漫画家へGO プロ漫画家インタビュー

No. 6ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり
竿尾悟先生

わたしの履歴書

第1回 自分の「好き」を、マイペースに貫いて至った漫画家への道

ついに初連載!しかしとんだトラブルも!?

――「迷彩君」を描いたきっかけはどのような感じだったんでしょうか。

担当さんから「好きなものを描いたらいいよ!」と言われていたので、じゃあ……という感じで好きなように描いたらわりと評判が良くて。

――確かに自分が好きなものじゃないとモチベーションが保てませんしね。しかし初連載となると、苦労することもあったのでは?

そうですねえ……でも早め早めにやってたんで、とりあえず締め切りを破ったことはなかったですね。前の月の内にネームをやっちゃったり、ネタも原稿をやってる途中から考え出したり。

――すごい、優秀な進行ですね!

自分はそんなつもりはないんですけど、周りにはよく言われますね。早めのペースを作っておいた方が気が楽なんで。

――当時の月産ページ数は……。

「迷彩君」は18ページでした。それからすぐ「ヤングキング別冊キングダム」(少年画報社/以下、「キングダム」)で「渚〜THE BEACH GUARDIAN〜」(以下、「渚」)も連載を始めたので計40ページになりました。

――「渚」が始まった経緯はどのような感じですか?

「迷彩君」の時と担当さんは変わっていたんですけど、その方から「新しい雑誌が立ち上がるから連載してみない? ライフセーバーの漫画とかどう?」と打診されたという流れでした。

――確かに竿尾先生の描く女の子は生き生きとした魅力があるから、そこを活かした作品を、というお話だったんでしょうね。

裸の女の子を描いても全然エロくないって言われたりするんですけどね(笑)。でもせっかくいただいた機会なので頑張ってみようという感じで。

――初めての連載について、周囲の反応はどうでしたか? 特に親御さんは喜んでくださったかと思いますが……。

父親が、中学があった島のコミュニティセンターみたいなところに単行本を持って行ったりしてましたね。でも反応という意味では、連載終了後に自分のサークルでコミケに参加し出してからの方が実感できました。お客さんが「「迷彩君」読んでました!」と声をかけてくださるようになって。

――「「迷彩君」の先生だ!」という感じだったんですね。そうすると、連載中の苦労はあまりなかったのでしょうか?

「渚」は最後の方はネタがなくて困ったりしましたが……それよりも太ったことの方が(笑)

――ネタはともかく意外な方面の苦労が(笑)

大学時代は危うく100kgまでいきかけたんですけど、今は85、6kgですかね。

――けっこうしぼりましたね! 痩せようと思ったきっかけは?

今は適正体重の竿尾先生。太ったのは夜中に漫研時代の先輩に誘われる焼肉が主な原因だったとか?

その頃に読んでいた小説の影響でラムやジンを飲み始めたんですが、酒量が多かったのか腹が張ってきて痛くなって、病院へ行ってみたら膿がたまっていると言われて。それで入院して、点滴だけで1週間過ごしたら10kg以上痩せたんです。点滴だけで治ったんで結局膵炎の疑い、程度で終わったんですけど。

――痩せようと思ってではなかったんですね。その間のお仕事はどうされていたんですか。

ちょうど連載の谷間だったんで問題ありませんでした。ミリタリー雑誌からイラスト仕事をいただいていたんですけど、季刊の雑誌だったんでこちらもなんとか間に合いました。

――それは良かった! 退院後はまた、少年画報社さんで連載を始められていますね。

そうですね、「ヤングキング」で「地雷屋」、「キングダム」の方で「戦争の犬たち」を同時連載していました。

――その同時連載を終えられてから「コンビニDMZ」が始まるまでの間が少し空いてますけど、その間はどういった活動を?

この2本の後、先ほど話した入院をしまして、その後、半年くらいプラモ作ってました(笑)それは冗談ですが、ネームはやってたんですがボツが続いて……ようやく良い反応がもらえたネームで始まったのが「コンビニDMZ」ですね。自分にとってはネームに悩みつつも読み切りやイラスト仕事、同人活動をしていたのであっという間な感じでした。

――イラスト仕事は主にどちらで?

「ミリタリークラシックス」(イカロス出版)です。メカがメインでわりと硬派なイラストを描いていました。「MC☆あくしず」※(イカロス出版)でもイラスト仕事をしていました。自分の描いたイラストは萌え絵ではなかったんですが(笑)

※編集部注「MC☆あくしず」
「ミリタリークラシックス」から派生した季刊誌。ミリタリー雑誌としては初めて「萌え要素」を前面に出した。

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