39 / 59
第六章 誰も知らぬ地で
04.病気のない世界1
しおりを挟む
「やっぱり落ちが悪いな……みんなどうやって洗ってるんだろう」
井戸から汲んだ水で鍋や皿を洗うが、ちっとも汚れが落ちずにいる。神殿の食堂で使っていた皿はもっと綺麗に脂気がなかったのに、どうして自分で洗うとこんなにもベタベタするんだろう。
真柴は溜め息を吐いて木製の皿を積み重ねた。同様にカトラリーも綺麗にならない。
「どうしたんだ。辛いなら俺がやる」
「違うんです。どうしてこんなにも綺麗にならないんだろうって思って……洗剤があったらもっと綺麗になるのに……」
皿洗い用のボロボロの布を盥《たらい》の縁に掛けて洗ったはずの食器をもう一度見た。どれもうっすらと油汚れの膜に覆われている。ひどく不衛生で、こんなのを使い続けたら絶対に病気になってしまう。
「センザイってなんだ?」
アーフェンが不思議そうに慣れない言葉を口にした。
(ああそうか。まだ石けんもないから洗剤なんて存在しないのか)
日本でも米ぬかで茶碗を洗っている頃だろう。
十三世紀頃のヨーロッパは水洗いか灰か……。
「洗剤というのは綺麗に食器や服を洗うものなんです。それがあれば食器もナイフもフォークも肉の脂を綺麗に洗い流せるんです。僕のいた世界では病気にならないように綺麗に洗うようにしているんですよ」
「……ビョーキってなんだ?」
「え……?」
信じられないことを言われ、真柴は言葉を失った。この世界にだって当たり前のように病気になるだろう。衛生観念が低いから食器や服もそれほど頻繁に洗わないし、汚れた手でも気にせず食事をする。どんな感染症が広がってもおかしくないのに……。
もしかして違う言葉なのだろうか。
今まで固有名詞が通じないことが多くあったから、そのせいかもしれない。
「あの……腐ったものを食べてお腹が痛くなったり、急激に寒くなって咳をしたり熱を出したり……それの総称を僕の世界では『病気』というんですよ」
「腹が痛くなる? 熱が出る? それは全部瘴気のせいだろう。瘴気を放つ魔獣に出会わなければならないから安心しろ。皿に油があったところで問題ない」
病気が……ない?
どういうことだ?
「あの……みんなが同じ症状でどんどん亡くなることってこの世界にはないんですか?」
「なんだそれは。新手の魔獣か?」
真柴はぽかんと口を開けたままなにも言えなくなった。
病気が存在しないなら衛生を気にしなくていいということなのだろうか。あまりにも理解が追いつかなくてどうしたら良いのか分からずじっとアーフェンを見つめた。
アーフェンも戸惑い、しゃがんでいる真柴の横に腰を落とす。
「お前がいた世界にはその……ビョーキというのがあって、それを防ぐために食器を綺麗にしたいんだな。それは分かった。だがこの世界はそれがない、だからそこまで気を張らなくていい」
困った顔で子供に教えるような優しい言葉を並べたアーフェンは、どうすれば良いのか分からないと困っていた。けれど、あまりの衝撃にすぐに笑顔になんて戻れない。
だって、病気は当たり前のように身近にあったのだ。特に中世ではそれで多くの人が死に、病に怯えて暮らすのが当たり前だったから。冬になればインフルエンザが蔓延り、夏になれば食中毒を気にし、日常生活の中で当たり前のように病気を気にして生きてきた。
風邪を引いただけで自己管理がなっていないと怒られるのが当たり前の世界で生きてきた真柴には、病気がないことがすぐには受け入れられない。
本当にないのか?
かつての日本で病は悪鬼が宿ったからと念仏を唱えてそれを払うのが治療と信じられていた。その延長だろうか……。
「あの、瘴気というのを浴びた場合、どんな風になるんですか?」
「そうだな。軽ければずっと腹を下すくらいだが、あちこちが痛いっていう奴もいる。ひどいと起き上がれなくなって飯が食えずに死んでいく。どの魔獣に遭遇するかによって変わるな」
「年齢によって差はあるんですか?」
「年寄りや子供が瘴気を浴びるとひどくなる。死んじまう場合が多いからあまり魔獣が出る森に行くなってなってるぞ」
もしかしたら、この世界では魔獣が病原菌のようなものなのだろうか。
だとしたら、どんなに身の回りのものを綺麗にしようと関係ない。
気が抜けた真柴はペタンと尻を地面に付けた。
時間ができたら石けんを作ろうだとか、衣服を綺麗にするための洗剤もあったらいいとか考えていたが、どれ一つとして無意味だったのか。
「あは……あはは。そっか……」
気が抜け地面に座ったまま乾いた笑いが零れ出る。
別の世界に来たなら何かしら自分の知識が役に立てるのではと期待したが、ここでもやっぱり自分はお荷物でしかない。
真柴が特別になれる場所なんてありはしないのか。一瞬でも自分の知識で多くの人を助けられると勘違いしたことが恥ずかしくて、思い上がっていたことが情けなくて、どこかに埋まってしまいたい。
「どうしたんだ、何かあったのか!?」
――違うんです……自分のバカさにいい加減呆れただけです。
心の中で返事をして浮かんでくる涙を濡れた手で拭った。
本当に救いようがない愚か者だ。
アーフェンに慰められて得られた自信がまた一気に消失していく。
「僕って本当に役立たずだなって……。向こうで得た知識なんて本当になんの役にも立たなくて……なんのためにここに来たのか分からなくなりました」
討伐でも倒れてばかりですぐに体調も崩し寝込む。これではアーフェンに迷惑をかけるだけの人間でしかない。何一つ自分に自信が持てずまたじわりと涙が湧きあがった。
無意味な自分がいて、意味があるのだろうか。
「お前は……役立たずなんかじゃない。充分に民のために頑張った。己を卑下にするな、もっと自信を持て」
「ベルマンさんは優しいからそう言うんです……でも僕は本当に役立たずで……あのまま死ねば良かったんだ……」
ほろりと零れ落ちた本音。
井戸から汲んだ水で鍋や皿を洗うが、ちっとも汚れが落ちずにいる。神殿の食堂で使っていた皿はもっと綺麗に脂気がなかったのに、どうして自分で洗うとこんなにもベタベタするんだろう。
真柴は溜め息を吐いて木製の皿を積み重ねた。同様にカトラリーも綺麗にならない。
「どうしたんだ。辛いなら俺がやる」
「違うんです。どうしてこんなにも綺麗にならないんだろうって思って……洗剤があったらもっと綺麗になるのに……」
皿洗い用のボロボロの布を盥《たらい》の縁に掛けて洗ったはずの食器をもう一度見た。どれもうっすらと油汚れの膜に覆われている。ひどく不衛生で、こんなのを使い続けたら絶対に病気になってしまう。
「センザイってなんだ?」
アーフェンが不思議そうに慣れない言葉を口にした。
(ああそうか。まだ石けんもないから洗剤なんて存在しないのか)
日本でも米ぬかで茶碗を洗っている頃だろう。
十三世紀頃のヨーロッパは水洗いか灰か……。
「洗剤というのは綺麗に食器や服を洗うものなんです。それがあれば食器もナイフもフォークも肉の脂を綺麗に洗い流せるんです。僕のいた世界では病気にならないように綺麗に洗うようにしているんですよ」
「……ビョーキってなんだ?」
「え……?」
信じられないことを言われ、真柴は言葉を失った。この世界にだって当たり前のように病気になるだろう。衛生観念が低いから食器や服もそれほど頻繁に洗わないし、汚れた手でも気にせず食事をする。どんな感染症が広がってもおかしくないのに……。
もしかして違う言葉なのだろうか。
今まで固有名詞が通じないことが多くあったから、そのせいかもしれない。
「あの……腐ったものを食べてお腹が痛くなったり、急激に寒くなって咳をしたり熱を出したり……それの総称を僕の世界では『病気』というんですよ」
「腹が痛くなる? 熱が出る? それは全部瘴気のせいだろう。瘴気を放つ魔獣に出会わなければならないから安心しろ。皿に油があったところで問題ない」
病気が……ない?
どういうことだ?
「あの……みんなが同じ症状でどんどん亡くなることってこの世界にはないんですか?」
「なんだそれは。新手の魔獣か?」
真柴はぽかんと口を開けたままなにも言えなくなった。
病気が存在しないなら衛生を気にしなくていいということなのだろうか。あまりにも理解が追いつかなくてどうしたら良いのか分からずじっとアーフェンを見つめた。
アーフェンも戸惑い、しゃがんでいる真柴の横に腰を落とす。
「お前がいた世界にはその……ビョーキというのがあって、それを防ぐために食器を綺麗にしたいんだな。それは分かった。だがこの世界はそれがない、だからそこまで気を張らなくていい」
困った顔で子供に教えるような優しい言葉を並べたアーフェンは、どうすれば良いのか分からないと困っていた。けれど、あまりの衝撃にすぐに笑顔になんて戻れない。
だって、病気は当たり前のように身近にあったのだ。特に中世ではそれで多くの人が死に、病に怯えて暮らすのが当たり前だったから。冬になればインフルエンザが蔓延り、夏になれば食中毒を気にし、日常生活の中で当たり前のように病気を気にして生きてきた。
風邪を引いただけで自己管理がなっていないと怒られるのが当たり前の世界で生きてきた真柴には、病気がないことがすぐには受け入れられない。
本当にないのか?
かつての日本で病は悪鬼が宿ったからと念仏を唱えてそれを払うのが治療と信じられていた。その延長だろうか……。
「あの、瘴気というのを浴びた場合、どんな風になるんですか?」
「そうだな。軽ければずっと腹を下すくらいだが、あちこちが痛いっていう奴もいる。ひどいと起き上がれなくなって飯が食えずに死んでいく。どの魔獣に遭遇するかによって変わるな」
「年齢によって差はあるんですか?」
「年寄りや子供が瘴気を浴びるとひどくなる。死んじまう場合が多いからあまり魔獣が出る森に行くなってなってるぞ」
もしかしたら、この世界では魔獣が病原菌のようなものなのだろうか。
だとしたら、どんなに身の回りのものを綺麗にしようと関係ない。
気が抜けた真柴はペタンと尻を地面に付けた。
時間ができたら石けんを作ろうだとか、衣服を綺麗にするための洗剤もあったらいいとか考えていたが、どれ一つとして無意味だったのか。
「あは……あはは。そっか……」
気が抜け地面に座ったまま乾いた笑いが零れ出る。
別の世界に来たなら何かしら自分の知識が役に立てるのではと期待したが、ここでもやっぱり自分はお荷物でしかない。
真柴が特別になれる場所なんてありはしないのか。一瞬でも自分の知識で多くの人を助けられると勘違いしたことが恥ずかしくて、思い上がっていたことが情けなくて、どこかに埋まってしまいたい。
「どうしたんだ、何かあったのか!?」
――違うんです……自分のバカさにいい加減呆れただけです。
心の中で返事をして浮かんでくる涙を濡れた手で拭った。
本当に救いようがない愚か者だ。
アーフェンに慰められて得られた自信がまた一気に消失していく。
「僕って本当に役立たずだなって……。向こうで得た知識なんて本当になんの役にも立たなくて……なんのためにここに来たのか分からなくなりました」
討伐でも倒れてばかりですぐに体調も崩し寝込む。これではアーフェンに迷惑をかけるだけの人間でしかない。何一つ自分に自信が持てずまたじわりと涙が湧きあがった。
無意味な自分がいて、意味があるのだろうか。
「お前は……役立たずなんかじゃない。充分に民のために頑張った。己を卑下にするな、もっと自信を持て」
「ベルマンさんは優しいからそう言うんです……でも僕は本当に役立たずで……あのまま死ねば良かったんだ……」
ほろりと零れ落ちた本音。
160
あなたにおすすめの小説
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
-----------------------------------------
0時,6時,12時,18時に2話ずつ更新
新年に余り物でおせちを作ったら、冷酷と噂の騎士団長様に「運命の番」だと求婚されました
水凪しおん
BL
料理人だった俺が転生したのは、男性オメガというだけで家族に虐げられる不遇の青年カイ。
新年くらいはと前世の記憶を頼りに作ったのは、この世界にはない『おせち料理』だった。
それを偶然口にしたのは、氷のように冷酷と噂される最強の騎士団長リアム。
「お前は俺の運命の番だ」
彼の屋敷に保護され、俺の作る料理が彼の心を溶かしていく。
不器用で、だけどまっすぐな愛情を注いでくれる彼と、美味しい料理で紡ぐ、甘くて温かい異世界スローライフ。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
自己肯定感低めの不幸な義弟が完璧な義兄と大揉めに揉める話
あと
BL
「こんな僕をお兄ちゃんは嫌ってるだろうな」
トップ俳優な完璧超人の義理の兄×不幸な自己肯定感低めのネガティブ義理の弟です。
お金ない受けが追い詰められて変なアルバイトしようとしたら、攻めと再会して……?みたいな話です。
攻めがヤンデレ気味で、受けがマジで卑屈なので苦手な人はブラウザバックで。
兄弟は親が離婚してるため、苗字が違います。
攻め:水瀬真広
受け:神崎彼方
⚠️作者は芸能界にもお葬式ににもエアプなので、気にしないでください。
途中でモブおじが出てきます。
義理とはいえ兄弟なので、地雷の人はブラウザバックで。
初投稿です。
初投稿がちょっと人を選ぶ作品なので不安です。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
隠れオメガの整備士は自由になりたい。なのに暴走する最強騎士を身体を張って止めたら、運命の番だとバレて過保護な専属契約を結ばされました
水凪しおん
BL
※オメガバース設定。激しい戦闘描写や、執着攻めによるマーキング描写、軽度の性的な接触の描写がありますので、15歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。
汚染された惑星を浄化する生体兵器『機装(ギア)』。
その搭乗者は優れた能力を持つ『アルファ』に限られ、彼らの精神を安定させる鎮静剤として『オメガ』が存在する世界。
整備士のエリアンは、オメガであることを隠し、ベータと偽って軍の最前線で働いていた。
オメガは道具のように扱われるこの社会で、自由を守るための必死の嘘だった。
だがある日、軍最強のエリートパイロット・クレイドの機装が暴走する事故に遭遇する。
死を覚悟して止めに入ったエリアンだったが、暴走する機体はなぜか彼にだけ反応し、沈静化した。
それは、隠していたオメガのフェロモンが、クレイドと強烈な『共鳴』を起こした瞬間だった。
「見つけた。俺の対になる存在を」
正体がバレたと戦慄するエリアンに対し、冷徹なはずのクレイドが向けたのは、処罰ではなく執着に満ちた熱い視線で……?
孤独なエリート騎士×身分を隠した健気な整備士。
星の命運と本能が交錯する、近未来SFオメガバース!
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
ぼくの婚約者を『運命の番』だと言うひとが現れたのですが、婚約者は変わらずぼくを溺愛しています。
夏笆(なつは)
BL
公爵令息のウォルターは、第一王子アリスターの婚約者。
ふたりの婚約は、ウォルターが生まれた際、3歳だったアリスターが『うぉるがぼくのはんりょだ』と望んだことに起因している。
そうして生まれてすぐアリスターの婚約者となったウォルターも、やがて18歳。
初めての発情期を迎えようかという年齢になった。
これまで、大切にウォルターを慈しみ、その身体を拓いて来たアリスターは、やがて来るその日を心待ちにしている。
しかし、そんな幸せな日々に一石を投じるかのように、アリスターの運命の番を名乗る男爵令息が現れる。
男性しか存在しない、オメガバースの世界です。
改定前のものが、小説家になろうに掲載してあります。
※蔑視する内容を含みます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる