展望台

ヨース

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展望台

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 中学校の、チャイムが鳴る。今日から、おれは、中学生になった。一年生のクラス名簿を確認して、教室に、向かう。ざわざわとした、廊下を歩き教室に、辿り着いた。学校は、嫌いだ。小学校の頃から、人間関係で悩んでいた。みんな、レベルが、低すぎる。だから学校では、大人しくしていた。昼休み、図書室に向かった。
図書室は、とても広く、人数も少ない。僕は、文庫本を、手に取った。
本の中に、何か挟まっている。しおりでも、挟まっているのか、と思っていた。ページを開くと、古い地図のようなものが、挟まっていた。
よく見ると、僕が住んでいる隣の町の、名前が、描いてある。学校の 
カバンに入れて、急いで家に帰った。聖書などに興味がある、父に聞いてみた。「これは、何か宝が隠されているんじゃないだろうか~。あはは」父さんは、全然真面目に、答えてくれなかった。週末の、日曜日に、地図に描いてある場所、展望町に向かうことにした。
 僕は、鞄に財布と水筒、そして大事な、地図を入れ、家を出た。電車に乗り、展望町の中心に向かう。何が、あるのか分からないが、両親には、友達と遠出してくると、伝えている。ただ地図の場所は、中心から、少し離れていた。駅から歩いて、向かうつもりだ。そんな事を、考えていると、展望町に着いた。電車を降り、コンビニで、朝食のパンを買った。歩きながら食べ、目的地に向かった。道がだんだんと、険しくなってきている。もしかして、その地図に、記されている場所は、山なのか。だんだん涼しくも、なってきた。目の前が、緑で埋め尽くされた。ある昔話を聞いたことがある。山の上に
、全てを見渡せる展望台ある。という話だ。
 目の前の視界が、急に開いた。太陽が、近いので、ものすごく上の方まで、来てしまったのだろう。少し進んだ
ところに、大きな展望台があった。そこまで頑張って歩いた。その先を見ると、色んな景色が、見えた。
    僕は、展望台の手すり乗った。
    そして未来と希望のために空に飛び立った。



 ある町の展望台で、自殺が多発していた場所が、ある。
その場所で、中学1年生の遺体が見つかった。

    
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