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第1幕 やがて目は覚める
悪夢4
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気がつくと、僕は何処かの店の店員から、何かを受け取ろうとしていた。
僕の手には、コーヒーチケットが1枚ある。
見渡すと、そこは少しレトロ感のあるカフェで、僕はコーヒーチケットと引き換えに、コーヒーを1杯受け取ろうとしているようだった。
チケットを手渡すと、店員は声も無く、「ありがとうございます」と口を動かし、コーヒーカップが乗せられたトレイを僕の方へ寄せてくれる。
僕は、それを受け取って、レジから少し離れたところにある席を選んで座った。
若い頃は、カフェでパソコン作業するような仕事スタイルに憧れていた時もあったけれど、今となってはのんびりとコーヒーを飲む時間の方を渇望する。
何も考えずにボーっとするというのは、案外難しいもので、気付けば、日々の心配事などをあれこれと考えてしまっている。
心が休まらないままでは、体が休まるはずもなく、貴重な時間だけが消費されてゆくばかりだ。
僕は、砂糖を1本とミルクをを入れ、スプーンでゆっくりとコーヒーを混ぜた。
夢の中であるため、実際には飲めないコーヒーを飲みながら、「本でも持って来ればよかった」などと、現実のようなことを思った。
コーヒーを飲むだけだと、あっという間にコーヒーを飲み干してしまって、もったいないような気持ちになる。
そして、あっという間にコーヒーを飲み干した僕は、カフェに居ることに気まずさを感じ始めて、コーヒーカップを片付けるために立ち上がった。
使用済みのトレイを重ね、その隣に空のコーヒーカップを置いて、砂糖とミルクのパッケージをダストBOXにいれようとする。
と、その時、僕は何者かに手を掴まれて、ダストBOXの中へと引っ張り込まれた。
カフェのダストBOXの中はとても広い空間になっていて、底も深く、僕は自分がダストBOXへ入れたゴミと一緒に落ちて行く。
まるで、自分自身がゴミであるかのように。
底の方で山になっているゴミの中から、あの大きな腕が生えていて、僕はその鋭い爪の上に串刺しになった。
そういえば、ダストBOXの開閉部分に、あの貼り紙があった気がした。
僕の手には、コーヒーチケットが1枚ある。
見渡すと、そこは少しレトロ感のあるカフェで、僕はコーヒーチケットと引き換えに、コーヒーを1杯受け取ろうとしているようだった。
チケットを手渡すと、店員は声も無く、「ありがとうございます」と口を動かし、コーヒーカップが乗せられたトレイを僕の方へ寄せてくれる。
僕は、それを受け取って、レジから少し離れたところにある席を選んで座った。
若い頃は、カフェでパソコン作業するような仕事スタイルに憧れていた時もあったけれど、今となってはのんびりとコーヒーを飲む時間の方を渇望する。
何も考えずにボーっとするというのは、案外難しいもので、気付けば、日々の心配事などをあれこれと考えてしまっている。
心が休まらないままでは、体が休まるはずもなく、貴重な時間だけが消費されてゆくばかりだ。
僕は、砂糖を1本とミルクをを入れ、スプーンでゆっくりとコーヒーを混ぜた。
夢の中であるため、実際には飲めないコーヒーを飲みながら、「本でも持って来ればよかった」などと、現実のようなことを思った。
コーヒーを飲むだけだと、あっという間にコーヒーを飲み干してしまって、もったいないような気持ちになる。
そして、あっという間にコーヒーを飲み干した僕は、カフェに居ることに気まずさを感じ始めて、コーヒーカップを片付けるために立ち上がった。
使用済みのトレイを重ね、その隣に空のコーヒーカップを置いて、砂糖とミルクのパッケージをダストBOXにいれようとする。
と、その時、僕は何者かに手を掴まれて、ダストBOXの中へと引っ張り込まれた。
カフェのダストBOXの中はとても広い空間になっていて、底も深く、僕は自分がダストBOXへ入れたゴミと一緒に落ちて行く。
まるで、自分自身がゴミであるかのように。
底の方で山になっているゴミの中から、あの大きな腕が生えていて、僕はその鋭い爪の上に串刺しになった。
そういえば、ダストBOXの開閉部分に、あの貼り紙があった気がした。
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