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13.採卵後の体調:OHSS(卵巣過剰刺激症候群)の心配

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 そして心配していたのが採卵後のOHSS(卵巣過剰刺激症候群)。
 不妊治療で排卵誘発剤を使用することで、卵巣が腫れたり腹水が溜まったりして、最悪、入院になることもあるとか。
 採卵前や採卵時の痛み、体調不良より、採卵後のOHSSが辛い、というケースはかなり多いようなのです。
 どうしよう……寝込んでしまったらやだな……。
 私の不安はつきませんでした。

 採卵の日は有休を取得したので、病院から直帰して家で横になりました。
 下腹部には鈍い生理痛のような痛み。
 翌日と翌々日はちょうど週末だったため、どちらも休み。
 この日の並びは正直、ありがたかったです。
 採卵当日~翌々日の3日間は、ほぼほぼ寝たきりで過ごしました。
 そのおかげで、採卵から3日後には、かなり体調は回復しました。

 卵巣が腫れたり、腹水が溜まって苦しくなったり、という、OHSSの症状もなし。
 OHSSで入院された方の情報などもネットで目にしていたので、ここは嬉しい誤算でした。
 
 ただ、なんというか……倦怠感と疲労感がひどい!
 ホルモンバランスの乱れのせいなのか、とにかく全身が怠くて、誇張なしにまとめると「死にそう」でした。
 それで、思ったことは……もう二度と、採卵はできない!!

 今回は初めてということで頑張りましたが、本当にもう、次は無理! という気持ちになってしまいました。

 そして、判定日。
 妊活ブログなどを読んでいると採卵後の培養状況をメールで教えてくれるクリニックもあるようですが、私のクリニックは10日後の再診時に教えてくれるようです。

 判定の日までが、長かった……。
 だって、採卵できた全ての卵子が受精できるわけではないからです。
 成熟卵の体外受精での受精率は70%、その後に胚盤胞まで進む確率はというと……人による!
 採卵できた成熟卵が胚盤胞になる確率は、だいたい3分の1なのだそうです。つまり、15個採卵して5個くらいが胚盤胞になればかなり上出来という感覚です。
 
 検索サイトやSNSで検索すると、15個採卵できて1個も胚盤胞にならず、とか、30個以上採卵できたけど全滅、みたいな情報がたくさん出てくるわけです。

 私なんて、卵胞は21個あったけれど採卵できたのは3つ、内訳としては1つが未熟卵で、成熟卵は2つだったのです。

 つまりはものすごく順調に受精と培養が進んでも、胚盤胞になるのは最大2個。
 でも、もちろんそれは取らぬ狸の皮算用で、実際の確率はもっとずっと低いわけです。

 あーしんどい! しんどすぎる!
 妊娠って本当に奇跡なんだなぁ。私には、もう無理かな……。
 と、なんだか気持ちはどんよりしていました。

 そんなこんなで、胚盤胞の結果を聞く日を迎えます。
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