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魔力を体感しました
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模擬戦を見せてもらった日の夜、ダグラスの言っていた意味が分かった。
いつものように夜の営みをするヒューズに、教わったのだ。実地で。
いつもはエッチのとき、僕から無意識にヒューズに魔力譲渡している。なぜ無意識なのかというと、いつもヒューズに翻弄されて意識が蕩けて訳が分からなくなって、譲渡してる自覚がないから。
そもそも、今の僕は自分の中の魔力の魔の字も感じないから、というせいもあるんだけど。
それが、この日はヒューズが手加減してくれたようで、気持ちよくはなっていたけど、わりとしっかり、意識があった。
そしてヒューズは僕を抱きながら、いつもとは逆に、僕に魔力を流してきたんだ。
そのときの僕の状態をなんて言ったらいいのか……。
『う、あ──っ!』
『分かるか? この、ルカの身体を巡る俺の魔力が。相性がいいと、とんでもない快感に変わるんだ。今までは故意に流さなかったんだ。稀人のルカには刺激が強すぎるかと思って……』
そう、気遣ってくれていたらしいことを言われたが、僕はそれどころじゃなくなった。
全身、ぐるぐるとヒューズの魔力で愛撫されている感じになって、そのあとはひたすら喘いでいたから。
結局その日は、キャパオーバーで何も考えられなくなり、いつもと変わらぬ、いやいつもより濃厚な夜になってしまって。
翌日、朝食後のお茶を僕とヒューズとダグラスの三人で飲んでいると、色々察したらしいダグラスがニヤニヤと笑って揶揄ってきた。
「それで? 魔力の感覚は掴めた?」
「───っ、知ってたよね、ダグラス。知っててわざと詳しく教えてくれなかったよね!? 本当に意地悪だね、掴めるわけないでしょ! あんな……あんな状態で……っ」
僕が顔を真っ赤にしてそう言うと、もの凄くいい笑顔のダグラス。
あー、むかつく!
ヒューズはヒューズで、恥ずかしげもなく次の営みの話をしてるし。
「あー、昨夜はちょっと、初めてだったし、俺も加減がよく分からなかったし。次はもっと少な目でヤろうな」
「次!? 次もあるの!?」
「イヤ、だって、毎日ヤらないと感覚掴めないぞ。生活魔法を使いたいんだろう?」
「ぅぐ……うう、アレを毎晩? もの凄く辛いんだけど……感じすぎて」
言葉の最後は、めちゃくちゃ小さく呟く。いや本当に、アレは一種の拷問だと思う。勝手に身体がイキっぱなしになって、下りてこられなくて。
「そりゃあもう、相性バッチリだろうしな! ああ、俺も早くそういう相手が欲しいなあ」
「あっそう、頑張って」
そう言うダグラスに腹が立ったので、棒読みでひと言言ってあげたら、苦笑した。
「あー、心のこもってない言い方だなあ」
「だって、これでも一応、昨日の言葉に怒ってるもの。もう少し詳しく教えてくれてたら、何か違ったかもしれないのに。心構えとか」
「あんまり変わらないと思うけどなあ」
煩い。そうかもしれないけど、違ったかもしれないでしょ!
そんな会話をして、その日も夜の営みで同じことを繰り返す。それが毎晩、どれくらいだろうか───。
ちょっとの魔力の流れで、すぐにイってしまうので、なかなか慣れずに何日も続くことになって、イキ地獄かと思われたが……。
ヒューズの加減がよくなったのか、僕が慣れたのか分からないけど、ひと月経つ頃にようやく感覚を掴むことができた。
「『ライト』! ……やった! 眩しくないよ、ヒューズ!」
「おお、上手いぞ、ルカ」
やっと……これでやっと、夜の営みが落ち着く───。
そう思ったのも束の間。
そんなこと気にもせずに、ヒューズにこれからもずっと、場合によっては強めに魔力を流されて快楽地獄に堕ちるのだった。
ヒューズいわく。
「だって、ルカの蕩けた顔も泣き顔も、可愛くて」
───それに気持ちよかったろう?
そう言われて、顔を真っ赤にしながら小さく頷いて、毎晩、抱き潰される僕も大概だ。
こうしてのんびり、ときに騒動で騒ぎつつも、僕は辺境伯領でヒューズ達と幸せに過ごしていく。
アルカエラ神様、僕は今日も元気に、幸せな日々を過ごしています。
ここに連れてきてくれて、ありがとうございます。
〈うんうん、これからもずっと、幸せでいてね!〉
いつも通り、軽い感じで現れて微笑んでくれる神様も一緒にね。
※これで完結といたします。時間がかかりましたが、読んでくださってありがとうございました。
『帰郷』のところで一応、自分の中では完結扱いで、それ以降は番外編のようなものでした。
書こうと思えば書けるのですが、他の作品も完結まで書きたいので、これで区切りとさせていただきます。
いつものように夜の営みをするヒューズに、教わったのだ。実地で。
いつもはエッチのとき、僕から無意識にヒューズに魔力譲渡している。なぜ無意識なのかというと、いつもヒューズに翻弄されて意識が蕩けて訳が分からなくなって、譲渡してる自覚がないから。
そもそも、今の僕は自分の中の魔力の魔の字も感じないから、というせいもあるんだけど。
それが、この日はヒューズが手加減してくれたようで、気持ちよくはなっていたけど、わりとしっかり、意識があった。
そしてヒューズは僕を抱きながら、いつもとは逆に、僕に魔力を流してきたんだ。
そのときの僕の状態をなんて言ったらいいのか……。
『う、あ──っ!』
『分かるか? この、ルカの身体を巡る俺の魔力が。相性がいいと、とんでもない快感に変わるんだ。今までは故意に流さなかったんだ。稀人のルカには刺激が強すぎるかと思って……』
そう、気遣ってくれていたらしいことを言われたが、僕はそれどころじゃなくなった。
全身、ぐるぐるとヒューズの魔力で愛撫されている感じになって、そのあとはひたすら喘いでいたから。
結局その日は、キャパオーバーで何も考えられなくなり、いつもと変わらぬ、いやいつもより濃厚な夜になってしまって。
翌日、朝食後のお茶を僕とヒューズとダグラスの三人で飲んでいると、色々察したらしいダグラスがニヤニヤと笑って揶揄ってきた。
「それで? 魔力の感覚は掴めた?」
「───っ、知ってたよね、ダグラス。知っててわざと詳しく教えてくれなかったよね!? 本当に意地悪だね、掴めるわけないでしょ! あんな……あんな状態で……っ」
僕が顔を真っ赤にしてそう言うと、もの凄くいい笑顔のダグラス。
あー、むかつく!
ヒューズはヒューズで、恥ずかしげもなく次の営みの話をしてるし。
「あー、昨夜はちょっと、初めてだったし、俺も加減がよく分からなかったし。次はもっと少な目でヤろうな」
「次!? 次もあるの!?」
「イヤ、だって、毎日ヤらないと感覚掴めないぞ。生活魔法を使いたいんだろう?」
「ぅぐ……うう、アレを毎晩? もの凄く辛いんだけど……感じすぎて」
言葉の最後は、めちゃくちゃ小さく呟く。いや本当に、アレは一種の拷問だと思う。勝手に身体がイキっぱなしになって、下りてこられなくて。
「そりゃあもう、相性バッチリだろうしな! ああ、俺も早くそういう相手が欲しいなあ」
「あっそう、頑張って」
そう言うダグラスに腹が立ったので、棒読みでひと言言ってあげたら、苦笑した。
「あー、心のこもってない言い方だなあ」
「だって、これでも一応、昨日の言葉に怒ってるもの。もう少し詳しく教えてくれてたら、何か違ったかもしれないのに。心構えとか」
「あんまり変わらないと思うけどなあ」
煩い。そうかもしれないけど、違ったかもしれないでしょ!
そんな会話をして、その日も夜の営みで同じことを繰り返す。それが毎晩、どれくらいだろうか───。
ちょっとの魔力の流れで、すぐにイってしまうので、なかなか慣れずに何日も続くことになって、イキ地獄かと思われたが……。
ヒューズの加減がよくなったのか、僕が慣れたのか分からないけど、ひと月経つ頃にようやく感覚を掴むことができた。
「『ライト』! ……やった! 眩しくないよ、ヒューズ!」
「おお、上手いぞ、ルカ」
やっと……これでやっと、夜の営みが落ち着く───。
そう思ったのも束の間。
そんなこと気にもせずに、ヒューズにこれからもずっと、場合によっては強めに魔力を流されて快楽地獄に堕ちるのだった。
ヒューズいわく。
「だって、ルカの蕩けた顔も泣き顔も、可愛くて」
───それに気持ちよかったろう?
そう言われて、顔を真っ赤にしながら小さく頷いて、毎晩、抱き潰される僕も大概だ。
こうしてのんびり、ときに騒動で騒ぎつつも、僕は辺境伯領でヒューズ達と幸せに過ごしていく。
アルカエラ神様、僕は今日も元気に、幸せな日々を過ごしています。
ここに連れてきてくれて、ありがとうございます。
〈うんうん、これからもずっと、幸せでいてね!〉
いつも通り、軽い感じで現れて微笑んでくれる神様も一緒にね。
※これで完結といたします。時間がかかりましたが、読んでくださってありがとうございました。
『帰郷』のところで一応、自分の中では完結扱いで、それ以降は番外編のようなものでした。
書こうと思えば書けるのですが、他の作品も完結まで書きたいので、これで区切りとさせていただきます。
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ありがとうございます😆
そう言っていただけて大変嬉しいです😆
その方法で魔力の流れとか覚えるの大変ですよね。
ダグラスさんにもいい人が現れる事を祈って(笑)。
せっかく頑張って?流れを掴んだのに、結局、そのまま…(お約束 笑)
ダグラスはお相手見つける前に終わっちゃったw
そこは皆様のご想像にお任せいたします😄