漫画家へGO プロ漫画家インタビュー

No. 6ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり
竿尾悟先生

わたしの履歴書

第2回 竿尾先生の制作ツール&作業環境、スケジュールを大公開!

デジタルとアナログが混在する原稿の仕上げ、その意外な理由

――モノクロ原稿はアナログというお話でしたけど、カラーはいかがでしょうか。

線画まではアナログで、塗りだけデジタルという感じです。例えば「ゲート」のカバーイラストはキャラ毎に線画を描いて、レイヤーを別々にして色を塗るようにしています。1枚絵で仕上げていたら、構図の関係で直しが入って後で大変なことになった時があったんで……3巻のカバー絵ですが(笑)

――そ、それはお疲れさまでした……! カラー絵のデジタル塗り導入のきっかけは?

世の中の流れに沿った形で(笑)。「コンビニDMZ」の頃かな? パソコンにペイントソフトを入れたので使ってみました。

――カラーはデジタルにしたのに、モノクロはアナログのままというのは理由があるんですか?

液タブの1拍遅れて線が出てくる感じがどうも慣れなくて。一度、普通のタブレットを使って同人誌をフルデジタルで描いてみたこともあるんですが、自分比でどうも雑になっちゃうなあ、と……。あとは目が疲れて肩が凝るというのもあります。それでもたまに、モノクロ原稿の仕上げをデジタルですることもあるんですけどね。

――例えば「ゲート」だとどのあたりでしょう?

4巻のレレイが魔法を試すあたりや、ハーディの登場シーンとかですね。逆に見開きはトーンを削ったりしているんですが(笑)

――楽なのか大変なのかわかりませんね(笑)。デジタル仕上げをしたモノクロ原稿は、該当ページだけデータ化した原稿を編集部に送る形ですか?

いえ、コマ単位でデジタル仕上げを導入していて、1枚の原稿の中にアナログとデジタルの処理が混在しているんですよ。なので、アナログ処理部分は仕上げた原稿は宅配便で、デジタル処理部分のデータはメールで送って、編集部で合成してもらう形で進めてますね。あと、普通にパソコンで処理した部分をプリントアウトして原稿に貼ったりとかもしています。

――不思議な混在具合ですね(笑)。また、単行本の時にかなり手を入れられると担当さんから伺っていますが……。

まあ……なるべくしないようにはしてるんですけど。ただ7巻か8巻で、言われないとわからないような細かいところも手を入れてたら他の部分も気になって、結局100枚くらい直したことはありますね(笑)

――すごいですね! 連載時と全然違う感じになるページも多いんじゃないですか?

描いている時は気がつかないんですけど、後から見直すと気になることが多くて……9巻で出た迷宮の迷路のシーンはほぼ直しましたね。

単行本9巻に収録されている、迷路のシーンの修正前と修正後。修正後は迷路の立体感が明らかにアップ!

――でもそのこだわり、読者の方は嬉しいと思います。

だと良いんですが(笑)

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