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秀長の婚姻
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「秀長、わしが悪かった……そこまで追い詰めているとは……」
真っ青な顔の秀吉は将軍であるのにも関わらず、自分の弟に土下座した。
間違いなく自分に非があるから、このような暴挙に躍り出たのだと思っているらしい。
僕も秀吉の我が侭に疲れた秀長さんなりの必死の抵抗だと判断した。
でも秀長さんは興俊尼さんの手を取りながら――彼女は照れていたけど、まんざらじゃなかった――笑って応じた。
「何を言っているのだ兄者。私はこの歳にしてようやく真実の愛を見つけられたのだよ」
狂言じゃない……真面目に尼僧である彼女を愛しているんだ……
ああ。想像してほしい。自分が尊敬している真面目で実直な人が唐突に突拍子もないことを仕出かす様を。
「秀長さん……すみません……」
「なんだい雲之介くんまで。どうして謝るのかな?」
「僕が病で政務ができないばかりに、秀長さんに負担をかけてしまって……」
こういうとき、人は自分に問題があるのではないかと思ってしまう。
しかし秀長さんは「それは別に構わない」とあっさり言う。
「雲之介くんが考えてくれた内政策は素晴らしい。むしろ私の負担が減ったくらいだ」
「じゃあなんで、その……」
秀長さんは興俊尼さんの手をにぎにぎしながら「彼女に惚れたんだ」とはにかんだ。
「私が疲れ切っていたとき、彼女はいつも癒してくれた」
「……そう、なんですね」
「私の傍に居てくれると約束してくれた。還俗もするんだ」
すると頭を下げていた秀吉が「ちょっと待て。秀長」と困った顔になった。
「お前は頭がおかしくなったわけでもなく、わしを困らせるためでもなく、本当に彼女……えっと……」
「兄者……! もう一度、興俊尼の名を忘れてみろ! 一生後悔するような目に合わせてやる!」
「す、すまん。それで興俊尼殿に惚れたから、婚姻したいのか?」
秀長さんは照れながら「ま、まあそういうことだ」と肯定した。
「私の思いが成就したのだ。神仏に感謝しなければ。いや、受け入れてくれた興俊尼に感謝したい」
「まあ! あなたさまったら。ふふふ」
腹立たしいほど仲良しな二人に困惑しながらも秀吉は「それは少し不味いと思う……」と小声で呟いた。
それは蚊ほどの小さな声量だったけど秀長さんは素早く「不味いってなんだ?」と反応した。
「兄者。興俊尼は外見だけではなく心も美しい。清らかだ。まさに天女だ」
「そうじゃない……いや、興俊尼殿を否定したわけではない。だからその目をやめろ」
秀長さんが殺意の目をやめるとすぐに「世間体が悪いだろう」と秀吉は苦言を呈した。
「これから豊臣家を盛り立てようとするときにだ。わしの次に位置するお前が、尼僧を嫁にしたら、評判が悪くなることは確実だぞ」
その辺の町娘を攫って無理矢理嫁にするよりよろしくない行為だ。
だけど秀長さんは「関係ない」と興俊尼さんを抱き寄せた。
「私は興俊尼を愛している。それに比べたら世間の評判はどうでもいい」
「お前は構わなくても、わしたちは構うのだ! なあ、小一郎。もう少しだけ考えてくれぬか?」
秀長さんを小一郎と呼ぶのは切羽詰ったときだけだ。
すると再び殺意を込めた目になった秀長さん。
「それは……私に興俊尼を諦めろと言っているのか? 兄者?」
秀吉が答える前に「ちょっと待ってください」と僕が割り込んだ。
秀長さん、脇差に手をかけていた……
「少しだけ、秀吉と話させてください。いきなりのことだったから、混乱しているんですよ」
「……事前に言ったとはいえ、尼僧であることは伝えていないからね。分かった。落ち着くまで待とう」
秀長さんは興俊尼さんの手を取って別室に向かった。
興俊尼さんは僕に申し訳ないような顔をしていた。尼僧だから善人なんだろう。しかしこの場合、尼僧であることが問題である。
「……ほらな? よっぽどな女を連れてきただろう?」
兄弟だから分かるんだなと感心しつつ「秀吉、今何を考えている?」と問う。
「それは――どうやって婚姻を諦めさせるかだな」
「それは悪手だよ。あの様子だと絶対に諦めないし、もしかしたら秀長さん、出奔してしまうかもしれないぞ」
秀吉は頭を抱えた。こんなに苦しんでいる秀吉を見るのは初めてだった。
「ではどうする? まさか認めるのか?」
「認めるしかないだろう。世間の評判よりも、日の本で最も勢力の大きい豊臣家の重鎮を失うことのほうが損失が大きい。それにだ。これきっかけで豊臣家が二つに割れたらどうするんだ?」
秀吉は「……秀長が謀叛を起こすと?」と怪訝そうに秀吉は言う。
「そんな馬鹿な。あやつがそのようなことするわけがない」
「どうかな……恋に盲目な人間は何を仕出かすか分からないし。それにさ、いいじゃないか。秀長さんが誰と婚姻しようと」
秀吉は目を剥いて「おぬしまでそんなことを言うのか!?」と怒鳴った。
「秀長は豊臣の重鎮にして重臣。であるならば尼僧を嫁にするなど――」
「それくらい許されると思うよ。だってさ。秀吉が散々秀長さんに苦労や迷惑をかけてきたじゃないか」
僕の指摘に秀吉は言葉を詰まらせる。
「僕だって初めはありえないと思ったけどさ。でも今までの功績を考えれば、些細なことだよ。見逃してあげてもいいだろう? 自分だって側室増やしているじゃないか」
「わしは尼僧を嫁にしたことはない!」
「秀長さんも言ってたじゃないか。還俗するって。それで手打ちにしようよ」
秀吉はなおも文句を言っていたが、小一時間ほど説得をし続けると最終的に認めた。
そして秀長さんに「いろいろ言ったが、二人の婚姻を認める」と秀吉は言う。
「そうか。祝福してくれるんだな!」
「祝福ではなく許可だが……」
「興俊尼! そして子も幸せにしてみせるからな!」
そう言って彼女の腹を触る秀長さん。
ま、まさか……
「お、おぬし……既に子を……」
「あ、言うの忘れてたな」
……説得してよかったのかな。
あの後、僕は興俊尼さんとお話をした。
馴れ初めから婚姻を決意するまでの一連の流れを聞くと、秀長さんが本当に彼女を愛しているのだと分かった。
「あの。御身体が悪いのですか?」
話が途切れた際に興俊尼さんが僕に問う。
「ああ。もう僕は永くないんです」
「それは……」
「あはは。でも僕が死んでも秀長さんや他の家臣が居ますから。豊臣家は安泰です」
普通なら誰も何も言わなくなるけど、興俊尼さんは僕にはっきりと言う。
「誰だって自分が死ぬのは厭うものですよ」
「……まあ好んで死ぬ者は居ないな」
「少しは人に弱いところを見せたほうがよろしいのでは?」
考えもしなかったことを言われて、はっとする。
興俊尼さんは僕の手を握った。
「知り合ったばかりの私に言えぬのなら、家族に打ち明けるのはいかがですか?」
「興俊尼さん……」
そこで彼女は微笑んだ。
とても魅力的で、きっと秀長さんはそこに惚れたんだと思う。
「あなたのことを大事に思ってくださる方に思いを伝える。大切なことですよ」
思わず手を握り返したとき、秀長さんが部屋に入ってきて、要らぬ誤解が生まれてひと悶着あったのは語るまでもない。
僕は一刻も早く、丹波国へ戻りたいと思った。
少々体調が悪くても無理してでも帰ろうと決意する。
玄朔の診断でとりあえず京まで移動しようと言う話になった。
その矢先、僕の元にとある男がやってきた。
「お久しぶりです。蜂須賀家政にございます」
正勝の兄さんの息子、家政くんだった。
彼は父親似だけど、性格がおとなしい子だった。
僕に敬意を払ってくれるけど、彼は阿波国の大名だった。
「ああ、久しぶりだね。阿波国はどうだい?」
「ええ。良きところです。ご隠居さまにも見せてあげたいですよ。海の青さを」
一通りの挨拶が終わったところで、家政くんが本題に入る。
「父上のことですが、身体の調子を崩しました」
「そうか。それで、いつ治る?」
家政くんは首を横に振った。
「依然として危ういです。もしかしたら……」
「そんなに悪いのか? 聞いていなかった……」
家政くんは「父上に会ってくれませんか?」と言う。
「万が一と言うこともあります。父上は高齢ですから」
もちろん僕は了解した。
これが今生の別れになるかもしれなかったから。
真っ青な顔の秀吉は将軍であるのにも関わらず、自分の弟に土下座した。
間違いなく自分に非があるから、このような暴挙に躍り出たのだと思っているらしい。
僕も秀吉の我が侭に疲れた秀長さんなりの必死の抵抗だと判断した。
でも秀長さんは興俊尼さんの手を取りながら――彼女は照れていたけど、まんざらじゃなかった――笑って応じた。
「何を言っているのだ兄者。私はこの歳にしてようやく真実の愛を見つけられたのだよ」
狂言じゃない……真面目に尼僧である彼女を愛しているんだ……
ああ。想像してほしい。自分が尊敬している真面目で実直な人が唐突に突拍子もないことを仕出かす様を。
「秀長さん……すみません……」
「なんだい雲之介くんまで。どうして謝るのかな?」
「僕が病で政務ができないばかりに、秀長さんに負担をかけてしまって……」
こういうとき、人は自分に問題があるのではないかと思ってしまう。
しかし秀長さんは「それは別に構わない」とあっさり言う。
「雲之介くんが考えてくれた内政策は素晴らしい。むしろ私の負担が減ったくらいだ」
「じゃあなんで、その……」
秀長さんは興俊尼さんの手をにぎにぎしながら「彼女に惚れたんだ」とはにかんだ。
「私が疲れ切っていたとき、彼女はいつも癒してくれた」
「……そう、なんですね」
「私の傍に居てくれると約束してくれた。還俗もするんだ」
すると頭を下げていた秀吉が「ちょっと待て。秀長」と困った顔になった。
「お前は頭がおかしくなったわけでもなく、わしを困らせるためでもなく、本当に彼女……えっと……」
「兄者……! もう一度、興俊尼の名を忘れてみろ! 一生後悔するような目に合わせてやる!」
「す、すまん。それで興俊尼殿に惚れたから、婚姻したいのか?」
秀長さんは照れながら「ま、まあそういうことだ」と肯定した。
「私の思いが成就したのだ。神仏に感謝しなければ。いや、受け入れてくれた興俊尼に感謝したい」
「まあ! あなたさまったら。ふふふ」
腹立たしいほど仲良しな二人に困惑しながらも秀吉は「それは少し不味いと思う……」と小声で呟いた。
それは蚊ほどの小さな声量だったけど秀長さんは素早く「不味いってなんだ?」と反応した。
「兄者。興俊尼は外見だけではなく心も美しい。清らかだ。まさに天女だ」
「そうじゃない……いや、興俊尼殿を否定したわけではない。だからその目をやめろ」
秀長さんが殺意の目をやめるとすぐに「世間体が悪いだろう」と秀吉は苦言を呈した。
「これから豊臣家を盛り立てようとするときにだ。わしの次に位置するお前が、尼僧を嫁にしたら、評判が悪くなることは確実だぞ」
その辺の町娘を攫って無理矢理嫁にするよりよろしくない行為だ。
だけど秀長さんは「関係ない」と興俊尼さんを抱き寄せた。
「私は興俊尼を愛している。それに比べたら世間の評判はどうでもいい」
「お前は構わなくても、わしたちは構うのだ! なあ、小一郎。もう少しだけ考えてくれぬか?」
秀長さんを小一郎と呼ぶのは切羽詰ったときだけだ。
すると再び殺意を込めた目になった秀長さん。
「それは……私に興俊尼を諦めろと言っているのか? 兄者?」
秀吉が答える前に「ちょっと待ってください」と僕が割り込んだ。
秀長さん、脇差に手をかけていた……
「少しだけ、秀吉と話させてください。いきなりのことだったから、混乱しているんですよ」
「……事前に言ったとはいえ、尼僧であることは伝えていないからね。分かった。落ち着くまで待とう」
秀長さんは興俊尼さんの手を取って別室に向かった。
興俊尼さんは僕に申し訳ないような顔をしていた。尼僧だから善人なんだろう。しかしこの場合、尼僧であることが問題である。
「……ほらな? よっぽどな女を連れてきただろう?」
兄弟だから分かるんだなと感心しつつ「秀吉、今何を考えている?」と問う。
「それは――どうやって婚姻を諦めさせるかだな」
「それは悪手だよ。あの様子だと絶対に諦めないし、もしかしたら秀長さん、出奔してしまうかもしれないぞ」
秀吉は頭を抱えた。こんなに苦しんでいる秀吉を見るのは初めてだった。
「ではどうする? まさか認めるのか?」
「認めるしかないだろう。世間の評判よりも、日の本で最も勢力の大きい豊臣家の重鎮を失うことのほうが損失が大きい。それにだ。これきっかけで豊臣家が二つに割れたらどうするんだ?」
秀吉は「……秀長が謀叛を起こすと?」と怪訝そうに秀吉は言う。
「そんな馬鹿な。あやつがそのようなことするわけがない」
「どうかな……恋に盲目な人間は何を仕出かすか分からないし。それにさ、いいじゃないか。秀長さんが誰と婚姻しようと」
秀吉は目を剥いて「おぬしまでそんなことを言うのか!?」と怒鳴った。
「秀長は豊臣の重鎮にして重臣。であるならば尼僧を嫁にするなど――」
「それくらい許されると思うよ。だってさ。秀吉が散々秀長さんに苦労や迷惑をかけてきたじゃないか」
僕の指摘に秀吉は言葉を詰まらせる。
「僕だって初めはありえないと思ったけどさ。でも今までの功績を考えれば、些細なことだよ。見逃してあげてもいいだろう? 自分だって側室増やしているじゃないか」
「わしは尼僧を嫁にしたことはない!」
「秀長さんも言ってたじゃないか。還俗するって。それで手打ちにしようよ」
秀吉はなおも文句を言っていたが、小一時間ほど説得をし続けると最終的に認めた。
そして秀長さんに「いろいろ言ったが、二人の婚姻を認める」と秀吉は言う。
「そうか。祝福してくれるんだな!」
「祝福ではなく許可だが……」
「興俊尼! そして子も幸せにしてみせるからな!」
そう言って彼女の腹を触る秀長さん。
ま、まさか……
「お、おぬし……既に子を……」
「あ、言うの忘れてたな」
……説得してよかったのかな。
あの後、僕は興俊尼さんとお話をした。
馴れ初めから婚姻を決意するまでの一連の流れを聞くと、秀長さんが本当に彼女を愛しているのだと分かった。
「あの。御身体が悪いのですか?」
話が途切れた際に興俊尼さんが僕に問う。
「ああ。もう僕は永くないんです」
「それは……」
「あはは。でも僕が死んでも秀長さんや他の家臣が居ますから。豊臣家は安泰です」
普通なら誰も何も言わなくなるけど、興俊尼さんは僕にはっきりと言う。
「誰だって自分が死ぬのは厭うものですよ」
「……まあ好んで死ぬ者は居ないな」
「少しは人に弱いところを見せたほうがよろしいのでは?」
考えもしなかったことを言われて、はっとする。
興俊尼さんは僕の手を握った。
「知り合ったばかりの私に言えぬのなら、家族に打ち明けるのはいかがですか?」
「興俊尼さん……」
そこで彼女は微笑んだ。
とても魅力的で、きっと秀長さんはそこに惚れたんだと思う。
「あなたのことを大事に思ってくださる方に思いを伝える。大切なことですよ」
思わず手を握り返したとき、秀長さんが部屋に入ってきて、要らぬ誤解が生まれてひと悶着あったのは語るまでもない。
僕は一刻も早く、丹波国へ戻りたいと思った。
少々体調が悪くても無理してでも帰ろうと決意する。
玄朔の診断でとりあえず京まで移動しようと言う話になった。
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「お久しぶりです。蜂須賀家政にございます」
正勝の兄さんの息子、家政くんだった。
彼は父親似だけど、性格がおとなしい子だった。
僕に敬意を払ってくれるけど、彼は阿波国の大名だった。
「ああ、久しぶりだね。阿波国はどうだい?」
「ええ。良きところです。ご隠居さまにも見せてあげたいですよ。海の青さを」
一通りの挨拶が終わったところで、家政くんが本題に入る。
「父上のことですが、身体の調子を崩しました」
「そうか。それで、いつ治る?」
家政くんは首を横に振った。
「依然として危ういです。もしかしたら……」
「そんなに悪いのか? 聞いていなかった……」
家政くんは「父上に会ってくれませんか?」と言う。
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