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チーズとかぼちゃのタルト蜂蜜掛け
チーズとかぼちゃのタルト蜂蜜掛け5
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エクトルの人差し指が服の肩の辺りを指した。そこはどす黒い何かが付着している。
「これくらいだな。獣によってジャンヌがバラバラにされたのは死後の話のようだ。ということは凍死の可能性が残る。たが凍死なら二人並んで遺体があると思うのだがまるで見当たらぬ。確率は極めて低いが、男は狼が運んでいったりしたのかも知れんが……流石にあの体を引き摺っていくのはな」
ルクは大きな男だ。木こり仕事をしていたから筋肉もしっかりついていた。狼が大きくて力があるといってもルクをそのまま運ぶのは、アリシャもないと感じた。そうなると、ルクは同じ場所では亡くなってないのかもしれない。生きてい可能性も残っている。
「誰かに助けられたのかもしれないし……そうよ、ジャンヌが亡くなって自分の身も危ないと思い、避難したのかもしれないわ」
エクトルはそうだなと肯定すると、川を見つめた。
凍り付いた川面にはうっすら雪が乗っている。どこもかしこも白一辺倒の景色、閉ざされた世界でルクはどこにいるのだろう。
「アリシャ」
「はい」
「子を身籠ったら私の元へ来い」
エクトルは川に視線を向けたまま命令に近い物言いだった。
「アリシャは認めないようだが、互いの魔力が惹かれ合うのだとしても、それは我々の一部ではないのか? 魔力と私とを切り離せぬのだから、私は魔力の欲求を受け入れる。これを運命と言わずになんと言うのだ」
アリシャも川を見つめた。エクトルがアリシャに顔を向けた。アリシャは自分の頬にエクトルの視線を感じていたが、目を合わせようとはしなかった。
「私の気持は私のものです。魔力は惹かれ合っていても、私の心はエドを求めています。その思いを私は大事にしたいのです」
「現実問題としてアリシャが産む子は魔力を持つ。保護が必要だ。私の元で育てればどこよりも安全だと思わないか?」
やっとアリシャがエクトルの方を見ると、首を横に振った。
「エドと共にあなたの元に行っても良いと言うならまだ考えますが、そうではないのですよね? ならばこのような話は無意味です」
検分を終えたレオたちがアリシャとエクトルの方へと引き返していた。レオとイザクはしきりに何かを話していて、その横で心痛な面持ちでレゼナが歩いてくる。
「ま、いずれまた話そうじゃないか」
エクトルはとても忍耐強い。悪く言えば諦めが悪かった。アリシャにはもう話すことはない。特にこの件に関して本当はもう話したくなかった。
近づいてくるレオたちに、大人しく座っていたココが尻尾を振り出した。
「そうそう。エドワードには褒美を出さなくては。アリシャと子を成して欲しいとボリスとやらに話したら、その夜、エドワードがアリシャの部屋へといったのだから。私はボリスに依頼したが、実行した者に払わねばならんだろ?」
一度目を伏せてからスッとまつ毛を上げたアリシャが「たとえ理由がそうでも──私は幸せですから」と言うと、レゼナの方に歩いていった。
エクトルはため息をついた。その割には清々しい表情を浮かべていた。
「動揺もしないのか。なかなか攻略しがいのある女だな」
近づいてきたイザクが眉を潜めた。
「子供のようにまだ執着しているのですか?」
「お小言はいらん。で、どうであった?」
イザクはレオの方へと手先を向ける。その問いはレオにしてくれという合図だった。二人はレオたちと合流し、再度エクトルが同じことを質問するとレオは自身の見解を述べた。
「頭蓋骨に陥没している箇所があった。大きな何か……石などで殴られたのではないかと思う。頭頂部に近いから事故だとは考えにくい──」
そこでエクトルは結論を口にした。
「なるほど。他殺か」
「おそらくな。まぁ、これ以上は推測するのも難しい。ルクが見つかればもっと多くのことがわかるであろうが……」
森の中を三々五々に散らばり捜索している面々を眺め「今のところ収穫はないようだな」と、残念そうに首を振る。
イザクが雲の合間から覗く青空を見上げた。
「もう少し時間はありそうですね。私たちも探しましょう」
結局、日没間際まで探し回ったが何も出て来ず、ジャンヌと思しき遺体に土をかけ、祈りを捧げて終了となった。
ココを連れて行ったがココが見つけたのはジャンヌの靴だけ。全ての遺留品をまとめてもジャンヌの物以外はなかった。
帰り道、ボリスはエドとアリシャと並びながら首を捻っていた。
「ルクの物が見つからないどころか、ジャンヌが持ち出したはずの物も出なかったな」
「持ち出したもの?」
不思議に思い問い返すと、ボリスはそうだよと答えた。
「君は村から出ていくとなった時、着の身着のままで行くかい? 手当り次第でもなんでも持ち出せる金めの物は持っていくだろ?」
アリシャはこの村に辿り着いた時、馬のスリと身につけていた服、そして斜めがけバッグの中にあった銅貨しか持っていなかった。一方、慌てていても準備が出来た皆は何かしら荷物を抱えていた。もちろん、ジャンヌもこの村に来たとき着替え位は持ってきていた。
「服とかね。そうね、持ち出せる分は最大限持っていくわ」
エドが「ジャンヌの遺留品は身に付けていた服だけか。そういや、外套すらなかった」と振り向いて、再び前を向いた。
「ルクはやはり生きているような気がする。ジャンヌが死んでからここを離れたのかもな。ジャンヌのささやかな財産を持って」
エドの意見を踏まえ、ボリスが「俺もそう思う。ルクは生きているはずだ。ジャンヌが死んでも戻ってこなかったということは、二度と会うこともないかもしれないけど」と、付け加えた。
「これくらいだな。獣によってジャンヌがバラバラにされたのは死後の話のようだ。ということは凍死の可能性が残る。たが凍死なら二人並んで遺体があると思うのだがまるで見当たらぬ。確率は極めて低いが、男は狼が運んでいったりしたのかも知れんが……流石にあの体を引き摺っていくのはな」
ルクは大きな男だ。木こり仕事をしていたから筋肉もしっかりついていた。狼が大きくて力があるといってもルクをそのまま運ぶのは、アリシャもないと感じた。そうなると、ルクは同じ場所では亡くなってないのかもしれない。生きてい可能性も残っている。
「誰かに助けられたのかもしれないし……そうよ、ジャンヌが亡くなって自分の身も危ないと思い、避難したのかもしれないわ」
エクトルはそうだなと肯定すると、川を見つめた。
凍り付いた川面にはうっすら雪が乗っている。どこもかしこも白一辺倒の景色、閉ざされた世界でルクはどこにいるのだろう。
「アリシャ」
「はい」
「子を身籠ったら私の元へ来い」
エクトルは川に視線を向けたまま命令に近い物言いだった。
「アリシャは認めないようだが、互いの魔力が惹かれ合うのだとしても、それは我々の一部ではないのか? 魔力と私とを切り離せぬのだから、私は魔力の欲求を受け入れる。これを運命と言わずになんと言うのだ」
アリシャも川を見つめた。エクトルがアリシャに顔を向けた。アリシャは自分の頬にエクトルの視線を感じていたが、目を合わせようとはしなかった。
「私の気持は私のものです。魔力は惹かれ合っていても、私の心はエドを求めています。その思いを私は大事にしたいのです」
「現実問題としてアリシャが産む子は魔力を持つ。保護が必要だ。私の元で育てればどこよりも安全だと思わないか?」
やっとアリシャがエクトルの方を見ると、首を横に振った。
「エドと共にあなたの元に行っても良いと言うならまだ考えますが、そうではないのですよね? ならばこのような話は無意味です」
検分を終えたレオたちがアリシャとエクトルの方へと引き返していた。レオとイザクはしきりに何かを話していて、その横で心痛な面持ちでレゼナが歩いてくる。
「ま、いずれまた話そうじゃないか」
エクトルはとても忍耐強い。悪く言えば諦めが悪かった。アリシャにはもう話すことはない。特にこの件に関して本当はもう話したくなかった。
近づいてくるレオたちに、大人しく座っていたココが尻尾を振り出した。
「そうそう。エドワードには褒美を出さなくては。アリシャと子を成して欲しいとボリスとやらに話したら、その夜、エドワードがアリシャの部屋へといったのだから。私はボリスに依頼したが、実行した者に払わねばならんだろ?」
一度目を伏せてからスッとまつ毛を上げたアリシャが「たとえ理由がそうでも──私は幸せですから」と言うと、レゼナの方に歩いていった。
エクトルはため息をついた。その割には清々しい表情を浮かべていた。
「動揺もしないのか。なかなか攻略しがいのある女だな」
近づいてきたイザクが眉を潜めた。
「子供のようにまだ執着しているのですか?」
「お小言はいらん。で、どうであった?」
イザクはレオの方へと手先を向ける。その問いはレオにしてくれという合図だった。二人はレオたちと合流し、再度エクトルが同じことを質問するとレオは自身の見解を述べた。
「頭蓋骨に陥没している箇所があった。大きな何か……石などで殴られたのではないかと思う。頭頂部に近いから事故だとは考えにくい──」
そこでエクトルは結論を口にした。
「なるほど。他殺か」
「おそらくな。まぁ、これ以上は推測するのも難しい。ルクが見つかればもっと多くのことがわかるであろうが……」
森の中を三々五々に散らばり捜索している面々を眺め「今のところ収穫はないようだな」と、残念そうに首を振る。
イザクが雲の合間から覗く青空を見上げた。
「もう少し時間はありそうですね。私たちも探しましょう」
結局、日没間際まで探し回ったが何も出て来ず、ジャンヌと思しき遺体に土をかけ、祈りを捧げて終了となった。
ココを連れて行ったがココが見つけたのはジャンヌの靴だけ。全ての遺留品をまとめてもジャンヌの物以外はなかった。
帰り道、ボリスはエドとアリシャと並びながら首を捻っていた。
「ルクの物が見つからないどころか、ジャンヌが持ち出したはずの物も出なかったな」
「持ち出したもの?」
不思議に思い問い返すと、ボリスはそうだよと答えた。
「君は村から出ていくとなった時、着の身着のままで行くかい? 手当り次第でもなんでも持ち出せる金めの物は持っていくだろ?」
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エドが「ジャンヌの遺留品は身に付けていた服だけか。そういや、外套すらなかった」と振り向いて、再び前を向いた。
「ルクはやはり生きているような気がする。ジャンヌが死んでからここを離れたのかもな。ジャンヌのささやかな財産を持って」
エドの意見を踏まえ、ボリスが「俺もそう思う。ルクは生きているはずだ。ジャンヌが死んでも戻ってこなかったということは、二度と会うこともないかもしれないけど」と、付け加えた。
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