ちょうど斎賀さんと約束していた時間だった。悠は同じメーカーの缶コーヒーを片手で開けて、すぐにパソコンと向き合っている。
「……あのさ」
「ん?」
「どうして、会社を立ち上げようと思ったの?」
それは純粋な疑問だった。
「どうしてだろうね」
「誤魔化さないでよ。簡単にできることじゃないわ」
安定を捨てて、全てのリスクを背負う覚悟がなければ起業はできない。それもまだ二十歳を過ぎたばかりの男がここまで成功するには不可能に近い。
悠はパソコンから目を離すと、真っ直ぐ私を見た。一瞬、息が止まる。
まるで心の中を見透かされているようだった。だがその眼差しは優しく、私のよく知っている顔だった。
「どうしても、ちーちゃんに振り向いて欲しかったから」
優しさの中に、少し寂しさが混じったような声だった。
「……意味が分からない」
ふっと目を逸らす。悠が苦笑すると席を立って、こちらに近づいてきた。
「ちーちゃんの中で、俺はまだ子ども? いじめられっ子の幼なじみ?」
「あ、当たり前じゃないそんなの……!」
――まずい。
オフィスの空気が変わった。早くなんとかしなければと話題を変えようとするが何も言葉が出てこない。
「ちーちゃん、俺はね――」
悠の手が肩触れた。そのまま逃がさないでもいうように抱きしめられて、さらりと細い髪が頬に触れる。
「もう二度と、あんな思いをさせたくないんだよ」
かすかに震えた悠の手が、頬に触れた。ふっと顔をあげると目があった。
吸い込まれてしまいそうなその瞳に、なぜか目頭の奥が熱くなる。
(なんであんたが、泣きそうな顔してんのよ)
泣きたいのはこっちなのに。私の前に立ち塞がるのは、あんたなのに。
そっと近づいてくる唇を、振り切ることができなかった。触れる温もりと同時に、酷く冷たさを感じた。
なにをそんなに泣いているのだろう。
悠が泣くことなんて、なにひとつなかったはずなのに。
離さないとでもいうように力強く抱きしめられて、震える唇は何度も奥へと入り込む。
息が苦しい。たまらなく、どうしようもなく振り切ってしまいたいのにそれができない。抵抗を諦めた頃には、名残惜しむようにそっと唇が離れていった。
「……馬鹿ね。こんなことをしても無意味よ」
――だって私は。
「……私は、一人で生きていけるもの」
誰かに寄り添って生きていくなんて、そんな甘えた道を進むつもりはない。
「俺は、ちーちゃんがいないと生きていけないよ」
悠の頭が、縋るように肩に埋まる。幼子のような声で、悠がぼそりと呟いた。
「あの事を、悠が気にする必要はないの。だって私はとっくに乗り越えて――」
「違う!」
悠の叫び声が響いた。
「ちーちゃんは乗り越えてなんかいない。だからそうやって一人で生きていこうとする!」
目元を涙で濡らして、悠が私の肩を掴んだ。
「俺は絶対にあんな思いをさせない。だから俺は、ちーちゃんにふさわしい男になって! こうしてここに……!」
「ふざけないで!」
悠の叫びを全て遮るように、胸の奥底に閉じこめていた声が漏れた。
「ならどうして私の邪魔をするの! 私は、私はもうすぐハワイに行けるはずだった! それが念願の夢だった! なのにあんたは私の夢を潰したのよ!」
感情を抑えきれなくなって、ボロボロと頬から涙が落ちる。
けれど悠は真っ直ぐ私を見つめたまま、口を開いた。
「……いつか、分かってくれる」
「分かるわけないでしょ!」
しんとオフィスが静まりかえった。俯いたまま悠の顔を直視できなかった。
「……ごめん」
か細い声で悠がそう言った。
――謝るぐらいなら、さっさと解放してほしい。
けれどもう頭の中がぐちゃぐちゃで、耐えるように拳を握りしめることしかできなかった。
「……少し、休憩してきます」
荒っぽく鞄を持って逃げ出すようにオフィスを出る。エレベーターのボタンを何度も押して、とにかく早くここから立ち去りたくて仕方がなかった。
悠が追いかけてくる気配はない。到着したエレベーターに足早に乗り込んで一階のボタンを押す。
急降下する狭い箱の中で、亡霊でも見えたように、あの人の顔がガラスに映ったような気がした。
「お母さん……っ」
「おはようございます」
「おはよう」
にこりと一瞬微笑んだ後、すぐに新聞に視線を戻す。
その表情は真剣そのもので、時折険しい表情をしてはふっと緩む。
少し長い前髪がさらりと揺れて音も立てずにカップ口をつける。それもまた私の知る悠とは全く別人で、大人になったというよりも時間が過ぎるのは早いなという印象だった。
(さて、今日の仕事は……)
スケジュール帳に目を通しながら、取引先の会社を覚えようとしていた時――。
「ちーちゃん、今週の土曜日空いてる?」
「え? 土曜日……ですか?」
「繁忙期で今忙しいんだ。予定なかったら出てこれないかな」
申し訳なさそうに眉を垂れ下げる悠に、私はうっと言葉に詰まってしまう。
しかし仕事は仕事だ。忙しい時期に自分だけ休むわけにはいかない。
(さすがに夜は大丈夫よね)
少し遅くなるかもしれないが、時間をずらせば問題ないだろう。
「分かりました」
「本当!? ありがとう助かるよ」
本当は心の整理をする時間が欲しかったが、そんなことを言っている場合ではないようだ。
自分の気持ちを置いて時間は残酷にも過ぎていく。考える暇さえもないぐらいのスピードで。
「ちーちゃん? どうしたの?」
「い、いえ。なんでも」
昨夜のパーティーがふと蘇った。VIRA株式会社、代表取締役。
この業界においては切っても切り離せない関係だ。
けれど、単なる平社員である自分には一生関わることのないと思っていた。
(もし、あいつと会ってしまったら)
無意識に顔が強張る。ギリッと唇を噛みしめて耐えるように拳を握りしめた。
(あんな昔のことを、いつまでも……)
「大丈夫だよ」
悠が立ちあがり、私の方へと近付いてくる。
また変なことをされるのではないかと足が一歩後ろに下がったが、悠の表情は真剣だった。
「あの人とは、会わないようにする」
「悠……」
「何があっても、俺はちーちゃんを護ってみせるよ」
知ったような口ぶりで悠がふっと微笑んだ。
――なにが、護ってみせるだ。
ここまで私を追い詰めた張本人が、都合の良過ぎる言葉だ。
(……大丈夫。私は一人でも生きていける)
今までだってそうしてきたし、きっとこれからもそうなのだ。
心の中でそう呟いて頭を切り替える。
「じゃあ土曜日、よろしくね」
「はい」
⇔
しかし――。
そんな考えは甘かったとすぐに知ることになる。
休日出勤の土曜日を甘く見ていた。仕事の終わりが全然見えない。
何度も時計を確認しているせいで作業の効率まで落ちてしまっている。
(だめだ、どう考えても間に合わない……)
斎賀さんには申し訳ないが、今日は断るしかない。
「ちーちゃん、疲れちゃった?」
こてんと首をかげる悠に私は苦笑いを浮かべるしかない。
きっとこの程度の量、笹桐さんならとっくに終わらせているのだろう。
「大丈夫です。ちゃんと終わらせて帰りますから」
一旦席を外すと、スマホを取り出して斎賀さんに連絡を入れる。
しばらくすると既読がついて、残念だけど頑張れよ、と励ましの返事が来た。
(せっかく誘って貰ったのに……)
斎賀さんだって忙しいはずだ。きっと心配して声をかけてくれたのだろう。
その優しさを無碍にしてしまった。ため息をつきながら、また今度お願いしますと短く打って、ポケットに戻す。
慣れない環境で話せる相手は悠だけ。斎賀さんのもとで働いていたときは寂しさを感じることさえなかったのに。
心の中で小さくため息をついて、とぼとぼと社長室に戻る。ドアを開けると悠は真剣な眼差しで書類と向き合っていた。
(悠もこんな顔するんだな)
引っ込み思案で、自分で意見も言えないような子だったのに。
つくづく時の流れの速さを実感する。二十歳を過ぎたあたりから一年があっという間に感じるのだ。
だからかもしれない。月日を重ねるごとに焦りだけが増していく。
そうしてようやく掴んだチャンスも今や都合よく見ていた幻想だったんじゃないかと。
(……仕事しよう)
――今はそれ以外に、何もできないのだから。
黙々と事務処理を済ませていると、突然悠が席を立った。
「すぐ戻るね」
「はい」
(あと……どれぐらいだろ、これ)
思わず考えることを放棄してしまう。終わりの見えないものほど辛いことはない。だがそれでも、やるしかないのが現状だ。
これぐらいで嘆いてる場合じゃない。とにかくひとつずつ終わらせていけば――。
「ひゃっ!」
突然、頬に冷たい感触がして席から飛び上がった。
「ごめん、驚いた?」
背後を振り返ると悠が楽しそうに笑っている。呆然としながら頬を押さえていると、缶コーヒーを差し出された。
「少し休憩しよっか」
自分だって疲れているはずなのに、そんな素振りは微塵も出さず悠が席に戻る。言い返す言葉も思い浮かばず素直に頷いて、缶コーヒーを開けた。
(これ、私が一番好きなメーカー……)
偶然だろうか。それともとっくに好みを知られていたのだろうか。
作業の手を止めてしばらく沈黙が流れる。時計を見れば、ちょうど斎賀さんと約束していた時間だった。悠は同じメーカーの缶コーヒーを片手で開けて、すぐにパソコンと向き合っている。
「……あのさ」
「ん?」
「どうして、会社を立ち上げようと思ったの?」
それは純粋な疑問だった。
「どうしてだろうね」
「誤魔化さないでよ。簡単にできることじゃないわ」
安定を捨てて、全てのリスクを背負う覚悟がなければ起業はできない。それもまだ二十歳を過ぎたばかりの男がここまで成功するには不可能に近い。
悠はパソコンから目を離すと、真っ直ぐ私を見た。一瞬、息が止まる。
まるで心の中を見透かされているようだった。だがその眼差しは優しく、私のよく知っている顔だった。
「どうしても、ちーちゃんに振り向いて欲しかったから」
優しさの中に、少し寂しさが混じったような声だった。
「……意味が分からない」
ふっと目を逸らす。悠が苦笑すると席を立って、こちらに近づいてきた。
「ちーちゃんの中で、俺はまだ子ども? いじめられっ子の幼なじみ?」
「あ、当たり前じゃないそんなの……!」
――まずい。
オフィスの空気が変わった。早くなんとかしなければと話題を変えようとするが何も言葉が出てこない。
「ちーちゃん、俺はね――」
悠の手が肩触れた。そのまま逃がさないでもいうように抱きしめられて、さらりと細い髪が頬に触れる。
「もう二度と、あんな思いをさせたくないんだよ」
かすかに震えた悠の手が、頬に触れた。ふっと顔をあげると目があった。
吸い込まれてしまいそうなその瞳に、なぜか目頭の奥が熱くなる。
(なんであんたが、泣きそうな顔してんのよ)
泣きたいのはこっちなのに。私の前に立ち塞がるのは、あんたなのに。
そっと近づいてくる唇を、振り切ることができなかった。触れる温もりと同時に、酷く冷たさを感じた。
なにをそんなに泣いているのだろう。
悠が泣くことなんて、なにひとつなかったはずなのに。
離さないとでもいうように力強く抱きしめられて、震える唇は何度も奥へと入り込む。
息が苦しい。たまらなく、どうしようもなく振り切ってしまいたいのにそれができない。抵抗を諦めた頃には、名残惜しむようにそっと唇が離れていった。
「……馬鹿ね。こんなことをしても無意味よ」
――だって私は。
「……私は、一人で生きていけるもの」
誰かに寄り添って生きていくなんて、そんな甘えた道を進むつもりはない。
「俺は、ちーちゃんがいないと生きていけないよ」
悠の頭が、縋るように肩に埋まる。幼子のような声で、悠がぼそりと呟いた。
「あの事を、悠が気にする必要はないの。だって私はとっくに乗り越えて――」
「違う!」
悠の叫び声が響いた。
「ちーちゃんは乗り越えてなんかいない。だからそうやって一人で生きていこうとする!」
目元を涙で濡らして、悠が私の肩を掴んだ。
「俺は絶対にあんな思いをさせない。だから俺は、ちーちゃんにふさわしい男になって! こうしてここに……!」
「ふざけないで!」
悠の叫びを全て遮るように、胸の奥底に閉じこめていた声が漏れた。
「ならどうして私の邪魔をするの! 私は、私はもうすぐハワイに行けるはずだった! それが念願の夢だった! なのにあんたは私の夢を潰したのよ!」
感情を抑えきれなくなって、ボロボロと頬から涙が落ちる。
けれど悠は真っ直ぐ私を見つめたまま、口を開いた。
「……いつか、分かってくれる」
「分かるわけないでしょ!」
しんとオフィスが静まりかえった。俯いたまま悠の顔を直視できなかった。
「……ごめん」
か細い声で悠がそう言った。
――謝るぐらいなら、さっさと解放してほしい。
けれどもう頭の中がぐちゃぐちゃで、耐えるように拳を握りしめることしかできなかった。
「……少し、休憩してきます」
荒っぽく鞄を持って逃げ出すようにオフィスを出る。エレベーターのボタンを何度も押して、とにかく早くここから立ち去りたくて仕方がなかった。
悠が追いかけてくる気配はない。到着したエレベーターに足早に乗り込んで一階のボタンを押す。
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