【完結】サポートキャラって勝手に決めないで!

里音

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9 ヒロインの進捗状況

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ヒロインは半年頑張ったが、やはりハーレムルートは無理だったようで、諦めて王子ルートを攻略中だ。
それもそうだろう。私がヒロインの攻略情報をマキナイル兄妹に教えているからだ。
ジェイド様は最初から相手にしていなかった。そして殿下以外の2人にもそっと教えていたようだ。しかしマイケル様は最初からヒロインには全く興味がなかった。それどころか排除対象だとの認識はあったが、殿下がヒロインを受け入れているので排除する事はできていなかったらしい。
カイル様は物事を深く考えることが苦手らしく本能のままに進んでしまう。
そうしてヒロインが殿下以外の攻略対象者に進まないように、ジェイド様は色々手助けしていたと聞いた。どんな事か聞いてもにっこりと笑い教えてくれない。その笑みが怖くてそれ以上聞けないチキンな私。

それから3ヶ月程してサリントン殿下と仲睦まじくカフェで語らう姿が目撃されているからヒロインとしては上手くいっているのだろう。
隠すことなくおおっぴらに2人でお茶をする姿を周りは、婚約者マリエッタがいるのに殿下に横恋慕している者、浮気者として蔑みの目で見られてるのを本人達は気がついていない。

それと大事なことだが、ヒロインの言ういじめはおきていない。
マリエッタ様は一度だけ、殿下に対して伝えた。

「サリントン殿下。貴方と親しくされていらっしゃる可愛らしい方をどうされたいのですか?
殿下は婚約者のいる身です。それがどう言うことかお分かりにならないのですか?相手の方が悪く言われるのですよ。」

サリントン殿下は「うるさい。いちいち言わなくても分かっている。」そう言ってマリエッタ様を退け避けだした。

マリエッタ様からのいじめはないもののヒロインはやはり周りから小言を言われていたようだ。
リリアナに

「マリエッタ様はきちんといじめくださらないと殿下の寵愛を得られにくいじゃないの。わざわざ一人で待っているのにどうしてこないのかしら?
それよりも卑しい雌猫だなんて言われたわ。あれはマリエッタ様の取り巻きかしら?違っても取り巻きにやらしたってことでいいわよね。
でも、もう少し派手になってないと、この後の殿下が守ってくれるイジメイベントが発生しないのよね。
バグかしら?みんなきちんと話通りに進んでくれないと困るのよ。卒業まで時間はないのだから。
どうしてもの時はリリアナ、貴方が私をいじめるのよ。
貴方も勝手に生徒会に入ってるんだから聞かれたらマリエッタに指示されたと言うのよ。」

勿論、これもジェイド様に報告しましたし、私がイジメイベントをする事もありませんでした。
ヒロインは動かない私に焦れて散々罵倒したが、私を捨てて仕方なしに別の子を雇ったみたいです。

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