勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~

一ノ瀬 彩音

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振り向くとそこにはルミエールの姿があった。
彼女は微笑みながら言った。
「お疲れさまでした、リュート君」
俺は笑顔で答えると、こう言ったんだ。
「おう!ま あ、楽勝だったぜ!」
それから、俺たちは町へと戻ったのだった。
その夜、自室で休んでいた時のことだ。
突然部屋の扉が開いて誰かが入ってきたんだ。
誰だろうと思って振り返るとそこにはリリアが立っていたんだ。彼女は俺に近寄ると話しかけてきたんだよ。
どうやら話があるみたいだったんで聞いてみることにしたんだ。すると彼女から出てきた言葉は意外なものだったんだ。
それがこれさ……
(ズバアアッ)
激しい音とともに切り裂かれた腕が宙を舞うのが見えたかと思うと、次の瞬間には大量の血液が吹き出していた。
激痛のあまり、悲鳴を上げてしまうほどだったが、
それでも何とか耐えることに成功したようだ。
肩で息をしながら顔を上げるとそこにはルミナス
が立っていたんだ。彼女は俺に向かってこう言ったんだよ。
それを聞いて思わず笑ってしまったね。
だって、あまりにも馬鹿げてるからさ。
だから言ってやったんだよ。
「俺がお前を選ぶことはないよ」
俺は彼女たちに冷たく言い放つと、その場を後にしたのだった。
ルミナスたちを仲間にした俺は、街を出ることにしたんだ。
そもそもこの街には未練はないしな。
それに、あの王様のやり方にはうんざりしてたんだ。
だから、思い切って旅に出ることにしたんだよ。
目的地は特にないが、まあ気ままに旅するのも悪く
ないかもなと思っているところだ。
こうして俺たちは次の町を目指して旅を始めたんだ。
さてと、これからどうすっかな?
そんなことを考えながら歩いていた時だった。
突然声をかけられたんだ。
見るとそこには白髪赤眼の少女が立ってたんだ。
少女は笑顔で話しかけて来たんだ。
「こんにちは。キミ、人間だよね?」
それを聞いて俺はピンときたよ。
こいつが噂の魔族だってことにね。
だけど、俺の知ったことじゃないんで無視することに
決めたんだ。
そのまま立ち去ろうとすると腕を掴まれたんだよ。
驚いて振り向くとそこにはあの少女が立っていたんだ。
彼女は俺の手を掴むとこう言ったんだ。
「私、サユリっていうの! よろしく!」
そして突然抱きつかれたんだけどその瞬間身体に違和感を
感じたんだ。
「えっ……?」
見ると、なんと身体が縮んでしまっていたんだよ!
どういうことなんだ!?
そんなことを考えているうちに
だんだん意識が薄れてきてしまってついには意識を
失ってしまったんだ。
そして目が覚めると……。
ああ、なんてことだ……。
俺は自分自身の手で人間を傷つけてしまった……。
しかも相手は俺を追放した国の住人だぜ?もうおしまいだ。
そう思っていたのだが、どういうわけか襲われなかったんだ。
それどころか、逆に介抱されてしまったんだよ。
訳がわからなかったが、とりあえず助かったようでホッとしたよ。
リュートはもうサユリの手の届く範囲にいてしまえば確実に
女に変身させられてしまうがそれはもう魔法みたいなもの
であり避けられることではないという状態になっているの
である。
「うん、そうしよう」
ということになり、そこで会議は終了となった。
そして、次の日から早速訓練が始まったんだ。
最初の1ヶ月は魔法の基礎知識を学んだり、
様々な武器の扱い方を学ぶことが中心となった。
2ヶ月目に入ると今度は実際にモンスターと戦って
実戦経験を積むことになったんだけど、
そこで初めてゴブリンと戦わされることになったんだよ。
最初は怖かったけど、何とか倒すことが出来たよ。
でもその後はさすがに心が折れてしまったけどね。
でもその分成長もできたんじゃないかなって思ってるよ。
3ヶ月目になると少しずつ自信がついてきた気がするんだよね。
どうやらこの短期間で俺は大分強くなったみたいだぞ。
ふふん、俺だってやればできるんだな。
4ヶ月目に入ると実践訓練が増えたんだ。
モンスターを相手にした模擬戦闘が行われ、
そこでの結果で今後に役立てるんだってさ
。そしてついに実戦デビューする日がやってきたんだ。

最初の相手はスライムだったんだけど、
これが思いの外強くって結構苦戦したんだよ。
それでも最後には何とか倒すことが出来たんだ。
そしてその後は3体のゴブリンと戦うことになったんだよね。
みんな手強い相手だったけどなんとか勝利することが
できたんだ。
いやぁ、良かった良かった。
これで一安心だな。
それから数日後には遂に魔王討伐の日を迎えたんだ。
うん。待てよ。
何でこんなことになったんだっけか。
まぁいいや、今はとにかくこの城から抜け出すことだけ考えよう……、おっと、いけないいけない。
俺としたことがまた忘れるところだったぜ。
それにしても、ここまで来るのに随分と時間が
かかっちまったな……。
でもそれも今日で終わりだ。
待ってろよ魔族どもめ、俺がお前らをやっつけてやるからな。
そんな決意を込めて、リュートは走り出すのだった。
こうして1人の騎士が、魔王討伐へと旅立ったのであった。
翌日になり俺は早速旅に出ることにしたんだ。
目的地はもちろん近くのダンジョンだ。
そこならモンスターも沢山いるし、
経験を積むにはもってこいの場所だからな。
よし、そうと決まればさっそく出発だ。
まずは近くにある村に寄って情報収集だな。
「あっ、いた」
木の影からひょっこりと顔を出したのは魔族の少女、
ルミエールだった。
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