ある平凡な女、転生する

11話

領地にきて、あっという間に１年経っちゃった

到着して暫くは、市街地視察に同行したり魔法適性を見てもらったりした。

因みに、転生特典なのか全適性でチートだよ～驚き過ぎて、固まった。

そして、直ぐに学習計画が始動。

これがまさに、地獄だった。

指導者は、勿論 お祖母様美魔女王様です。

先ずは、基礎体力作りで毎日走り込みが始まり今も続いてる。

それに平行して、魔法を行使するにあたり基礎知識と魔素を身体に巡らせる訓練も始まった。

６歳なのに、ハードな訓練に何度道端や部屋の隅でキラキラを出したことか‥‥

マーサには、お世話になりっぱなし

半年過ぎたあたりで、やっとキラキラは出さなくなった

が、まだまだ基礎の基礎は続く。

７歳になって直ぐの時、美魔女王様のお茶会仮デビューに参加したけど、何故か参加者は皆派閥がバラバラで緊張の糸がビッシリ張り巡らしていたよ。

勿論、敵対心バリバリにお祖母様美魔女王様に喰ってかかる強者がいた

名をダーレ男爵夫人

まぁ、喧嘩を受けるのがお祖母様美魔女王様

ダーレ男爵家の領地での不正から夫婦それぞれの愛人関係までバンバン暴露しちゃうのよ～

蚊帳の外で聞いてる夫人たちは、敵も味方もあったもんじゃない位、戦々恐々で皆さん口が貝になった

こういう会って、ちょっと賑やかじゃないの？って疑うほど、場はし～んと静まり返りお通夜状態

えっ？その時のわたし？

息を殺し、影を薄め気配を無くし、さも私は此処に居ないと思わせる程に空気になってた

前世で、よく気配を消してたから得意なの

実際、魔法があるから輪をかけて技が磨かれてるよ

この技、お祖母様美魔女王様お墨付き。

領地の侍女さんたちも、わたしが教えて習得したよ

側で控えてる時に、丁度いいらしいけど

侍女さんたちは、別に空気みたいに気配まで消さなくていいんじゃない？

みんなこぞって、教えてと来たからね～

不思議

そんなこんなで、仮デビューだった

あとは、体力・魔力ときたら知力です。

領地のことから、この国全体の歴史や作法やらを日々学習なんだけど、この国の隣に御伽話ではなく本当に魔王国があると聞いた時には、めちゃくちゃ怖かった

けど、内容を聞くとなんと前世の世界のようなものが溢れているみたい。

例えば、電話やネットやテレビまであるとか！

えぇ～⁉︎ってなった

ただ、まだまだ魔王国と近い場所にしか使えないらしく、此処までは普及してないらしい

羨ましい、大人になったら絶対魔王国へ行きたい。

正直に、お祖母様に話したら大笑いされたけど、行きたいなら行きなさいとも言ってくれた。

ただし、きちんと帰ってくることと念をおされた。