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第3部 呪いの館 それぞれの未来へ
桃の話 2
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恐ろしい館に閉じ込められた。
それでも1人じゃない。友達と一緒だからきっと大丈夫。始めはそう信じていた。
「イヤァー!!」
首が切れた幽霊に1人シーツに引き込まれた時、桃は助けを求めて手を伸ばした。
でも誰もいなかった。
手の向こうに見えたのは。
遠くで泣いている華と、寄り添う怜。そこに向かって歩く勇輝の背中。
ー待って、助けて、置いてかないで!わたしは仲間じゃないの?友達じゃないの?
3人の姿に、病弱な妹とそれを構う両親の姿が重なった。
ーまた、わたしは1人なの?置いてかないで。助けて。たすけて。たすけ…。
その後、少女の幽霊に取り憑かれた桃は異常な世界に閉じ込められた恐怖と、孤独感から追い詰められて行く。
自分を見向きもしない、上辺だけの友人より、ちゃんと自分の存在価値を利用してくれる幽霊達の方がいい。
そんな歪んだ価値観に染まっていく…。
◇◇◇
館から脱出後、急に目の前が暗くなったところ迄は覚えていた。
桃は長い長い眠りからやっと覚めた。
側についていた祖母が泣きながら、良かった良かったと手を握ってくれた。
やっと帰って来れたんだ。
実感して、桃も泣いた。
あの世界での出来事はもう思い出したくない。人が死んでいく姿を応援してる自分。思い出すだけで吐き気がしてくる。
起きたその日は、一日検査する事になった。検査を受けながら3人はどうなっただろうか、とぼんやり思った。
翌日。勇輝がお見舞いに病室を訪れた。
ちょうど桃の祖母は不在だった。
ベッドに横になりながら、桃は自分の顔が強張るのがわかった。その表情に勇輝も気まずそうにする。
「もう体調は大丈夫か?」
近くには寄らず、病室の出入り口付近からそっけなく話しかけられた。
不思議に思いつつ桃は頷いた。勇輝に憎まれているのがわかるだけに、どう接していいかわからない。
「あの…華ちゃんと怜くんは?」
もし桃の病室に来るとすれば、普通に考えれば華だ。彼女の姿が見えない事に桃は不安になった。
勇輝が2人の状況を説明してくれた。
華は今もあの館に残されてずっと眠り続けている。そして一度目覚めた怜が助けに行く為、また眠りについたと。
話を聞いた桃が、顔を青くして口を抑えた。どうして?華ちゃんだけ?と無意識に呟いていた。
「これは怜から聞いた推測だけど」
怜から聞いた『恨みからくる新たな呪い』の事。
そして、昨日桃の祖母から桃の過去を聞いて、少し桃へのわだかまりが和らいで数時間に桃が目を覚ました事。
桃は勇輝の話を大人しく聞いていた。聞き終わって、桃は勇輝を見つめた。その目には涙が浮かんでいる。
「それが本当なら、私のせいで華ちゃんが戻れないの?どうして?あの時、3人が羨ましいって思ってたけど、こんなヒドイ事を望んでないよ!」
しゃくりあげながら、桃が叫んだ。その様子に、勇輝も傷ついた表情を浮かべる。
「俺だって同じだ…!お前の事を嫌ったけど、ずっと目覚めなければいいなんて、そこまで思わなかった…!」
そこで一旦言葉を切って、勇輝が深呼吸する。気持ちを抑えているのが見てとれた。
「あの時…俺がおかしくなってた時に、けしかけてきたお前を俺は今でも許せない」
桃はシーツをギュッと握った。わかってはいても、改めて言われると心がきつい。
「でも…お前を除け者にするつもりはなかったんだ。俺はお前も含め全員を守りたいと思ってた。みんなで帰りたいと思っていた」
ゆるゆると桃は勇輝を見上げた。
勇輝は涙を抑えるように片手で目元を押さえている。
「…お前の事。ちゃんと気をつかってやれなくて悪かったな」
この人は…わたしを許そうとしてくれてるんだ。勇輝の精一杯の気遣いが伝わってきた。
許せない事と許せる事。わたしが悪かった事と自分が悪かった事。
きっとそれらを沢山考えて、今ここに来てくれたんだ。
この人を好きで良かった。
そう思いながら「わたしこそ酷い事してごめんなさい」と謝った。
「華と怜を助けたい。俺で何か出来る事はないか?お前のわだかまりを少しでも解消できる手伝いは出来ないか?」
「勇くん…」
抑えた手の平の向こうから、勇輝が堪えきれず涙を零したのが見えた。
桃がその姿をじっと見て、一言、あるよと呟いた。
「勇くんにしか出来ない事があるよ」
勇輝は顔を抑えたまま、桃の言葉に耳を傾けていた。
「わたし、勇くんが好き」
「……っ」
「勇くんの元気で明るいところが好き。あきらめないところが好き。優しくて強いとこも大好き」
「…桃、俺は」
勇輝が顔から手を離して桃を見た。
「勇くんが、誰が好きなのかはわかってる。だから、ちゃんと、わたしの事ふってください」
「桃…」
「逃げないでお願い、じゃないと…わたし前に進めない」
勇輝がハッとした。
華と桃の仲が気まずくなるのが嫌で、勇輝は今まで桃から逃げ回っていた。それが、こんなにも彼女を傷つけていたと、やっと気づいた。
「ごめん、俺好きな子がいるから桃の気持ちには答えられない」
「うん。ちゃんと向き合ってくれて、ありがとう」
涙を拭きながら桃が微笑んだ。憑き物が落ちたような晴れやかな笑顔だった。
その後は、比較的穏やかな気持ちで桃と勇輝は話す事ができた。
どうやって華と怜を助けるかについて話し合った。
ヒントは怜が握っていたハンカチ。後で聞くと、少量の血がついて汚れていたそうだ。華と怜はケガをしていないので、誰の血かはわからない。
そして怜の病室で見つけた走り書きのメモ。
『界渡り。対象との繋がり』
勇輝は全く意味がわからないと言った。いつも頭脳や作戦関係は怜任せだったから。
桃は気になる事があり、怜の握っていたハンカチについて聞いた。勇輝の目についた特徴を聞くと、心当たりがある、と言った。
「それ華ちゃんの血だと思う」
「え?」
あの世界で大きな屋敷に行った時、華が怪我をした。その時、怜が華の傷に巻いていたハンカチと特徴が一致している、と桃が言った。
「じゃあ、繋ぐって華との繋がりって事か?」
「多分ね」
「じゃあ、そのハンカチを取り返さないと」
今にも病室を飛び出しそうな勇輝を桃が何か言いたそうに見つめた。
「どうした?」
「危ないのに本当に行くの?」
もちろんだ、と当たり前のように勇輝は頷いた。
その答えを聞いて桃も気持ちが決まった。ベッドの側を漁り、そしてー。
「はいこれ」
ハンカチを手渡した。勇輝がハッと桃を見る。これにわすかだけど華の血がついてると伝えた。
勇輝はそれを受け取った。
気をつけて、と桃の言葉に頷く。
早速踵を返す勇輝に、桃が縋るように声をかけた。
「必ず3人無事に戻ってきてね」
「ああ。行ってくる」
サムズアップして安心させるような笑顔で出て行った。
「勇くん…気をつけて」
誰もいなくなった病室で桃は1人泣いた。
勇くんみたいなカッコいい人を好きで良かった。今は沢山泣こう。次に会った時に友達に戻れるように。
それから数時間、華の病室から昏睡状態になった勇輝の姿が発見された。
それでも1人じゃない。友達と一緒だからきっと大丈夫。始めはそう信じていた。
「イヤァー!!」
首が切れた幽霊に1人シーツに引き込まれた時、桃は助けを求めて手を伸ばした。
でも誰もいなかった。
手の向こうに見えたのは。
遠くで泣いている華と、寄り添う怜。そこに向かって歩く勇輝の背中。
ー待って、助けて、置いてかないで!わたしは仲間じゃないの?友達じゃないの?
3人の姿に、病弱な妹とそれを構う両親の姿が重なった。
ーまた、わたしは1人なの?置いてかないで。助けて。たすけて。たすけ…。
その後、少女の幽霊に取り憑かれた桃は異常な世界に閉じ込められた恐怖と、孤独感から追い詰められて行く。
自分を見向きもしない、上辺だけの友人より、ちゃんと自分の存在価値を利用してくれる幽霊達の方がいい。
そんな歪んだ価値観に染まっていく…。
◇◇◇
館から脱出後、急に目の前が暗くなったところ迄は覚えていた。
桃は長い長い眠りからやっと覚めた。
側についていた祖母が泣きながら、良かった良かったと手を握ってくれた。
やっと帰って来れたんだ。
実感して、桃も泣いた。
あの世界での出来事はもう思い出したくない。人が死んでいく姿を応援してる自分。思い出すだけで吐き気がしてくる。
起きたその日は、一日検査する事になった。検査を受けながら3人はどうなっただろうか、とぼんやり思った。
翌日。勇輝がお見舞いに病室を訪れた。
ちょうど桃の祖母は不在だった。
ベッドに横になりながら、桃は自分の顔が強張るのがわかった。その表情に勇輝も気まずそうにする。
「もう体調は大丈夫か?」
近くには寄らず、病室の出入り口付近からそっけなく話しかけられた。
不思議に思いつつ桃は頷いた。勇輝に憎まれているのがわかるだけに、どう接していいかわからない。
「あの…華ちゃんと怜くんは?」
もし桃の病室に来るとすれば、普通に考えれば華だ。彼女の姿が見えない事に桃は不安になった。
勇輝が2人の状況を説明してくれた。
華は今もあの館に残されてずっと眠り続けている。そして一度目覚めた怜が助けに行く為、また眠りについたと。
話を聞いた桃が、顔を青くして口を抑えた。どうして?華ちゃんだけ?と無意識に呟いていた。
「これは怜から聞いた推測だけど」
怜から聞いた『恨みからくる新たな呪い』の事。
そして、昨日桃の祖母から桃の過去を聞いて、少し桃へのわだかまりが和らいで数時間に桃が目を覚ました事。
桃は勇輝の話を大人しく聞いていた。聞き終わって、桃は勇輝を見つめた。その目には涙が浮かんでいる。
「それが本当なら、私のせいで華ちゃんが戻れないの?どうして?あの時、3人が羨ましいって思ってたけど、こんなヒドイ事を望んでないよ!」
しゃくりあげながら、桃が叫んだ。その様子に、勇輝も傷ついた表情を浮かべる。
「俺だって同じだ…!お前の事を嫌ったけど、ずっと目覚めなければいいなんて、そこまで思わなかった…!」
そこで一旦言葉を切って、勇輝が深呼吸する。気持ちを抑えているのが見てとれた。
「あの時…俺がおかしくなってた時に、けしかけてきたお前を俺は今でも許せない」
桃はシーツをギュッと握った。わかってはいても、改めて言われると心がきつい。
「でも…お前を除け者にするつもりはなかったんだ。俺はお前も含め全員を守りたいと思ってた。みんなで帰りたいと思っていた」
ゆるゆると桃は勇輝を見上げた。
勇輝は涙を抑えるように片手で目元を押さえている。
「…お前の事。ちゃんと気をつかってやれなくて悪かったな」
この人は…わたしを許そうとしてくれてるんだ。勇輝の精一杯の気遣いが伝わってきた。
許せない事と許せる事。わたしが悪かった事と自分が悪かった事。
きっとそれらを沢山考えて、今ここに来てくれたんだ。
この人を好きで良かった。
そう思いながら「わたしこそ酷い事してごめんなさい」と謝った。
「華と怜を助けたい。俺で何か出来る事はないか?お前のわだかまりを少しでも解消できる手伝いは出来ないか?」
「勇くん…」
抑えた手の平の向こうから、勇輝が堪えきれず涙を零したのが見えた。
桃がその姿をじっと見て、一言、あるよと呟いた。
「勇くんにしか出来ない事があるよ」
勇輝は顔を抑えたまま、桃の言葉に耳を傾けていた。
「わたし、勇くんが好き」
「……っ」
「勇くんの元気で明るいところが好き。あきらめないところが好き。優しくて強いとこも大好き」
「…桃、俺は」
勇輝が顔から手を離して桃を見た。
「勇くんが、誰が好きなのかはわかってる。だから、ちゃんと、わたしの事ふってください」
「桃…」
「逃げないでお願い、じゃないと…わたし前に進めない」
勇輝がハッとした。
華と桃の仲が気まずくなるのが嫌で、勇輝は今まで桃から逃げ回っていた。それが、こんなにも彼女を傷つけていたと、やっと気づいた。
「ごめん、俺好きな子がいるから桃の気持ちには答えられない」
「うん。ちゃんと向き合ってくれて、ありがとう」
涙を拭きながら桃が微笑んだ。憑き物が落ちたような晴れやかな笑顔だった。
その後は、比較的穏やかな気持ちで桃と勇輝は話す事ができた。
どうやって華と怜を助けるかについて話し合った。
ヒントは怜が握っていたハンカチ。後で聞くと、少量の血がついて汚れていたそうだ。華と怜はケガをしていないので、誰の血かはわからない。
そして怜の病室で見つけた走り書きのメモ。
『界渡り。対象との繋がり』
勇輝は全く意味がわからないと言った。いつも頭脳や作戦関係は怜任せだったから。
桃は気になる事があり、怜の握っていたハンカチについて聞いた。勇輝の目についた特徴を聞くと、心当たりがある、と言った。
「それ華ちゃんの血だと思う」
「え?」
あの世界で大きな屋敷に行った時、華が怪我をした。その時、怜が華の傷に巻いていたハンカチと特徴が一致している、と桃が言った。
「じゃあ、繋ぐって華との繋がりって事か?」
「多分ね」
「じゃあ、そのハンカチを取り返さないと」
今にも病室を飛び出しそうな勇輝を桃が何か言いたそうに見つめた。
「どうした?」
「危ないのに本当に行くの?」
もちろんだ、と当たり前のように勇輝は頷いた。
その答えを聞いて桃も気持ちが決まった。ベッドの側を漁り、そしてー。
「はいこれ」
ハンカチを手渡した。勇輝がハッと桃を見る。これにわすかだけど華の血がついてると伝えた。
勇輝はそれを受け取った。
気をつけて、と桃の言葉に頷く。
早速踵を返す勇輝に、桃が縋るように声をかけた。
「必ず3人無事に戻ってきてね」
「ああ。行ってくる」
サムズアップして安心させるような笑顔で出て行った。
「勇くん…気をつけて」
誰もいなくなった病室で桃は1人泣いた。
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