【完結】Restartー僕は異世界で人生をやり直すー

エウラ

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初めての魔法 2

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あのあと朝までぐっすり眠った僕は、今度は優しく見つめるヒューを見て微笑んだ。

よかった。いつもの朝だ。

「おはよう、ルカ」
「おはよう、ヒュー」

いつものように軽く口付けを交わすと起きて着替える。

「今朝はごめんね。寝坊したかな?」
「いや、そんなに遅くない。今日は俺は騎士団の方を休んでルカの魔法の確認をするから、慌てなくて大丈夫だ」
「え? ヒューがしてくれるの? 嬉しいけど、騎士団は大丈夫?」

急に決まったことだよね? というかいつそんな話を決めたんだろう? ちっとも分からなかった。

「ダグラスがいるし、急な魔獣の討伐なんかなければ大丈夫だ」

ヒューがそう言って笑うから大丈夫なんだろう。ダグラスさん、お仕事増やしてごめんなさい。頑張って。

こっそり心の中でお詫びをしておいた。

そういうわけで、朝食後に騎士団の訓練場に移動して、今はヒューに説明を受けているところだ。

「生活魔法というのは、ルカも使用人達の様子を見て目にしているとは思うが、今朝の『灯りライト』や『洗浄クリーン』などがよく使われる」
「確かに『クリーン』は掃除とかに便利だよね」

特に広い邸だと大人数で手分けしても一日中掃除してそう。でも魔法なら一瞬だから、場所が広くても疲れないだろうし。

「ああ。他にも衣類や自分の汚れも落とすから遠征などでは重宝される」
「そっか。野営で着替えや洗濯なんて頻繁に出来ないもんね」

今まで僕は自分で出来ないからお世話になりっぱなしだったけど、今度は自分で色々出来るかもしれないんだ。

そう思ったらわくわくしてきた。

「気持ちは分かるが、使用人達の仕事は取らないでやってくれるか? 皆、ルカの世話をしたくているんだから」

ヒューに苦笑しながらそう言われて気付く。
僕はどうやら思ったことを呟いていたらしい。恥ずかしい。

「うん、どうしようもないとき以外はお世話されます」
「そうしてくれ」

ヒューに笑われて顔が熱い。
僕は頭を振って気を取り直す。

「えっと、じゃあ生活魔法の基礎を教えて下さい、ヒューズ先生!」
「ふっ、先生だって!」
「オイコラ、ダグラス! 笑うな!」

騎士団の訓練場だから当然騎士団の皆も鍛錬のためにいるわけで───。

僕のセリフを遠くから聞いていたらしいダグラスさんが思わずという感じで吹き出し、他の団員達も和やかに笑いを溢してほんわかとした空気になった。

───それからまず生活魔法の種類を教えて貰い、一つずつ実際にやってみることになった。

生活魔法は基本的なものだと『ライト』『クリーン』『乾燥ドライ』、あとは攻撃魔法に分類されない火や水の魔法で『着火イグニッション』『湧水ネロ』などがあるそうだ。

『イグニッション』は文字通り火を熾すときに使うモノで、マッチやライター、ロウソクの炎くらいの大きさ。
ライターみたいな便利なものを見たことがなくてどうやって火を熾してるのか疑問だったけど、これかぁ。焚き火のときに便利だよね。

『ネロ』は外出先で水の確保が難しいときに飲み水や料理の煮炊きに主に使われるらしい。普段は井戸や川があるからわざわざ使わないそうだ。

「遠征先にそういう水源があるか事前に確認するから実際はあまり使わないな。それにアイテムボックスに入れていけば必要ないし」

確かに。コレだって魔力を使うんだもんね。有事の際にそのせいで魔力不足でやられたら本末転倒だ。

「まずは、今朝方無意識に使った『ライト』をやろう。アレは眩しいだけで被害が出ないから」
「あー、その節は大変ご迷惑をおかけしました」

苦笑してそう言ったらヒューは笑って言った。

「まあ、急にルカしかいない寝室から昼間のような光が見えて焦ったが。無事でよかったよ」
「あれ、あのあと消えたけどヒューが何かやったんだよね?」
「ああ。魔法を打ち消したんだ。同じ威力の魔法で相殺したってことだ」
「はー、そんなことも出来るんだね。凄いな」
「たまに戦闘でやるから慣れているだけだ。当然ダグラス達もやれるぞ」

そう言って団員達の方を見たので僕も振り向くと、ダグラスさんが両手を振って『凄いでしょ!』アピールしていて笑った。

「あの、今度そういうのも見せて下さい」
「もちろん! ルカ君は危なくない場所で見学だけどね。あと団長が許可してくれれば!」

そう言ってくれたので思わずヒューを期待した目で見上げて見れば───。

「───っぐ、かわっ・・・・・・いや、こんな風にお強請りされて断れるヤツがいるか!?」
「・・・・・・ヒュー?」

顔を片手で覆って上を向いたヒューがブツブツと言っている。
やっぱり無理かなと思っていると・・・・・・。

「このあと、ルカの生活魔法の講義が終わったら時間を設けよう。お前達もいいな?」
「もちろんです!」
「よっしゃ!」
「やった! ヒュー大好き!」
「・・・・・・っく。無意識小悪魔め・・・・・・可愛すぎだろう」

ヒューの発言に団員達は雄叫びを上げ、嬉しくなった僕はヒューに飛びついてぎゅっと抱きしめた。

ヒューがまた何かブツブツ言ったが、団員達の雄叫びでかき消えてよく分からなかった。










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