160 / 243
狙われたシェットランド領
魔法騎士団団長ダーチェの苦悩〜ダーチェ視点〜
しおりを挟む
斥候からの定時連絡が途絶えたことにより、魔法騎士団の本隊は移動速度を速めた。街道を進む白い騎馬隊に人々が慌てて道を開ける。
緊迫した気配に包まれた隊列の中心に、豪華な馬車。どこの貴族のものかと人々が興味を向けるが、馬車と並走する護衛の騎士に睨まれ、人々は顔をそらす。
魔法騎士団の白い騎士服の騎士が大半を占める中、馬車の周囲にいる護衛の騎士だけは銅色の騎士服で逆に目立った。
先頭を進む魔法騎士団団長のダーチェは馬車から不穏な気配を感じながら部隊を進める。
帝都を出発して隣の領地に入ったところで、事前連絡もなくクラウディウス第二皇子が合流。皇族が連絡なしに合流するなど、普通ではあり得ない。そのことに部隊は動揺したが、団長はすぐに鎮めて移動を再開した。
だが、異例なことはまだ続いた。
いつもなら馬に跨り、先陣を走るクラウディウス第二皇子が馬車に引っ込んだまま出てこない。馬車に積んだ木箱を自ら護っているという。
困惑続きの出陣だが、それ以降は順調に進んだ。
しかし、目的地まであと少しというところで、斥候からの定時連絡が途絶えたという報告が上がる。
ダーチェはすぐにクラウディウス第二皇子に報告し、先を急ぐことを進言した。優秀な人間を斥候に選んだだけに、何が起きているのか不安が強い。
これにはクラウディウス第二皇子もすぐに同意する。ダーチェは最後尾に移動すると、後方の警護をしている副長に声をかけた。
「数人を連れて、この先で野営地を確保してくれ。明日は予定より早くなるが、夜が明ける前に出発する」
「はっ!」
副長が手を上げ、隊列を横から追い抜く。それだけで、副長の後に数人がついて馬を走らせた。
「なにが起きているのか……」
ダーチェは連絡が途絶えた斥候の隊員たちの身を案じた。
※
野営地で一晩を過ごした一団は予定通り夜明け前に移動を開始した。
木々に囲まれた暗い森の中。ぼんやりと白い騎士服が浮かび上がる。目的地が近いからか、クラウディウス第二皇子と馬車を護衛している親衛隊たちも今まで以上に緊迫する。
空が白くなり周囲が明るくなってきた頃、一団は森を抜けた。
「ここか? 霧が出ているな」
眼下にあるはずの草原が白い霧でおおわれている。まるで高い山から眼下に広がる雲海を見ているような光景。
幻想的で絶景なのだが、これでは周囲になにがあるか分からず、敵に気づきにくい。
「霧が晴れるまで待機だ」
ダーチェの判断にクラウディウスを護衛している騎士が反対する。
「我々の使命は一刻も早く、クラウディウス第二皇子を目的地へお連れすることだ。霧ごときで臆するとは、それでも魔法騎士団か?」
「私は一刻も早く安全《・・》に荷物を運ぶように、と承った。安全が確保できないのであれば、無理には進めない」
「この状況で、どこに危険がある?」
「斥候と連絡が取れない。この先で何かあったことは間違いない」
「だが、この霧ならば敵も視界は塞がれている。動くなら、今だ」
「それはクラウディウス第二皇子のご意思か?」
二人が睨み合っていると、聞いたことがない咆哮が微かに耳に触れた。対立していた二人が瞬時に背中を合わせて周囲を警戒する。
そこに見廻りをしていた副長が走って来た。
「団長! 見たことがない生き物が!」
「どこだ!?」
「あそこです!」
副長が霧の中を指さす。太く長い何かの影が霧の中を悠然と泳ぐ。
「あれは……なんだ?」
影の大きさからして、かなりの巨体。それなのに、あれだけの速度で移動できる動物は見たことも聞いたこともない。
ダーチェはすぐに指示を出した。
「すぐに戦闘態勢を取れ。第一部隊は前線に並べ。第二部隊は後方。第三部隊は支援にまわれ」
「はっ!」
副長が馬に飛び乗り指示を出すために戻る。ダーチェは呆然としている護衛の騎士に訊ねた。
「これでも行くか?」
「い、いや。あの化け物を退治することが先だ。私は皇子のところへ戻る!」
親衛隊の男が足を絡ませながら慌てて下がる。ダーチェが影を観察している間に部下たちは戦闘隊形になっていた。
「団長、いつでも出陣できます」
「よし」
ダーチェが並んだ隊員たちの前に立ち抜刀する。
「我々は誇り高き魔法騎士団だ! 相手が未知の生き物だろうと関係ない! とつげ……」
ダーチェは剣を振り下ろそうとしたが、手を止めた。影が霧から顔を出し、そのまま一気に空へと飛び上がった。
「なっ、なんだ!?」
唖然とする魔法騎士団を嘲笑うかのように、翼がない細長い胴体をくねらせ、悠然と空を泳ぐ。その後には虹がかかる。
「ま、まさかっ!?」
「龍なのか!?」
「始祖の皇帝が誕生した時に現れた!?」
「聖獣の!?」
それは、この国の者なら子どもでも知っている寓話に出てくる龍そのもの。
現実ではあり得ない光景に不安が広がる。
少しの刺激でもバラバラになりそうな一団の雰囲気を敏感に察したダーチェが喝を入れた。
「かまえを解くな! これが皇帝誕生の時と同じ龍とは限らん!」
綻びかけた一団が引き締まる。ダーチェは空を泳ぐ龍を睨んだ。
「本物……なのか? だが、それにしては……」
思案しているダーチェの耳に聞きいたことがない人物の声が入る。
「きりのなかに、なにかいる!」
空に向いていた全員の視線が再び霧に集まった。そこには龍とは違う、かなり大きな影が動いていた。
「あれは、なんだ?」
ぼんやりしていた影が徐々にはっきりする。そして、霧を全身に絡めたまま炎をまとった巨大な鳥が現れた。
「なに?!」
「ほ、鳳凰だ!」
「帝国創生の!?」
「嘘だろ!?」
炎の翼を優雅に羽ばたかせ空を舞う鳥。ゆったりと泳ぐ龍を邪魔することなく、鳳凰は金粉を振りまきながら風を切るように飛んでいく。
龍によって皇帝が誕生し、鳳凰に導かれて国が生まれたという神話があり、国旗には龍と鳳凰が描かれている。
(神話の世界の生き物が目前に……)
全員が腰を抜かし、呆然と空を見上げた。
緊迫した気配に包まれた隊列の中心に、豪華な馬車。どこの貴族のものかと人々が興味を向けるが、馬車と並走する護衛の騎士に睨まれ、人々は顔をそらす。
魔法騎士団の白い騎士服の騎士が大半を占める中、馬車の周囲にいる護衛の騎士だけは銅色の騎士服で逆に目立った。
先頭を進む魔法騎士団団長のダーチェは馬車から不穏な気配を感じながら部隊を進める。
帝都を出発して隣の領地に入ったところで、事前連絡もなくクラウディウス第二皇子が合流。皇族が連絡なしに合流するなど、普通ではあり得ない。そのことに部隊は動揺したが、団長はすぐに鎮めて移動を再開した。
だが、異例なことはまだ続いた。
いつもなら馬に跨り、先陣を走るクラウディウス第二皇子が馬車に引っ込んだまま出てこない。馬車に積んだ木箱を自ら護っているという。
困惑続きの出陣だが、それ以降は順調に進んだ。
しかし、目的地まであと少しというところで、斥候からの定時連絡が途絶えたという報告が上がる。
ダーチェはすぐにクラウディウス第二皇子に報告し、先を急ぐことを進言した。優秀な人間を斥候に選んだだけに、何が起きているのか不安が強い。
これにはクラウディウス第二皇子もすぐに同意する。ダーチェは最後尾に移動すると、後方の警護をしている副長に声をかけた。
「数人を連れて、この先で野営地を確保してくれ。明日は予定より早くなるが、夜が明ける前に出発する」
「はっ!」
副長が手を上げ、隊列を横から追い抜く。それだけで、副長の後に数人がついて馬を走らせた。
「なにが起きているのか……」
ダーチェは連絡が途絶えた斥候の隊員たちの身を案じた。
※
野営地で一晩を過ごした一団は予定通り夜明け前に移動を開始した。
木々に囲まれた暗い森の中。ぼんやりと白い騎士服が浮かび上がる。目的地が近いからか、クラウディウス第二皇子と馬車を護衛している親衛隊たちも今まで以上に緊迫する。
空が白くなり周囲が明るくなってきた頃、一団は森を抜けた。
「ここか? 霧が出ているな」
眼下にあるはずの草原が白い霧でおおわれている。まるで高い山から眼下に広がる雲海を見ているような光景。
幻想的で絶景なのだが、これでは周囲になにがあるか分からず、敵に気づきにくい。
「霧が晴れるまで待機だ」
ダーチェの判断にクラウディウスを護衛している騎士が反対する。
「我々の使命は一刻も早く、クラウディウス第二皇子を目的地へお連れすることだ。霧ごときで臆するとは、それでも魔法騎士団か?」
「私は一刻も早く安全《・・》に荷物を運ぶように、と承った。安全が確保できないのであれば、無理には進めない」
「この状況で、どこに危険がある?」
「斥候と連絡が取れない。この先で何かあったことは間違いない」
「だが、この霧ならば敵も視界は塞がれている。動くなら、今だ」
「それはクラウディウス第二皇子のご意思か?」
二人が睨み合っていると、聞いたことがない咆哮が微かに耳に触れた。対立していた二人が瞬時に背中を合わせて周囲を警戒する。
そこに見廻りをしていた副長が走って来た。
「団長! 見たことがない生き物が!」
「どこだ!?」
「あそこです!」
副長が霧の中を指さす。太く長い何かの影が霧の中を悠然と泳ぐ。
「あれは……なんだ?」
影の大きさからして、かなりの巨体。それなのに、あれだけの速度で移動できる動物は見たことも聞いたこともない。
ダーチェはすぐに指示を出した。
「すぐに戦闘態勢を取れ。第一部隊は前線に並べ。第二部隊は後方。第三部隊は支援にまわれ」
「はっ!」
副長が馬に飛び乗り指示を出すために戻る。ダーチェは呆然としている護衛の騎士に訊ねた。
「これでも行くか?」
「い、いや。あの化け物を退治することが先だ。私は皇子のところへ戻る!」
親衛隊の男が足を絡ませながら慌てて下がる。ダーチェが影を観察している間に部下たちは戦闘隊形になっていた。
「団長、いつでも出陣できます」
「よし」
ダーチェが並んだ隊員たちの前に立ち抜刀する。
「我々は誇り高き魔法騎士団だ! 相手が未知の生き物だろうと関係ない! とつげ……」
ダーチェは剣を振り下ろそうとしたが、手を止めた。影が霧から顔を出し、そのまま一気に空へと飛び上がった。
「なっ、なんだ!?」
唖然とする魔法騎士団を嘲笑うかのように、翼がない細長い胴体をくねらせ、悠然と空を泳ぐ。その後には虹がかかる。
「ま、まさかっ!?」
「龍なのか!?」
「始祖の皇帝が誕生した時に現れた!?」
「聖獣の!?」
それは、この国の者なら子どもでも知っている寓話に出てくる龍そのもの。
現実ではあり得ない光景に不安が広がる。
少しの刺激でもバラバラになりそうな一団の雰囲気を敏感に察したダーチェが喝を入れた。
「かまえを解くな! これが皇帝誕生の時と同じ龍とは限らん!」
綻びかけた一団が引き締まる。ダーチェは空を泳ぐ龍を睨んだ。
「本物……なのか? だが、それにしては……」
思案しているダーチェの耳に聞きいたことがない人物の声が入る。
「きりのなかに、なにかいる!」
空に向いていた全員の視線が再び霧に集まった。そこには龍とは違う、かなり大きな影が動いていた。
「あれは、なんだ?」
ぼんやりしていた影が徐々にはっきりする。そして、霧を全身に絡めたまま炎をまとった巨大な鳥が現れた。
「なに?!」
「ほ、鳳凰だ!」
「帝国創生の!?」
「嘘だろ!?」
炎の翼を優雅に羽ばたかせ空を舞う鳥。ゆったりと泳ぐ龍を邪魔することなく、鳳凰は金粉を振りまきながら風を切るように飛んでいく。
龍によって皇帝が誕生し、鳳凰に導かれて国が生まれたという神話があり、国旗には龍と鳳凰が描かれている。
(神話の世界の生き物が目前に……)
全員が腰を抜かし、呆然と空を見上げた。
0
あなたにおすすめの小説
病弱な第四皇子は屈強な皇帝となって、兎耳宮廷薬師に求愛する
藤原 秋
恋愛
大規模な自然災害により絶滅寸前となった兎耳族の生き残りは、大帝国の皇帝の計らいにより宮廷で保護という名目の軟禁下に置かれている。
彼らは宮廷内の仕事に従事しながら、一切の外出を許可されず、婚姻は同族間のみと定義づけられ、宮廷内の籠の鳥と化していた。
そんな中、宮廷薬師となった兎耳族のユーファは、帝国に滅ぼされたアズール王国の王子で今は皇宮の側用人となったスレンツェと共に、生まれつき病弱で両親から次期皇帝候補になることはないと見限られた五歳の第四皇子フラムアーク付きとなり、皇子という地位にありながら冷遇された彼を献身的に支えてきた。
フラムアークはユーファに懐き、スレンツェを慕い、成長と共に少しずつ丈夫になっていく。
だがそれは、彼が現実という名の壁に直面し、自らの境遇に立ち向かっていかねばならないことを意味していた―――。
柔和な性格ながら確たる覚悟を内に秘め、男としての牙を隠す第四皇子と、高潔で侠気に富み、自らの過去と戦いながら彼を補佐する亡国の王子、彼らの心の支えとなり、国の制約と湧き起こる感情の狭間で葛藤する亜人の宮廷薬師。
三者三様の立ち位置にある彼らが手を携え合い、ひとつひとつ困難を乗り越えて掴み取る、思慕と軌跡の逆転劇。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
喪女なのに狼さんたちに溺愛されています
和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です!
聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。
ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。
森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ?
ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます
鳴宮野々花@書籍4作品発売中
恋愛
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
王宮地味女官、只者じゃねぇ
宵森みなと
恋愛
地味で目立たず、ただ真面目に働く王宮の女官・エミリア。
しかし彼女の正体は――剣術・魔法・語学すべてに長けた首席卒業の才女にして、実はとんでもない美貌と魔性を秘めた、“自覚なしギャップ系”最強女官だった!?
王女付き女官に任命されたその日から、運命が少しずつ動き出す。
訛りだらけのマーレン語で王女に爆笑を起こし、夜会では仮面を外した瞬間、貴族たちを騒然とさせ――
さらには北方マーレン国から訪れた黒髪の第二王子をも、一瞬で虜にしてしまう。
「おら、案内させてもらいますけんの」
その一言が、国を揺らすとは、誰が想像しただろうか。
王女リリアは言う。「エミリアがいなければ、私は生きていけぬ」
副長カイルは焦る。「このまま、他国に連れて行かれてたまるか」
ジークは葛藤する。「自分だけを見てほしいのに、届かない」
そしてレオンハルト王子は心を決める。「妻に望むなら、彼女以外はいない」
けれど――当の本人は今日も地味眼鏡で事務作業中。
王族たちの心を翻弄するのは、無自覚最強の“訛り女官”。
訛って笑いを取り、仮面で魅了し、剣で守る――
これは、彼女の“本当の顔”が王宮を変えていく、壮麗な恋と成長の物語。
★この物語は、「枯れ専モブ令嬢」の5年前のお話です。クラリスが活躍する前で、少し若いイザークとライナルトがちょっと出ます。
次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。
そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。
お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。
挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに…
意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。
よろしくお願いしますm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる