あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第8部 晴れた空の下手を繋いで…

第4話 あーおいしい

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「良い湯だったなー」
「ドラゴンが作ったってすごいな」
「毎日入っているよ」
「僕のスキル雑貨屋の石鹸やシャンプーも懐記さんの家の物もありますから、充実してますよ」
「日本にいた時よりも充実してるー」
率からパジャマ代わりのスウェットを貰い転移魔法で畑まで戻ると、グローリーのおりがみの作品たちや魔法のヒヨコ達が野菜や肉を切って鍋の支度をしていてくれていた。
「お、サンキュ。今日は歓迎会だから鍋ねすき焼きとしゃぶしゃぶねきゅう達にも湖で魚や貝もや茸なんかもあるから薄くスライスしてしゃぶしゃぶにして」
テーブルの上にはいくつか鍋が置かれ仕切りがある鍋には、懐記の指示ですき焼きとしゃぶしゃぶの出汁が入り湯気が立っていた。
「すき焼きにしゃぶしゃぶ両方は贅沢だな」
「デザートもアイスがあるよ!」
「楽しみだな」
「すごいなー…」
その光景を見てポツリと舵が呟く、それを崇幸が見て手を引いて隣の席に座らせる。
「ニアも呼んだから、序列第1位の魔王だ。ベルン達は今孤児院で授業やミルク屋の店の話しで泊まってくるそうだから明日紹介しよう」
大河がそう言うと《ガルディア》から転移札で戻ったニアが気配なく現れた。
「はじめまして、ニアといいます。一応魔王です?1位らしいですがよく分かりません」
「おわ、カッコいい!えとはじめまして羽佐間 舵です、なんか魔王らしいです」
『………』
「俺は皆藤 崇幸、魔王って皆美形なんだな。よろしく」
「よろしくお願いします」
「ニアさんルオとネオは?」
「《ガルディア》のポップコーンの屋台のお手伝いに行ってます、最近行列に無理に割って入ったり揉めるお客さんもいるので列を整えてくれてます」
「そうか、バイトを増やしたり機材を増やすか?」
「そうですね、後は空き家があるからそこに店を出さないかと誘いもあるんですが」
「それは、こちらで話を聞くよ」
「はい」
舵とニアの話しがすぐに終わり、大河と千歳がポップコーン屋の話しを確認する、1番偉い(?)魔王も働いているのだから働こうかなとも思う舵だが暫くはゲーム三昧で良いかなと思いながらテーブルの上で働くおりがみの作品達をつついたりして遊ぶが、何処か作品達は舵を見てビクビクしているような気がする…気のせいか。
「ダンジョン肉の美味しい所もらいましたから沢山食べて下さい」
「ダンジョン肉?」
「すごく美味しいですよ」
並べられた肉は鮮やかな新鮮な色味をし食欲をそそられる、見たこともない肉だが絶対に旨いというのだけは崇幸にも分かる、舵を挟んで隣に座る眼鏡を掛けた目元の黒子が何処か色気を放つ青年綴がすき焼きを準備してくれる、反対には大河、千歳、率が座りこの卓はこの6人で食のだろう、飲み物は大河のビールや崇幸がせっかくだからとスキルで出した物が並ぶ。
「ん、いんじゃない。すき焼きはしばらく煮て、しゃぶしゃぶはご自由に」
「ご飯…沢山ある…」
『いただきます』
皆で頂きますをしさっそく言われたダンジョン肉を味わう、
噛まずに舌の上で蕩ける肉に崇幸がくぅーと声にならない声を上げてビールを飲み干す。
「くぅう~はあこんな美味い肉初めて喰った」
「肉ダンジョンの最終階層のボスのドロップ品だからな」
「そんな貴重な肉を…」
「肉ダンジョンに住み着いたドラゴンの皆さんがくれますし、僕らでも攻略出来ますから。気にしないで沢山食べて下さい」
「そ、そうか…」
「……」
「舵君?無理そうなお茶やデザートにしておくかい?」
向かいで千歳が気遣わし気な様子で話し掛けてくれる、舵は首を振り鍋と炊きたてのご飯を見つめる、食べる事は出来る只、美味しいという感覚か分からない、せっかく用意して貰った物なのにという気持ちで箸を動かし綴がよそってくれたすき焼きを食べる。
「ん?あ…美味しい…?美味しいよ!」
「そうか、良かったな」
「……はあ、これが美味しい…」
しゃぶしゃぶも味わうと、肉の甘味と旨味が舌の上にですぐに消える、それから野菜の香りと風味、魚の新鮮でさっぱりとした味わい、ご飯の甘味を存分に楽しみうどんとおじやもお代わりまでして食後のデザートも沢山食べて満足した。
「はーおいしい。俺も魔法とかあれぱ肉ダンジョン行けるのにな…」
「行きたいだけなら行けるが…」
「あ、いえ…良いんだ…」
「そうか」
「明日は龍皇国のティスっちのとこでバーベキューとかど?」
「さんせー」
「ラインしとこー」
「その前に、崇幸さんと舵くんはよければ《クイナト》の店とカジノの人達に紹介をしたいんだが構わないだろうか?」
「ああ、俺は構わない」
「俺も、カジノ行きたいし」
「なら、明日はその流れでそろそろテントに戻ろう」
おりがみ達が懐記やナイル達と片付けを行い、先に寝床の説明を受ける為にテントにはいる事にした。

「これがテントの中…」
「ほーすごいな、図書スペースがあるな。日本の本とこの世界の本もあるな」
「あ、本当…読めない。未知の文字…」
「知識貰えなかったからかな?千眼さん」
「ああ…これを」
「メガネ?どうも…あ、読める!すごい」
千歳が千眼に頼み蝶を一匹眼鏡に変えて舵に渡し眼鏡を掛けると意味不明な文字が日本語表記に変わる、それに併せて千歳ら2人にこの世界でも使えるスマホとショルダーバッグを渡される。
「ネットは出来ませんが、ラインと通話に中に入っているゲームは出来ますから。ショルダーバッグは収納と時間停止付きの物です。収納を相手に見られたくない時にそこから出す振りをして下さい、舵君のは特別に僕達が弄って大容量にしているから、ほんの少し魔力を注げば舵君だけしか使えないようになるけど」
「魔力が出ない様であればテントは誰かと一緒にはいると良い、テントも魔力が鍵代わりだ」
崇幸にはモスグリーン、舵には薄いオレンジのショルダーバッグにスマホを渡しておく。
「魔力…んー」
「そのバックに手をいれて指先から力を流す…」
「難しく考えず力を抜いてみて下さい」
千歳と大河が使い方を説明し、千眼と千華が魔力の使い方を教える。
「うー」
ショルダーバッグに指を入れ、指先に力を集中させると少しだけ何かが指先から抜ける感覚を味わう。
「あ、出来た…」
「魔力が少しでもあれば色々出来るな」
「舵さん、これ!皆の魔法を入れて貰ったブレスレットだよ!あげる」
「ええ!そんなすごいのダメだよ」
「いいから!触って魔力で確認するばどの魔法か分かるよ!使いきったら足すから教えてね」
「うー、こんなすごいのありがとう、大切に使うよ」
「違うよ、じゃんじゃん使って!出し惜しみはダメだからね!転移魔法とか怪我が治る魔法とか沢山入れたからね」
「あ……うん!ありがとう!使う!」
「うん」
晴海から貰ったブレスレットを撫でて笑う、いざという時にもったいぶって使えなければ意味がない、晴海の優しい眼差しに舵も笑う。
「俺はもうねるわ」
「おやすみ…」
「ふぁ…俺もおやすみー」
「俺も寝る」
「僕も…」
「皆で寝てるのか?」
ジラ、チグリス、詠斗、晴海、率が布団を敷いて寝る支度を始める、崇幸が少し困ったように言うと、懐記が空き家を出して布団も収納から出した。
「1人で寝たいならあの家使いなよ、いくらでもだせるし」「そうか、悪いな。この年になると色々ないびきとかさ」
「………」
「ま、そうね」
懐記と崇幸の遣り取りを眺めながら、図書スペースで早速ゲームの確認を行う、神々からラインで収納袋ににゲームを入れたと連絡が来たのでウキウキしてしまう。
「舵っち、俺んちのゲームとかテレビもあげるけど?」
「懐記ちゃん!本当?ありがと!貰う」
「ん、じゃ出すわ」
「おわー、昔のゲーム機とか状態いいね!箱もちゃんとあるし!」
「俺のじゃなくて父さんのやつだし、物を大事にする人だったみたい」
「そっか、俺も大事にするね」
「ん」
懐記から所謂レトロゲームのソフトやハードを貰い、状態の確認をするがどれも良く舵のテンションは上がる。
図書スペースには懐記、舵、ラジカ、大河、千眼、千華が残り各々自由に過ごす、神々から送られたゲームもどれも水に濡れる前の状態で嬉しい。
「ゲームスペースとか作ろっかなー」
「へえ、カジノにも置いてみる?」
「いいな、舵…くん?明日カジノで遊べそうなゲームを見繕って欲しい、勿論購入しよう」
「了解!」
本日はゲームの状態の確認とスマホゲームを楽しみながら、どんなゲームスペースにするか考えながら過ごす事にする、異世界(故郷?)初日…舵は楽しくて仕方なかった…。
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