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連載
259、盗賊団
「分からないわ。でも、結局それを収めた箱を空けられる研究者はいなかった。兄はまずは都に持って帰り、陛下の指示を仰ぐことにしたわ。そして、その道中に私たちは襲われてその箱を奪われたの」
オリビアのその言葉を聞いて、エイジは尋ねた。
「襲われたって、一体誰に?」
「分からないわ。私たちを襲った連中は皆、黒いローブに身を包んで仮面をつけていたから」
エリクは頷く。
「表向きは盗賊団の仕業とは言われていますが、それが真実なのかどうかは分かりませんね」
「盗賊団?」
リアナの疑問にエリクは答える。
「ええ、現場で交戦し命を失った者の中には賊の姿もあった。彼らは皆、傭兵崩れの盗賊だったとのことですからね」
オリビアは首を横に振る。
「私にはそうは思えない。賊を率いていた男は凄腕だったわ。兄でさえ歯が立たないぐらいに……あれ程の腕を持つ男が只の盗賊だなんて」
「……何者かが盗賊連中を雇い、彼らの犯行に見せかけたのか。そして用済みになった彼らを始末し、現場に残した」
エリクの言葉に、オリビアはソード・オブ・エンジェルを握りしめる。
その様子は、悔しさがにじみ出ていた。
「盗賊風情に大切な遺物を奪われた男。周りの皆からはロードファエル家の恥さらし、兄はそう呼ばれた。生き残った私もね」
(そうか……オリビアにそんなことが)
エイジは黙ってそれを聞いていた。
とても慰めの言葉が思いつかなかったからだ。
エリクが呟くように言った。
「その連中が、奪った物の価値を知っていてオリビアたちを襲ったのか、それともそうではないのか。気になるところではありますね」
確かにそうだろう。
とエイジは思った。
(もしそれが、二つの遺物の片割れである『鍵』と呼ばれる存在だと分かって奪ったとしたのなら……)
エリクはエイジの肩をポンと叩いた。
「いずれにしても、私たちに何かが出来る話ではありません。話はこれぐらいにして、そろそろ気を引き締めるとしましょう」
オリビアもエリクの言葉に大きく頷くと、気を取り直したように皆に言った。
「ええ、行きましょう。ここから先は、益々魔物も強くなるでしょうから」
ライアンは大槍を構える。
「そうだな! 油断大敵だぜ」
「行くにゃ!」
エイジも大剣を背中の鞘から抜いく。
少し歩を進めると、通路の先には下の階層に下りる階段が見えてくる。
エリスとリアナは顔を見合わせ、杖をしっかりと握りしめた。
「行きましょうリアナ」
「ええ、エリス」
アンジェも鮮やかに紅を抜くと、エイジの横に並ぶ。
「エイジ、索敵は任せて頂戴!」
「ああ、頼りにしてるぜ、アンジェ」
リイムとミイムは、エリスたちの肩から飛び上がるとエイジの肩の上にとまる。
張り切っている周りの皆の気持ちが伝わってくるのだろう。
ぐっと胸を張る二人。
『エイジ、私たちも役に立ってみせるわ!』
『ミイム頑張るです!』
階段に近づくと、階下からひんやりとした空気が流れ込んでくるのが分かる。
オリビアが言うように、ここから先は更に強力な魔物と戦うことになるだろう。
(それに、ファルティーシアさんに頼まれたこともこなさないとな)
エイジはそう思って、その階段を降りる。
エリクやアンジェと共に、46階の通路の安全を確認すると皆を振り返る。
「さあみんな、先に進もう!」
オリビアのその言葉を聞いて、エイジは尋ねた。
「襲われたって、一体誰に?」
「分からないわ。私たちを襲った連中は皆、黒いローブに身を包んで仮面をつけていたから」
エリクは頷く。
「表向きは盗賊団の仕業とは言われていますが、それが真実なのかどうかは分かりませんね」
「盗賊団?」
リアナの疑問にエリクは答える。
「ええ、現場で交戦し命を失った者の中には賊の姿もあった。彼らは皆、傭兵崩れの盗賊だったとのことですからね」
オリビアは首を横に振る。
「私にはそうは思えない。賊を率いていた男は凄腕だったわ。兄でさえ歯が立たないぐらいに……あれ程の腕を持つ男が只の盗賊だなんて」
「……何者かが盗賊連中を雇い、彼らの犯行に見せかけたのか。そして用済みになった彼らを始末し、現場に残した」
エリクの言葉に、オリビアはソード・オブ・エンジェルを握りしめる。
その様子は、悔しさがにじみ出ていた。
「盗賊風情に大切な遺物を奪われた男。周りの皆からはロードファエル家の恥さらし、兄はそう呼ばれた。生き残った私もね」
(そうか……オリビアにそんなことが)
エイジは黙ってそれを聞いていた。
とても慰めの言葉が思いつかなかったからだ。
エリクが呟くように言った。
「その連中が、奪った物の価値を知っていてオリビアたちを襲ったのか、それともそうではないのか。気になるところではありますね」
確かにそうだろう。
とエイジは思った。
(もしそれが、二つの遺物の片割れである『鍵』と呼ばれる存在だと分かって奪ったとしたのなら……)
エリクはエイジの肩をポンと叩いた。
「いずれにしても、私たちに何かが出来る話ではありません。話はこれぐらいにして、そろそろ気を引き締めるとしましょう」
オリビアもエリクの言葉に大きく頷くと、気を取り直したように皆に言った。
「ええ、行きましょう。ここから先は、益々魔物も強くなるでしょうから」
ライアンは大槍を構える。
「そうだな! 油断大敵だぜ」
「行くにゃ!」
エイジも大剣を背中の鞘から抜いく。
少し歩を進めると、通路の先には下の階層に下りる階段が見えてくる。
エリスとリアナは顔を見合わせ、杖をしっかりと握りしめた。
「行きましょうリアナ」
「ええ、エリス」
アンジェも鮮やかに紅を抜くと、エイジの横に並ぶ。
「エイジ、索敵は任せて頂戴!」
「ああ、頼りにしてるぜ、アンジェ」
リイムとミイムは、エリスたちの肩から飛び上がるとエイジの肩の上にとまる。
張り切っている周りの皆の気持ちが伝わってくるのだろう。
ぐっと胸を張る二人。
『エイジ、私たちも役に立ってみせるわ!』
『ミイム頑張るです!』
階段に近づくと、階下からひんやりとした空気が流れ込んでくるのが分かる。
オリビアが言うように、ここから先は更に強力な魔物と戦うことになるだろう。
(それに、ファルティーシアさんに頼まれたこともこなさないとな)
エイジはそう思って、その階段を降りる。
エリクやアンジェと共に、46階の通路の安全を確認すると皆を振り返る。
「さあみんな、先に進もう!」
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