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本編
第三話〜海戦勃発〜
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天原岬沖360km
第二十三駆逐任務隊所属フリゲート亜波
「対空レーダーが高速で飛行する物体を探知、機数15」
「EMC装置、出力80%で起動。目標の割り振りが完了次第スタンダードで迎撃。」
クソッ、火器管制レーダーを向けられた時点で臨戦態勢にしたのは良かったがまさか、本当に撃ってくるとは、しかもこの部隊に所属する艦は艦隊防空型ではない。ただ、データリンクがあったことが唯一の救いだ。冷静そうに命令を出しているが、内心とてつもなく緊張している。
「目標の割り振り完了、目標キルロック105,106,107,108、スタンダード4機」
「サルヴォー」
「サルヴォー。インターセプトまで42秒」
CICにいる誰もが固唾を飲んでレーダーを見る。
「インターセプトまで、5,4,3,2,インターセプト、マークインターセプト。キルロック106,107,108ロスト、キルロック105尚も接近。」
一発うち漏らしたか、しかしこの距離では短距離ミサイルは間に合わない。
「主砲打ち方はじめ、弾数8,シウス、スタンバイ。」
命令するやいなや甲板にある主砲が火を吹く。
こうしている間に1発でも巨大な洋上の城に死を招く対艦ミサイルを表した光点は無慈悲にも近づく。
「シウス射程圏内、っ撃てー!」
「見張員退避!総員対ショック体制とれ!」
ーーー当たってくれ
衝撃が身を揺さぶる。
「キルロック105本艦右舷30mで撃墜!」
「ダメージコントロール被害を報告せよ。」
「本艦に被害なし、システムオールグリーン。また、本艦隊に近づく飛翔体確認できません。」
安堵の色がCIC全体に広がる。確かにあの状態で身構えるな、という方が無茶だ。、、、だがまだ終わったわけではない。
「僚艦の被害を報告せよ。」
端的な命令をだす。浮かれるのは母港に帰投してからだ。
数十秒後、旗艦から連絡が来る。
「瀬波が被弾、艦長以下重症が8名、死者10名以上、航行に支障は無いですが一部兵装が使用不可とのことです。」
無事では済まない、か。
「司令は?」
こうなった以上反撃するしかないだろうがそれは一艦長が決めれることではない。
「まだ、ですが。」
「そうか、、、対艦戦闘用意、まだ撃つなよ。」
そこから1分と経たないうちにその時は来た。
「司令より、敵艦隊攻撃の命令が出されました。本艦の目標をキルロック109と表示。ミサイル使用の許可が出ました、弾数は4。攻撃後艦隊は本土防空システム圏内に撤退するため北西に回頭します。」
待ってましたと言わんばかりに命令を下す
「対艦ミサイル攻撃ってぇー!!」
「ミサイル発射!」
この一声で巨大な洋上の城をも葬り去るミサイル4機が発射された。
「インターセプトまで56秒。」
それから無限にも思われた時間が過ぎついにその時が訪れた。
「インターセプトまで10,9,8,7,6,5,4,3インターセプト、マークインターセプト一機命中。中破以上の損害は確実。」
やった、か。
第三分遣艦隊派遣部隊
秋月艦橋
「黒羽司令、艦隊本部からです一級暗号ですが通常内容扱いになっています。」
「山城司令の方にはすでに伝わっているのか?」
「山城司令は本別働隊の便宜上第一三司令の代理なので。第十三打撃部隊所属の空母紅龍の作戦本部を通して来ています。」
「わかった、口頭で読み上げてくれ。」
「第三分遣艦隊及び第十四分遣艦隊は3月17日をもって正式な艦隊とする政府の正式発表が行われるそうです。これにより同艦隊は第三分遣隊から第三即応艦隊、第十四は第四分遣隊か、第四即応艦隊と名称先行予定だそうです。」
両艦隊とも規模的には即応艦隊規模なのでそれは頷ける。それに今回の発表もナポレンを意識してのことだろう。国防派の活動が実ったようなものだ。だが少し厄介なことがある。
「艦隊旗授与式はどうするつもりなんだ?」
そう、艦隊旗授与式だ。旗艦にその艦隊の艦隊旗を授与するという名前そのままの式なのだが今第三の旗艦である紅龍はここにいる。つまりその式を行うことができないのである。
「そのことなのですが、『海狼』を臨時の旗艦として設定。対応するとのことです。紅龍が帰港次第、艦隊旗を移動させ内外に発表するとのことです。」
「なるほど、旗艦の代役を立てるわけか。」
そこて一息ついて。
「いつもの巡回中とかなら、発表をリアルタイムで見れたというか聞けただろがその頃には無線封鎖してるだろうからな。司令が気を効かせてくれたんだろうな。」
いかにも司令らしいと艦橋内にいた全員が思ったのかあるものは苦笑いあるものは咳払いをしていた。
「まぁ、いいか。これでようやく複雑な指揮系統が一本化されるわけだ。しかもナポレンへのアピールにもなる」
「ナポーズドは黙っちゃいなさそうですけどね。」
と、誰かが呟いた。
抗議の声明発表ぐらいはするだろうな、なにせ明らかに対ナポーズドを意識してることが他国からしても見て取れるわけだから。
私はそれをあえて言わずに黙っておいた。
「司令、第五打撃任務隊から緊急電文です!」
そんな報告が一瞬の静寂を打ち破った。
「内容h、、、」
私が内容を言い終わる前に通信士官はいそぎばやに。
「本日0932、天原岬沖360kmの国防識別海域内にて第二十三駆逐任務隊がナポーズド艦隊から対艦ミサイル攻撃を受けフリゲート一隻が中破、報復として同艦隊はミサイル攻撃を実施、一隻撃沈確実、二隻中破確実とのことです。同時刻に第二十四駆逐任務隊が海瑞の報告と同様と思われる潜水艦を発見、国際法に基づき警告を実施したとのことです。その後目標はロスト」
第二十三駆逐任務隊所属フリゲート亜波
「対空レーダーが高速で飛行する物体を探知、機数15」
「EMC装置、出力80%で起動。目標の割り振りが完了次第スタンダードで迎撃。」
クソッ、火器管制レーダーを向けられた時点で臨戦態勢にしたのは良かったがまさか、本当に撃ってくるとは、しかもこの部隊に所属する艦は艦隊防空型ではない。ただ、データリンクがあったことが唯一の救いだ。冷静そうに命令を出しているが、内心とてつもなく緊張している。
「目標の割り振り完了、目標キルロック105,106,107,108、スタンダード4機」
「サルヴォー」
「サルヴォー。インターセプトまで42秒」
CICにいる誰もが固唾を飲んでレーダーを見る。
「インターセプトまで、5,4,3,2,インターセプト、マークインターセプト。キルロック106,107,108ロスト、キルロック105尚も接近。」
一発うち漏らしたか、しかしこの距離では短距離ミサイルは間に合わない。
「主砲打ち方はじめ、弾数8,シウス、スタンバイ。」
命令するやいなや甲板にある主砲が火を吹く。
こうしている間に1発でも巨大な洋上の城に死を招く対艦ミサイルを表した光点は無慈悲にも近づく。
「シウス射程圏内、っ撃てー!」
「見張員退避!総員対ショック体制とれ!」
ーーー当たってくれ
衝撃が身を揺さぶる。
「キルロック105本艦右舷30mで撃墜!」
「ダメージコントロール被害を報告せよ。」
「本艦に被害なし、システムオールグリーン。また、本艦隊に近づく飛翔体確認できません。」
安堵の色がCIC全体に広がる。確かにあの状態で身構えるな、という方が無茶だ。、、、だがまだ終わったわけではない。
「僚艦の被害を報告せよ。」
端的な命令をだす。浮かれるのは母港に帰投してからだ。
数十秒後、旗艦から連絡が来る。
「瀬波が被弾、艦長以下重症が8名、死者10名以上、航行に支障は無いですが一部兵装が使用不可とのことです。」
無事では済まない、か。
「司令は?」
こうなった以上反撃するしかないだろうがそれは一艦長が決めれることではない。
「まだ、ですが。」
「そうか、、、対艦戦闘用意、まだ撃つなよ。」
そこから1分と経たないうちにその時は来た。
「司令より、敵艦隊攻撃の命令が出されました。本艦の目標をキルロック109と表示。ミサイル使用の許可が出ました、弾数は4。攻撃後艦隊は本土防空システム圏内に撤退するため北西に回頭します。」
待ってましたと言わんばかりに命令を下す
「対艦ミサイル攻撃ってぇー!!」
「ミサイル発射!」
この一声で巨大な洋上の城をも葬り去るミサイル4機が発射された。
「インターセプトまで56秒。」
それから無限にも思われた時間が過ぎついにその時が訪れた。
「インターセプトまで10,9,8,7,6,5,4,3インターセプト、マークインターセプト一機命中。中破以上の損害は確実。」
やった、か。
第三分遣艦隊派遣部隊
秋月艦橋
「黒羽司令、艦隊本部からです一級暗号ですが通常内容扱いになっています。」
「山城司令の方にはすでに伝わっているのか?」
「山城司令は本別働隊の便宜上第一三司令の代理なので。第十三打撃部隊所属の空母紅龍の作戦本部を通して来ています。」
「わかった、口頭で読み上げてくれ。」
「第三分遣艦隊及び第十四分遣艦隊は3月17日をもって正式な艦隊とする政府の正式発表が行われるそうです。これにより同艦隊は第三分遣隊から第三即応艦隊、第十四は第四分遣隊か、第四即応艦隊と名称先行予定だそうです。」
両艦隊とも規模的には即応艦隊規模なのでそれは頷ける。それに今回の発表もナポレンを意識してのことだろう。国防派の活動が実ったようなものだ。だが少し厄介なことがある。
「艦隊旗授与式はどうするつもりなんだ?」
そう、艦隊旗授与式だ。旗艦にその艦隊の艦隊旗を授与するという名前そのままの式なのだが今第三の旗艦である紅龍はここにいる。つまりその式を行うことができないのである。
「そのことなのですが、『海狼』を臨時の旗艦として設定。対応するとのことです。紅龍が帰港次第、艦隊旗を移動させ内外に発表するとのことです。」
「なるほど、旗艦の代役を立てるわけか。」
そこて一息ついて。
「いつもの巡回中とかなら、発表をリアルタイムで見れたというか聞けただろがその頃には無線封鎖してるだろうからな。司令が気を効かせてくれたんだろうな。」
いかにも司令らしいと艦橋内にいた全員が思ったのかあるものは苦笑いあるものは咳払いをしていた。
「まぁ、いいか。これでようやく複雑な指揮系統が一本化されるわけだ。しかもナポレンへのアピールにもなる」
「ナポーズドは黙っちゃいなさそうですけどね。」
と、誰かが呟いた。
抗議の声明発表ぐらいはするだろうな、なにせ明らかに対ナポーズドを意識してることが他国からしても見て取れるわけだから。
私はそれをあえて言わずに黙っておいた。
「司令、第五打撃任務隊から緊急電文です!」
そんな報告が一瞬の静寂を打ち破った。
「内容h、、、」
私が内容を言い終わる前に通信士官はいそぎばやに。
「本日0932、天原岬沖360kmの国防識別海域内にて第二十三駆逐任務隊がナポーズド艦隊から対艦ミサイル攻撃を受けフリゲート一隻が中破、報復として同艦隊はミサイル攻撃を実施、一隻撃沈確実、二隻中破確実とのことです。同時刻に第二十四駆逐任務隊が海瑞の報告と同様と思われる潜水艦を発見、国際法に基づき警告を実施したとのことです。その後目標はロスト」
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