ある平凡な女、転生する

30話

やって来ました、ギルドの練習場

いつの間にやら、外野もそこそこ居る

「おい、何が指導だぁ？生意気な女が、俺にボコボコにされて赤っ恥かくだけだ」

馬鹿は、ここに着くまで仲間達が誰一人として付いてきていないことに、全く気づいてないし気にもしてない

おいおい、大丈夫かい？

「はぁ～、無駄なお喋りばかり一人前なのかしら？」

いい加減、五月蝿いので黙って貰おう

「なんだと～！女だからと手加減なんてしてやらんからな！覚悟しろ！たぁー！」

両手をあげ、まるで剣道の面を打つ構えで向かってきた

何とも、隙だらけで腑抜けた掛け声だなぁ

亜空間収納からレイピアを瞬時に取り出し、奴の装備から服まで一気に細切れにしてやったわ

装備が、まるで紙ようだわぁ～

奴は、何が起こったか状況把握もせずに真っ裸で私に向かってきた

うっわぁ～、汚物を見せんな

身体強化した足で、奴の股間を思い切り蹴り上げたよ

グニャッとした気持ち悪い感覚が、ブーツ越しでもわかるくらいに

げぇ～、あとで念入りに足とブーツ洗わなくちゃ

奴は避ける間も無く、ギャァと叫んで泡吹いて倒れたけど、まだまだ序の口よ～これからが本番！

「寝たままになんかさせないよ？私に絡んできたアンタが悪いんだから」

奴の顔に、魔法で出した水を起きるまでかける

その間に股間を少しだけ治癒し、起きたらパンツだけ履かせて、もう一度手合わせを基本最低10回だけど馬鹿は倍かかるかな？

初めが肝心、馬鹿の心を根本からボッキリと、へし折ります♡

これ、一番大事！

さぁ～ドンドン向かって来なさい！

わくわくしてきたわ！



























がっかり、つまんないわぁー

アイツ3回目で、土下座してきちゃった

顔は、涙と鼻水とヨダレでぐちゃぐちゃ

げぇ～汚い引くわぁ

「ごのだびは、貴方様への暴言に失礼な態度をどり大変申じ訳御座いません。どうか、命だげは‥命だげは‥‥お許じぐだざいぃ」

とうとう、聞くに耐えない声で命乞いが始まった

えっ、私が弱い者イジメしたみたいになってる？冗談じゃない、私は絡まれた被害者だ！

「失礼な！私は、指導してるだけで命は取らないわよ。まだ、これから指導の本番なのに仕方、ここまでにしておいてあげる。」

本当、呆れるわ

「ほ、ほんとですか？！」

急に頭を上げ、目を見開いてこっちを見る馬鹿

「ただしアンタ、他の低級組と薬師さんたちに多分、相当反感もたれてる筈だから態度を直しなさいよ。」

「へ？なんで？」

馬鹿が阿呆面で聞いてくる、イライラする

「ひとつは、薬草摘みを『草むしり』って馬鹿にしたでしょ！自分の命を守る薬の素を、草って馬鹿にしたんだから。」

馬鹿が、今更顔を青くしてるけど今更だわ

「もうひとつは、アンタの態度が日頃から悪いからよ。態度を直さない限り、周りの人間がアンタから離れるわよ！肝に銘じなさい。」

イライラしながらも忠告してやってる私って優しくない？

はぁ～、誰か褒めて欲しい