23 / 28
23
しおりを挟む
「いいこと、リナ。よくお聞きなさい」
王城の庭園。
優雅なティータイムの席で、私は目の前の妹に向かって、真剣な表情で語りかけた。
「はい、お姉様。お茶のおかわりはいかがですか?」
「ありがとう、いただくわ。……じゃなくて!」
私はティーカップを置き、テーブルをバンと叩いた。
「私たちは今、危機的状況にあるのよ!」
「そうですか? 美味しいケーキとお茶、そして目の前には愛しいお姉様。ここは天国ですが?」
リナは幸せそうにショートケーキを頬張っている。
王城に戻って数日。
私の心配をよそに、リナはすっかり元気を取り戻し、以前にも増して私のストーカー……もとい、世話焼きに磨きがかかっていた。
「あのね、世間では私が『聖女』で『次期王妃候補筆頭』みたいな扱いになってるけど、これは間違いなの!」
私は力説した。
「本来のシナリオでは、私が悪役として消え、あなたがキース様と結ばれて王妃になるはずだったのよ。この誤解を解かないと!」
「ふむふむ」
「だからリナ、あなたも協力して。もっとキース様にアピールして、既成事実を作るのよ!」
私はリナの手を握った。
「あなたならできるわ。その美貌と才覚で、キース様をメロメロにして、私から奪い取ってちょうだい!」
さあ、頷きなさい。
『分かりましたお姉様、私が王妃になります!』と。
しかし、リナはきょとんとした顔で首を傾げた。
「……何をおっしゃっているのですか、お姉様?」
「え?」
リナはフォークを置き、ナプキンで口元を拭うと、涼しい顔で言った。
「私、王妃になる気なんて、これっぽっちもありませんよ?」
時が止まった。
「……は?」
私は耳を疑った。
「え、だって、あなたは次期王妃候補として教育を受けて……」
「それは『候補』として名を連ねておけば、王城パスでお姉様に会いやすくなると思ったからです」
「不純!」
「それに、考えてもみてください」
リナが指折り数え始める。
「王妃になったら、公務で忙しくてお姉様と遊ぶ時間が減ります。外交だの視察だので、地方に飛ばされるかもしれません。そんなの耐えられません」
「そ、それはそうかもしれないけど……でも、キース様のことは?」
「殿下? ああ、あの腹黒王子のことですか?」
リナはまるで汚いものでも見るような目をした。
「顔はいいですが、性格が最悪です。あんなのと結婚したら、私の胃に穴が空きます。絶対に嫌です」
「嫌って……!」
全否定だ。
キース様、影で泣いていないだろうか。
「で、でも! あなたは優秀だし、国民からの人気もあるし……」
「人気ならお姉様の方が上ですよ、今の『シスコン聖女』ブームで」
「うぐっ」
「それに、私にはもっと壮大な『野望』があるのです」
リナが目を輝かせ、立ち上がった。
「野望?」
「はい。私は、お姉様がキース殿下と結婚し、王妃となるのを見届けるのです!」
「はあ!?」
「そして私は、王妃の妹、すなわち『公爵令嬢兼、王妃専属筆頭侍女兼、近衛騎士団名誉団長』として、お姉様のそばに一生張り付くのです!」
「肩書きが多すぎるし重い!」
リナは私の手を取り、うっとりと語り出した。
「想像してください、お姉様。王妃となったお姉様が、豪華なドレスを着て玉座に座る姿を。その横で、私が日傘を差し、お茶を出し、害虫(主に殿下以外の男)を魔法で駆除するのです。……ああ、なんて素晴らしい老後!」
「まだ老後の話じゃないわよ! それに、あなたが結婚しないでどうするの!」
「私はお姉様と結婚したいくらいですが、法律が許さないので独身を貫きます」
「やめて! アークライト家が断絶しちゃう!」
私は頭を抱えた。
まさか、最大の誤算が身内にあったとは。
リナが王妃の座を狙っていないどころか、私のストーカーとしてのキャリアアップしか考えていないなんて。
「だ、ダメよリナ。考え直しなさい。王妃になれば、国一番の権力が手に入るのよ? ドレスも宝石も思いのままよ?」
「お姉様が王妃になれば、そのおこぼれで十分です」
「欲がないようで強欲!」
そこへ。
「やあ、楽しそうだね」
植え込みの陰から、キース様が現れた。
「殿下! 聞いてください、リナが変なことを!」
私は助けを求めた。
「王妃になりたくないって言うんです! キース様のことも嫌だって!」
「ああ、知っているよ」
キース様はあっさりと答えた。
「え?」
「リナ嬢とは、その点ですでに協定を結んでいるからね」
「協定?」
キース様とリナが顔を見合わせ、ニヤリと笑った。
悪魔の同盟だ。
「リナ嬢は、『ミュールが王妃になるなら、全力でサポートする。その代わり、自分に王城での自由通行権と、ミュールへの接近許可を与えろ』と」
「ええ、そうです。殿下はそれを快諾してくれました。win-winの関係ですね」
「win-winじゃないわよ! 私だけloseしてるじゃない!」
私は叫んだ。
完全に外堀が埋められている。
「待って、二人とも。私の意思は? 私は悪役として、ひっそりと田舎で暮らしたいのよ!」
「無理だね」
キース様が即答する。
「国民が許さないし、何より僕が許さない」
「お姉様、諦めてください。逃げても無駄です。私の探索魔法(サーチ)は大陸全土をカバーしています」
「監視社会が怖い!」
私はガックリと項垂れた。
リナの告白によって、私の「妹を王妃にする計画」は完全に頓挫した。
梯子を外されたどころか、その梯子で殴られた気分だ。
「……分かったわ。もう王妃の話はいいわ」
私はふてくされて、ショートケーキをフォークで刺した。
「でも、結婚はしないからね! 私は独身貴族として、優雅に遊んで暮らすの!」
「おや、それは困ったな」
キース様が困ったふりをして、一枚の書類を取り出した。
「実は国王陛下が、今回の『聖女騒動』で大いに感動されてね。『こんな素晴らしい娘を逃す手はない。すぐに式の日取りを決めろ』と、勅命を出してしまったんだ」
「ちょ、陛下!?」
「拒否すると、アークライト家がお取り潰しになるかもしれないなぁ(嘘)」
「脅迫!」
「お姉様、大丈夫です。結婚式のドレスは私がデザインします! ウェディングケーキも私が焼きます!」
「リナ、あなた楽しんでるでしょ!」
「はい、最高です!」
逃げ場がない。
王城という巨大な鳥籠の中で、私は二人の猛獣(王子と妹)に囲まれている。
「……こうなったら」
私はケーキを一口で食べきり、決意の炎を目に宿した。
「逃げるわ」
「はい?」
「逃亡よ! 王城からの脱出! ほとぼりが冷めるまで、国外へ高飛びしてやるわ!」
私は立ち上がり、スカートを翻した。
「見てなさい! 私の『逃げ足』だけは、悪役令嬢として鍛え上げられているのよ!」
「お、ミュール? 本気かい?」
「お姉様、鬼ごっこですか? 望むところです!」
こうして、私の「第二次・国外逃亡計画」が、唐突に幕を開けることになった。
王城の庭園。
優雅なティータイムの席で、私は目の前の妹に向かって、真剣な表情で語りかけた。
「はい、お姉様。お茶のおかわりはいかがですか?」
「ありがとう、いただくわ。……じゃなくて!」
私はティーカップを置き、テーブルをバンと叩いた。
「私たちは今、危機的状況にあるのよ!」
「そうですか? 美味しいケーキとお茶、そして目の前には愛しいお姉様。ここは天国ですが?」
リナは幸せそうにショートケーキを頬張っている。
王城に戻って数日。
私の心配をよそに、リナはすっかり元気を取り戻し、以前にも増して私のストーカー……もとい、世話焼きに磨きがかかっていた。
「あのね、世間では私が『聖女』で『次期王妃候補筆頭』みたいな扱いになってるけど、これは間違いなの!」
私は力説した。
「本来のシナリオでは、私が悪役として消え、あなたがキース様と結ばれて王妃になるはずだったのよ。この誤解を解かないと!」
「ふむふむ」
「だからリナ、あなたも協力して。もっとキース様にアピールして、既成事実を作るのよ!」
私はリナの手を握った。
「あなたならできるわ。その美貌と才覚で、キース様をメロメロにして、私から奪い取ってちょうだい!」
さあ、頷きなさい。
『分かりましたお姉様、私が王妃になります!』と。
しかし、リナはきょとんとした顔で首を傾げた。
「……何をおっしゃっているのですか、お姉様?」
「え?」
リナはフォークを置き、ナプキンで口元を拭うと、涼しい顔で言った。
「私、王妃になる気なんて、これっぽっちもありませんよ?」
時が止まった。
「……は?」
私は耳を疑った。
「え、だって、あなたは次期王妃候補として教育を受けて……」
「それは『候補』として名を連ねておけば、王城パスでお姉様に会いやすくなると思ったからです」
「不純!」
「それに、考えてもみてください」
リナが指折り数え始める。
「王妃になったら、公務で忙しくてお姉様と遊ぶ時間が減ります。外交だの視察だので、地方に飛ばされるかもしれません。そんなの耐えられません」
「そ、それはそうかもしれないけど……でも、キース様のことは?」
「殿下? ああ、あの腹黒王子のことですか?」
リナはまるで汚いものでも見るような目をした。
「顔はいいですが、性格が最悪です。あんなのと結婚したら、私の胃に穴が空きます。絶対に嫌です」
「嫌って……!」
全否定だ。
キース様、影で泣いていないだろうか。
「で、でも! あなたは優秀だし、国民からの人気もあるし……」
「人気ならお姉様の方が上ですよ、今の『シスコン聖女』ブームで」
「うぐっ」
「それに、私にはもっと壮大な『野望』があるのです」
リナが目を輝かせ、立ち上がった。
「野望?」
「はい。私は、お姉様がキース殿下と結婚し、王妃となるのを見届けるのです!」
「はあ!?」
「そして私は、王妃の妹、すなわち『公爵令嬢兼、王妃専属筆頭侍女兼、近衛騎士団名誉団長』として、お姉様のそばに一生張り付くのです!」
「肩書きが多すぎるし重い!」
リナは私の手を取り、うっとりと語り出した。
「想像してください、お姉様。王妃となったお姉様が、豪華なドレスを着て玉座に座る姿を。その横で、私が日傘を差し、お茶を出し、害虫(主に殿下以外の男)を魔法で駆除するのです。……ああ、なんて素晴らしい老後!」
「まだ老後の話じゃないわよ! それに、あなたが結婚しないでどうするの!」
「私はお姉様と結婚したいくらいですが、法律が許さないので独身を貫きます」
「やめて! アークライト家が断絶しちゃう!」
私は頭を抱えた。
まさか、最大の誤算が身内にあったとは。
リナが王妃の座を狙っていないどころか、私のストーカーとしてのキャリアアップしか考えていないなんて。
「だ、ダメよリナ。考え直しなさい。王妃になれば、国一番の権力が手に入るのよ? ドレスも宝石も思いのままよ?」
「お姉様が王妃になれば、そのおこぼれで十分です」
「欲がないようで強欲!」
そこへ。
「やあ、楽しそうだね」
植え込みの陰から、キース様が現れた。
「殿下! 聞いてください、リナが変なことを!」
私は助けを求めた。
「王妃になりたくないって言うんです! キース様のことも嫌だって!」
「ああ、知っているよ」
キース様はあっさりと答えた。
「え?」
「リナ嬢とは、その点ですでに協定を結んでいるからね」
「協定?」
キース様とリナが顔を見合わせ、ニヤリと笑った。
悪魔の同盟だ。
「リナ嬢は、『ミュールが王妃になるなら、全力でサポートする。その代わり、自分に王城での自由通行権と、ミュールへの接近許可を与えろ』と」
「ええ、そうです。殿下はそれを快諾してくれました。win-winの関係ですね」
「win-winじゃないわよ! 私だけloseしてるじゃない!」
私は叫んだ。
完全に外堀が埋められている。
「待って、二人とも。私の意思は? 私は悪役として、ひっそりと田舎で暮らしたいのよ!」
「無理だね」
キース様が即答する。
「国民が許さないし、何より僕が許さない」
「お姉様、諦めてください。逃げても無駄です。私の探索魔法(サーチ)は大陸全土をカバーしています」
「監視社会が怖い!」
私はガックリと項垂れた。
リナの告白によって、私の「妹を王妃にする計画」は完全に頓挫した。
梯子を外されたどころか、その梯子で殴られた気分だ。
「……分かったわ。もう王妃の話はいいわ」
私はふてくされて、ショートケーキをフォークで刺した。
「でも、結婚はしないからね! 私は独身貴族として、優雅に遊んで暮らすの!」
「おや、それは困ったな」
キース様が困ったふりをして、一枚の書類を取り出した。
「実は国王陛下が、今回の『聖女騒動』で大いに感動されてね。『こんな素晴らしい娘を逃す手はない。すぐに式の日取りを決めろ』と、勅命を出してしまったんだ」
「ちょ、陛下!?」
「拒否すると、アークライト家がお取り潰しになるかもしれないなぁ(嘘)」
「脅迫!」
「お姉様、大丈夫です。結婚式のドレスは私がデザインします! ウェディングケーキも私が焼きます!」
「リナ、あなた楽しんでるでしょ!」
「はい、最高です!」
逃げ場がない。
王城という巨大な鳥籠の中で、私は二人の猛獣(王子と妹)に囲まれている。
「……こうなったら」
私はケーキを一口で食べきり、決意の炎を目に宿した。
「逃げるわ」
「はい?」
「逃亡よ! 王城からの脱出! ほとぼりが冷めるまで、国外へ高飛びしてやるわ!」
私は立ち上がり、スカートを翻した。
「見てなさい! 私の『逃げ足』だけは、悪役令嬢として鍛え上げられているのよ!」
「お、ミュール? 本気かい?」
「お姉様、鬼ごっこですか? 望むところです!」
こうして、私の「第二次・国外逃亡計画」が、唐突に幕を開けることになった。
11
あなたにおすすめの小説
貧乏令嬢ですが、前世の知識で成り上がって呪われ王子の呪いを解こうと思います!
放浪人
恋愛
実家は借金まみれ、ドレスは姉のお下がり。貧乏男爵令嬢のリナは、崖っぷち人生からの起死回生を狙って参加した王宮の夜会で、忌み嫌われる「呪われ王子」アレクシスと最悪の出会いを果たす。
しかし、彼の孤独な瞳の奥に隠された優しさに気づいたリナは、決意する。
「――前世の知識で、この理不尽な運命、変えてみせる!」
アロマ石鹸、とろけるスイーツ――現代日本の知識を武器に、リナは次々とヒット商品を生み出していく。
これは、お金と知恵で運命を切り開き、愛する人の心と未来を救う、一人の少女の成り上がりラブストーリー!
【完結】鮮血の妖精姫は、幼馴染の恋情に気がつかない ~魔法特待の貧乏娘、公爵家嫡男に求婚されつつ、学園生活を謳歌します~
はづも
恋愛
過去、魔物の大量発生から領地と領民を守るために奮闘したマニフィカ伯爵家は、借金まみれになっていた。
そんな家の娘であるマリアベルは、決めた。自分が魔物をぶっ倒しまくると。
身なりなんて二の次で魔法の特訓と魔物退治に明け暮れる彼女は、いつしか「鮮血のマリアベル」と呼ばれるようになっていた。
幼馴染で公爵家嫡男のアーロン・アークライトは、そんな彼女に長年の片思い中。
学園に入学し、パーティーで着飾ったマリアベルは、「あんなにきれいだったのか」と男たちの注目の的となる。
焦ったアーロンは、他の男にとられる前にと急いで彼女にプロポーズしてしまう。
しかし想いは届かないうえ、不安は的中し、マリアベルは学園で人気者になっていく!
男女問わず無自覚に攻略するマリアベルと、恋敵が増えて胃痛がするアーロン。
アーロンの気持ちは、マリアベルに届くのか!?
ずっと片思いしてたのに上手く思いが伝わらない不憫ヒーローと、「魔力の高い子供が欲しいってこと!?」と勘違いするヒロインの平和なすれ違い&ヒロイン愛されものです。
このお話は、小説家になろう、アルファポリス、ツギクル、エブリスタ、ベリーズカフェに掲載されています。
殿下、私以外の誰かを愛してください。
八雲
恋愛
公爵令嬢ラブリーは、第一王子クロードを誰よりも愛していました。しかし、自分の愛が重すぎて殿下の負担になっている(と勘違いした)彼女は、愛する殿下を自由にするため、あえて「悪役令嬢」として振る舞い、円満に婚約破棄されるという前代未聞の計画を立てる。協力者として男爵令嬢ミリーを「ヒロイン役」に任命し、準備は整った。
白い結婚のはずが、騎士様の独占欲が強すぎます! すれ違いから始まる溺愛逆転劇
鍛高譚
恋愛
婚約破棄された令嬢リオナは、家の体面を守るため、幼なじみであり王国騎士でもあるカイルと「白い結婚」をすることになった。
お互い干渉しない、心も体も自由な結婚生活――そのはずだった。
……少なくとも、リオナはそう信じていた。
ところが結婚後、カイルの様子がおかしい。
距離を取るどころか、妙に優しくて、時に甘くて、そしてなぜか他の男性が近づくと怒る。
「お前は俺の妻だ。離れようなんて、思うなよ」
どうしてそんな顔をするのか、どうしてそんなに真剣に見つめてくるのか。
“白い結婚”のはずなのに、リオナの胸は日に日にざわついていく。
すれ違い、誤解、嫉妬。
そして社交界で起きた陰謀事件をきっかけに、カイルはとうとう本心を隠せなくなる。
「……ずっと好きだった。諦めるつもりなんてない」
そんなはずじゃなかったのに。
曖昧にしていたのは、むしろリオナのほうだった。
白い結婚から始まる、幼なじみ騎士の不器用で激しい独占欲。
鈍感な令嬢リオナが少しずつ自分の気持ちに気づいていく、溺愛逆転ラブストーリー。
「ゆっくりでいい。お前の歩幅に合わせる」
「……はい。私も、カイルと歩きたいです」
二人は“白い結婚”の先に、本当の夫婦を選んでいく――。
-
病弱令嬢ですが愛されなくとも生き抜きます〜そう思ってたのに甘い日々?〜
白川
恋愛
病弱に生まれてきたことで数多くのことを諦めてきたアイリスは、無慈悲と噂される騎士イザークの元に政略結婚で嫁ぐこととなる。
たとえ私のことを愛してくださらなくても、この世に生まれたのだから生き抜くのよ────。
そう意気込んで嫁いだが、果たして本当のイザークは…?
傷ついた不器用な二人がすれ違いながらも恋をして、溺愛されるまでのお話。
最初から勘違いだった~愛人管理か離縁のはずが、なぜか公爵に溺愛されまして~
猪本夜
恋愛
前世で兄のストーカーに殺されてしまったアリス。
現世でも兄のいいように扱われ、兄の指示で愛人がいるという公爵に嫁ぐことに。
現世で死にかけたことで、前世の記憶を思い出したアリスは、
嫁ぎ先の公爵家で、美味しいものを食し、モフモフを愛で、
足技を磨きながら、意外と幸せな日々を楽しむ。
愛人のいる公爵とは、いずれは愛人管理、もしくは離縁が待っている。
できれば離縁は免れたいために、公爵とは友達夫婦を目指していたのだが、
ある日から愛人がいるはずの公爵がなぜか甘くなっていき――。
この公爵の溺愛は止まりません。
最初から勘違いばかりだった、こじれた夫婦が、本当の夫婦になるまで。
優しすぎる王太子に妃は現れない
七宮叶歌
恋愛
『優しすぎる王太子』リュシアンは国民から慕われる一方、貴族からは優柔不断と見られていた。
没落しかけた伯爵家の令嬢エレナは、家を救うため王太子妃選定会に挑み、彼の心を射止めようと決意する。
だが、選定会の裏には思わぬ陰謀が渦巻いていた。翻弄されながらも、エレナは自分の想いを貫けるのか。
国が繁栄する時、青い鳥が現れる――そんな伝承のあるフェラデル国で、優しすぎる王太子と没落令嬢の行く末を、青い鳥は見守っている。
つかぬことをお伺いいたしますが、私はお飾りの妻ですよね?
宝月 蓮
恋愛
少しネガティブな天然鈍感辺境伯令嬢と目つきが悪く恋愛に関してはポンコツコミュ障公爵令息のコミュニケーションエラー必至の爆笑(?)すれ違いラブコメ!
ランツベルク辺境伯令嬢ローザリンデは優秀な兄弟姉妹に囲まれて少し自信を持てずにいた。そんなローザリンデを夜会でエスコートしたいと申し出たのはオルデンブルク公爵令息ルートヴィヒ。そして複数回のエスコートを経て、ルートヴィヒとの結婚が決まるローザリンデ。しかし、ルートヴィヒには身分違いだが恋仲の女性がいる噂をローザリンデは知っていた。
エーベルシュタイン女男爵であるハイデマリー。彼女こそ、ルートヴィヒの恋人である。しかし上級貴族と下級貴族の結婚は許されていない上、ハイデマリーは既婚者である。
ローザリンデは自分がお飾りの妻だと理解した。その上でルートヴィヒとの結婚を受け入れる。ランツベルク家としても、筆頭公爵家であるオルデンブルク家と繋がりを持てることは有益なのだ。
しかし結婚後、ルートヴィヒの様子が明らかにおかしい。ローザリンデはルートヴィヒからお菓子、花、アクセサリー、更にはドレスまでことあるごとにプレゼントされる。プレゼントの量はどんどん増える。流石にこれはおかしいと思ったローザリンデはある日の夜会で聞いてみる。
「つかぬことをお伺いいたしますが、私はお飾りの妻ですよね?」
するとルートヴィヒからは予想外の返事があった。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる