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参
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「今まで僕の心ない言葉で傷つけた皆様、本当に申し訳ございませんでした。許して貰えるとは思いません。ただいつか事情を説明出来るようになれば謝罪したいと思っていました。この機会に感謝を。」
僕はやっと事情が説明出来たことに安堵の涙が止まらなかった。言い訳かもしれない、自己満足かもしれない、それでも良かった。
会場内はアルトが話し出してから少しずつ敵意の目が無くなっていき、中には号泣する淑女の方達もいた。
「僕はクリス王子をお慕い申しておりました。しかし、僕の未熟さによりお心を手放してしまい他の方と仲良くする殿下を見るのが辛くありました。何度も自ら別れを提案したいと思っておりましたがそれも出来ずにグズグズとしてしまい、殿下の御手を煩わせてしまいました。」
スラスラと言葉がでてくる。涙は両の眼から一本の線を下に向かって伸ばし、顎からぽたぽたと雫を垂らす。
涙の量に反して息を荒らげることも無くいつの間にか両手を胸元で互いに握り、祈るように贖罪の言葉を述べるその姿は正に聖女そのものだった。
「この辛く、苦しい境遇から解放してくださる殿下に感謝を。そして、嫉妬心に駆られ手を挙げてしまった…ハルファス…様には謝罪を。」
「……あ、ああ。ア、アルトはαだしな。俺といても辛いだけだろうしな。うんうん。だ、だが手を出したのだからハルにはちゃんと頭を下げろよ。」
クリス王子はバツの悪い表情で吃りながらも素早く言葉を言い切った。
「はい、そうですね。ハルファス……様。……も………申し訳……………。」
僕は頭を25度下げた状態で硬直してしまった。頭では謝ろうと思っているのだが心は拒否する。クリス王子がいる手前言えないが…だってハルファスは…………。
「ブッフォ。フフッ、フフフフフ、アッハッ!アハハハハ!」
ハルファスは唐突に声を上げて笑いだした。皆の視線が向くが彼は気にしない。
「ヒヒッ、フフフッ、あー、ダメッ。すーはーすーはー。落ち着けー、俺の腹筋。ブッフォッ、やっぱりダメだっ、あははははっ!」
ガタイのいい身体を震わせる彼は何度も深呼吸しては笑い出すことを繰り返し約十分後やっと落ち着く。
「いやー、クリス王子って本当にクズいですね。」
笑いが止まり、やっと話し出したと思えば開口一番にいい笑顔で毒を吐く。
ああ、やっと演技を辞めるのか……。
僕はほっとして息を吐いた。
クリス王子は今まで自分に耳障りのいい言葉しか言わなかったハルファスの豹変に固まってしまっている。
「アルトっていう可愛い婚約者が居ながら俺に惚れるとかアホ過ぎ。てか、自分に本気で惚れてる奴とそうでない奴の見分けってつかないものなんだね。」
クリス王子が大好きながらもそれを態度に出せなかった僕と、好きという感情があらず、むしろ嫌いだけれどそれを態度に出さず好きだよアピールをし続けたハルファスでは対照的だ。それを皮肉に言っているのだろう。
「まさか、第一作戦で二人を婚約破棄させる目標が達成出来てしまうとは……。それにしてもアルはいい子過ぎる!」
ハルファスは僕に近づいて手を頭に乗せると撫で始めた。「やめてよ。」と抵抗するも体格差で負ける。僕は7歳の頃からあまり身長が伸びなかった為子供のように小さい。さぞ、撫でやすいことだろう。そこに、クリス王子が割って入ってくる。
「なんで二人は仲がいいんだ!ハルはアルトに殴られていただろう!」
僕とハルファスは仲がいいように見えるらしい。僕はこんなやつ嫌いだ。
「そうなんですよ!俺とアルはめちゃくちゃ仲が良くて!」
「ち、違いま……。」
ハルファスがにこやかにクリス王子の言葉を肯定するので僕はすかさず否定するが、またひっついてきて今度は口に手を当てて塞いできた。
「俺はアルに殴られたのは自分のせいだと殿下に何度も申し上げました。それでも俺の言葉に耳を貸さず、アルのせいにし続けるのは如何なものかと……。自分の仲間は善で敵は悪だと決めつけて動かれるのは危険ですよ。そんなことだから俺に騙されるんです。」
彼は容赦なくクリス王子の傷を抉り続ける。
「僕はクリス王子を騙すハルファスのこと嫌いだけどね。殴ったことは悪いと思ってるけど後悔はしてない。」
「俺は大好きなアルにされることならどんな事でも嫌じゃないけどね。だから謝る必要は無い。それにしても、怒る君はとても可愛かったけど他の男の為にだと思うと腹が立って仕方がない。」
握りしめた拳にその怒りが込められているようだった。一方、クリス王子はハルファスの大好きなアル発言にショックを受けているようだった。
「ハ、ハル!俺の事を好きだって言ったのは嘘だったのか!」
「はあ?いつの話してるんですか?最近、というかここ一年好きだなんて俺言ってませんよ?殿下が勝手に一人盛り上がってただけじゃないですか。あまり演技しなくても良くなったから楽だったけど。」
「グハッ!で、では大好きなアルっていうのは……。」
「はい、俺はアルが恋愛的な意味で好きです。この国に留学しに来たのはアルが居たからですし殿下に俺のことを好きになってもらおうとしてたのは殿下のクズぶりをアルに気づいてもらって吹っ切れてもらうためです。」
「ハ、ハル……。俺のハルが、幻想………。」
クリス王子は本気でハルファスのことを好いていたのだろう。騙されたことに怒り出すでもなくショックでへたり混んでしまった。
「もし、殿下の攻略途中でうっかり惚れてしまったとしても俺がアルに殴られて言い分も聞かずに俺を擁護する時点でその恋心も冷めていたでしょうが。」
彼はHPが既になくなり、放心状態のクリス王子を死体蹴りする。
「それでも一途に想い続けるアルに俺は惚れ直した。絶対にその一途な瞳に俺を移してみせるよ。性別なんて関係ない。」
唐突に死体蹴りを辞めた彼は俺に視線を向けると甘ったるい顔をして僕を口説き出す。
「ハルファスも一途だよね。大概僕もクリス王子と同じような酷い態度取ってるのに諦めないし。」
彼には嫉妬して大嫌いだとか言ってしまっている。
「酷い?どこが?」
「いやだって、無視したり酷いこと言ったりαだって言わなかったし……。」
「あれは仕方ないよ。好きな人が蔑ろにされれば誰だって怒るし、それを覚悟の上で俺はやってたから。」
「……そ、そっか………。」
僕はクリス王子が今でも大好きだ。しかし、婚約破棄をしっかりと宣言され目の前でハルファスを皇太子妃にすると言われた。1ミリもお前を好きになる予定はないとハッキリ宣言されてズルズルと縋っていた僅かな希望が完全になくなった。
そんな中その希望を完全に潰した本人でもあるが、ハルファスに男前なことを言われて自分を何もかも受け入れてくれそうな彼に縋りたくなってしまう。
彼のことは嫌いだ。それでもクリス王子と結婚するという目標を失った今はこれまでのような孤独に耐えられる気がしなかった。そうでなくても今まで嫌いと言いながら彼に支えられていた部分があるという自覚はあるのだ。
一人校舎裏でお弁当を食べてると彼は僕の隣にやってきて座る。口ではこっちに来ないでと言っていたが、本当は嬉しかった。
彼を殴った時、クリス王子に「人間のクズ」と罵られ人の居ない場所で泣いていると二人で保健室に行ったはずの彼はいつの間にか僕の頭を撫でていた。
「クリス王子、今までご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした。」
僕はへたり込む殿下には聞こえてないかもしれないが、謝る。
それを聞いた殿下は僕の方をボーッと見つめ、僕の名前をポツリと呼んだ。
────やっぱり好きだなぁ。
この人の隣に立つ為に頑張った10年間は辛かったけど、それでも後悔するにはいたらなかった。
断ち切れない想いに蓋をして顔に笑顔をうかべる。
「王子のことが大好きでした。僕が居なくなってもこの国の平和、守ってくださいますよね?」
僕はやっと事情が説明出来たことに安堵の涙が止まらなかった。言い訳かもしれない、自己満足かもしれない、それでも良かった。
会場内はアルトが話し出してから少しずつ敵意の目が無くなっていき、中には号泣する淑女の方達もいた。
「僕はクリス王子をお慕い申しておりました。しかし、僕の未熟さによりお心を手放してしまい他の方と仲良くする殿下を見るのが辛くありました。何度も自ら別れを提案したいと思っておりましたがそれも出来ずにグズグズとしてしまい、殿下の御手を煩わせてしまいました。」
スラスラと言葉がでてくる。涙は両の眼から一本の線を下に向かって伸ばし、顎からぽたぽたと雫を垂らす。
涙の量に反して息を荒らげることも無くいつの間にか両手を胸元で互いに握り、祈るように贖罪の言葉を述べるその姿は正に聖女そのものだった。
「この辛く、苦しい境遇から解放してくださる殿下に感謝を。そして、嫉妬心に駆られ手を挙げてしまった…ハルファス…様には謝罪を。」
「……あ、ああ。ア、アルトはαだしな。俺といても辛いだけだろうしな。うんうん。だ、だが手を出したのだからハルにはちゃんと頭を下げろよ。」
クリス王子はバツの悪い表情で吃りながらも素早く言葉を言い切った。
「はい、そうですね。ハルファス……様。……も………申し訳……………。」
僕は頭を25度下げた状態で硬直してしまった。頭では謝ろうと思っているのだが心は拒否する。クリス王子がいる手前言えないが…だってハルファスは…………。
「ブッフォ。フフッ、フフフフフ、アッハッ!アハハハハ!」
ハルファスは唐突に声を上げて笑いだした。皆の視線が向くが彼は気にしない。
「ヒヒッ、フフフッ、あー、ダメッ。すーはーすーはー。落ち着けー、俺の腹筋。ブッフォッ、やっぱりダメだっ、あははははっ!」
ガタイのいい身体を震わせる彼は何度も深呼吸しては笑い出すことを繰り返し約十分後やっと落ち着く。
「いやー、クリス王子って本当にクズいですね。」
笑いが止まり、やっと話し出したと思えば開口一番にいい笑顔で毒を吐く。
ああ、やっと演技を辞めるのか……。
僕はほっとして息を吐いた。
クリス王子は今まで自分に耳障りのいい言葉しか言わなかったハルファスの豹変に固まってしまっている。
「アルトっていう可愛い婚約者が居ながら俺に惚れるとかアホ過ぎ。てか、自分に本気で惚れてる奴とそうでない奴の見分けってつかないものなんだね。」
クリス王子が大好きながらもそれを態度に出せなかった僕と、好きという感情があらず、むしろ嫌いだけれどそれを態度に出さず好きだよアピールをし続けたハルファスでは対照的だ。それを皮肉に言っているのだろう。
「まさか、第一作戦で二人を婚約破棄させる目標が達成出来てしまうとは……。それにしてもアルはいい子過ぎる!」
ハルファスは僕に近づいて手を頭に乗せると撫で始めた。「やめてよ。」と抵抗するも体格差で負ける。僕は7歳の頃からあまり身長が伸びなかった為子供のように小さい。さぞ、撫でやすいことだろう。そこに、クリス王子が割って入ってくる。
「なんで二人は仲がいいんだ!ハルはアルトに殴られていただろう!」
僕とハルファスは仲がいいように見えるらしい。僕はこんなやつ嫌いだ。
「そうなんですよ!俺とアルはめちゃくちゃ仲が良くて!」
「ち、違いま……。」
ハルファスがにこやかにクリス王子の言葉を肯定するので僕はすかさず否定するが、またひっついてきて今度は口に手を当てて塞いできた。
「俺はアルに殴られたのは自分のせいだと殿下に何度も申し上げました。それでも俺の言葉に耳を貸さず、アルのせいにし続けるのは如何なものかと……。自分の仲間は善で敵は悪だと決めつけて動かれるのは危険ですよ。そんなことだから俺に騙されるんです。」
彼は容赦なくクリス王子の傷を抉り続ける。
「僕はクリス王子を騙すハルファスのこと嫌いだけどね。殴ったことは悪いと思ってるけど後悔はしてない。」
「俺は大好きなアルにされることならどんな事でも嫌じゃないけどね。だから謝る必要は無い。それにしても、怒る君はとても可愛かったけど他の男の為にだと思うと腹が立って仕方がない。」
握りしめた拳にその怒りが込められているようだった。一方、クリス王子はハルファスの大好きなアル発言にショックを受けているようだった。
「ハ、ハル!俺の事を好きだって言ったのは嘘だったのか!」
「はあ?いつの話してるんですか?最近、というかここ一年好きだなんて俺言ってませんよ?殿下が勝手に一人盛り上がってただけじゃないですか。あまり演技しなくても良くなったから楽だったけど。」
「グハッ!で、では大好きなアルっていうのは……。」
「はい、俺はアルが恋愛的な意味で好きです。この国に留学しに来たのはアルが居たからですし殿下に俺のことを好きになってもらおうとしてたのは殿下のクズぶりをアルに気づいてもらって吹っ切れてもらうためです。」
「ハ、ハル……。俺のハルが、幻想………。」
クリス王子は本気でハルファスのことを好いていたのだろう。騙されたことに怒り出すでもなくショックでへたり混んでしまった。
「もし、殿下の攻略途中でうっかり惚れてしまったとしても俺がアルに殴られて言い分も聞かずに俺を擁護する時点でその恋心も冷めていたでしょうが。」
彼はHPが既になくなり、放心状態のクリス王子を死体蹴りする。
「それでも一途に想い続けるアルに俺は惚れ直した。絶対にその一途な瞳に俺を移してみせるよ。性別なんて関係ない。」
唐突に死体蹴りを辞めた彼は俺に視線を向けると甘ったるい顔をして僕を口説き出す。
「ハルファスも一途だよね。大概僕もクリス王子と同じような酷い態度取ってるのに諦めないし。」
彼には嫉妬して大嫌いだとか言ってしまっている。
「酷い?どこが?」
「いやだって、無視したり酷いこと言ったりαだって言わなかったし……。」
「あれは仕方ないよ。好きな人が蔑ろにされれば誰だって怒るし、それを覚悟の上で俺はやってたから。」
「……そ、そっか………。」
僕はクリス王子が今でも大好きだ。しかし、婚約破棄をしっかりと宣言され目の前でハルファスを皇太子妃にすると言われた。1ミリもお前を好きになる予定はないとハッキリ宣言されてズルズルと縋っていた僅かな希望が完全になくなった。
そんな中その希望を完全に潰した本人でもあるが、ハルファスに男前なことを言われて自分を何もかも受け入れてくれそうな彼に縋りたくなってしまう。
彼のことは嫌いだ。それでもクリス王子と結婚するという目標を失った今はこれまでのような孤独に耐えられる気がしなかった。そうでなくても今まで嫌いと言いながら彼に支えられていた部分があるという自覚はあるのだ。
一人校舎裏でお弁当を食べてると彼は僕の隣にやってきて座る。口ではこっちに来ないでと言っていたが、本当は嬉しかった。
彼を殴った時、クリス王子に「人間のクズ」と罵られ人の居ない場所で泣いていると二人で保健室に行ったはずの彼はいつの間にか僕の頭を撫でていた。
「クリス王子、今までご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした。」
僕はへたり込む殿下には聞こえてないかもしれないが、謝る。
それを聞いた殿下は僕の方をボーッと見つめ、僕の名前をポツリと呼んだ。
────やっぱり好きだなぁ。
この人の隣に立つ為に頑張った10年間は辛かったけど、それでも後悔するにはいたらなかった。
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