ある平凡な女、転生する

19話

ルームメイトが学園を去ってしまった

おめでたなのは、本当に良いことだけど

「はぁ、完全に1人部屋になったぁ～」

思わず、独り言が出てしまう私

もう、飛び級制度使おうかな

あと3年、この部屋でボッチは流石に寂しい

領地での仕事もやりながら、今更ながらの授業を受けても仕方ないし

お婿さん候補者探しも無理っぽい

それは、祖父母たちにまかせようなぁ～

でも、両親の事例が‥‥‥

いやいや、いざとなれば詳細鑑定使って難を逃れよう

よぉ～し、決めた！明日職員室へ行こう

もう、当面は仕事一筋に絞る

学生生活は、短縮！






















「失礼します。マーガレット・ワイヤードです。」

ガチャリ


ワラワラと先生や生徒たちが居る中、担任を探す

窓際に目を向けて探してみる

「あっ、先生。今、宜しいですか？」

誰よりも背筋が良く、バリキャリみたいな雰囲気のローラ先生

「あら、マーガレットさんどうしたのかしら？」

若干、面倒くさそうな目を向けて来たけど直ぐに切り替えるローラ先生

そんな目を無視して、本題に入る

「急で申し訳ないのですが、飛び級制度を使いたく報告しにきました。」

その瞬間、目を剥いて驚く先生

「えっ？貴女が？まさかだって、成績中位でしょ？残念ながら学力が足りないわ～」

最後の方は、鼻で笑いやがった

「はぁ~ローラ先生、子爵位の私があの成績なのか本当にわかりませんか？」

ちょっと、煽ってみますかね

おっ、カチンとしたみたい～顔に怒りが見えてますよ先生

「貴女の頭なんだから、あの成績なんでしょ！しかも、子爵位？何言ってるの私は忙しいんだから、無駄なことは辞めて今の授業に集中しなさい。」

おぉ、見事に人を馬鹿にして終了したよこの先生

「ローラ先生、答えになっていません。それに、飛び級制度は成績に関係なく挑戦出来るものなのに、そのチャンスを先生が止めるなんておかしいですね」

少し大きな声で返してやった

おっ、狼狽始めたぞ

「 失礼な！貴女の為を思って出た発言でしょ！」

はぁ、少しは周りを見て発言してほしいな

「では、飛び級制度を受けます。」

「だから、、」

尚も、止めようとするローラ先生

「ならば先生は、出る杭は打たれるって、ご存知ですか？」

「はっ？急に何よ、知ってるわよ！それが何かしら？」

あ～、コレを言ってもピンとこない鈍い先生だなぁ

「今までの成績は、ワザと中位になるように操作しながらに決まってますよね？ここまで説明させるなんて、先生は私に恥をかかせたいんですかね？」

ここでやっと、ハッとした顔で理解した先生だけどもう遅い

「先生は、どうして世間一般的な暗黙のルールをご存知ないのでしょうか？」

周りを見ずに、また不用意な発言しちゃうかな？

「ちょっ！馬鹿にしないで！私は誰よりも、貴女よりも、余程世の中を知ってるわ！貴女みたいな子供が、知ったようなこと言わないでちょうだい！」

あぁ、言っちゃった

ほぉ～ら、先輩教師のアンジュ先生がやってきたよ

「ローラ先生、先ほどから大声で何をしているの？生徒が、困って居るじゃないの！貴女は、いつも周りを見て居ないだけじゃ無く、貴族としての勢力図を未だに理解していないようねぇ～。何年教師をやってるのかしら？全く、みんなが困るわ。」

うわぁ～、ここぞとばかりに嫌味捩じ込んだよ

言われたローラ先生、苦虫を噛み潰したような顔になっちゃってる

「お騒がせして、申し訳ございません。ですが、今回の件についてはマーガレット・ワイヤード令嬢に問題があると考えます。」

まだ言うの？このアマ、マジで頭悪いんじゃない？

「失礼ですが、ローラ先生はモニター子爵家についての暗黙のルールはご存知でしょうか？」

おい！ローラ先生ポカンとしない！

ほら、アンジュ先生がアンタの顔見て驚愕してるよ？

「ローラ先生、貴女まさかアノモニター子爵家のルールしらないのかしら？」

戦々恐々でアンジュ先生が聞きましたよ

「はぁ？何ですか？子爵家ごときに、何のルールがあるんです？しかも、今はワイヤード嬢の話ですが？」

あっ、今の発言で周りの教師や生徒が一斉にマジかよアイツ顔してこっちを見たよ～

マジでいい加減に気づけ！ローラ先生！

アンタ、今教師人生崖っぷちっすよ！