24 / 78
第2章.少年期
24.鑑定Lv2の力
しおりを挟む
「 お ま え の ぞ い た な ?」
ゾクッとして俺は声のした方向を振り返った。
すると、
先ほどのナイススレンダーがこちらを見ていた。
赤みがかった瞳、
口元がわずかに上がったように見えた。
俺は明らかに目線が合ってしまったことに気づき、
急いで視線を外した。
「ほら、何してるの?帰るわよ?」
そう言って母が俺を帰路に促す。
俺は何か気まずい、
変な所に足を突っ込んでしまったような感覚を持ちつつ家路についた。
「いや~やっぱりデランとレイビーの作ったハイバイソンのステーキは絶品だったな!」
皆で先ほど買ってきたシュクルムをほおばりながら話す。
「そうね!また行きましょ!」
母も意外に肉が大好物だ。
その後、遠出の疲れからか眠くなったので両親より先に布団の中に入った。
布団のにくるまり、眠ろうとしたが、やはりあの時のことが思い起こされる。
別にあの言葉を発したのが、あのナイススレンダーだったことを確認したわけではない。
ないが、鑑定した結果、
表示されたあの「妖狐族」というのが頭から離れない。
・・・なんだったんだろう・・・。
しかし、俺がここで考えていても何かわかるわけじゃないしな・・・。
そう思い、今日は眠ることにした。
翌日、学校に向かう。
昨日のことが気になるため、辺りを見回し、
あの女性、
ナイススレンダーがいないか探しながら登校したが、見当たらなかった。
学校に到着し、席に着いた俺に
「クルスくん、おはよう。あ、そう言えば昨日誕生日だったでしょ?おめでとう!」
と俺の席の左隣りに座るロッテが話しかけてくる。
「ありがとう!」
「これ誕生日プレゼント!あげるね!」
そう言って何か小包を手渡してきた。
さすが、しっかり者を装っているだけあって義理堅いな。
と思いつつ、もらえるものはなんでももらう主義の俺はありがたく受け取る。
「開けてもいい?」
と聞いたら
「う~ん。食べ物だからダメ!家に帰ってから!」
とのことだったのでとりあえず鞄にしまった。
そういえば昨日、「鑑定」がLv2に上がっていたな。
と思いだした俺は、ロッテに「鑑定」を使ってみることにした。
俺が初めて「鑑定」を使った日から4年あまり・・・
Lv2にするのになかなかの年月を費やした俺は少しドキドキしながらスキルを使う。
「鑑定」
鑑定結果
・種族:人族
・性別:女
・名前:ロッテ・グラフティ
・年齢:6
「おお!」
思わず声が出た。
今まで種族しかわからなかったが、
その他に、性別・名前・年齢まで、4つも・・・・
今までの4倍だ・・・。
もっとまるっとお見通しになるかとちょっとだけ思っていたが、
それでも、なんだかとてもうれしかった。
ちなみにロッテについてだが、
最初の自己紹介を、
ぼーっとしていて聞き逃してしまい、
「わたしロッテって言うの!」
とだけ言われたため、苗字がわからなかった。
その後、結構仲良くなりフランクに話せるようになったがために、
苗字なんでしたっけ・・・。
と今さら聞くことができず、わからずじまいだったのでありがたい。
ふむふむ。ロッテ・グラフティね。
その後、何か貰えないかとメルにも
「俺昨日誕生日だったんだ!」
と言ったが、
「そ~だったんだ!でも、私はもう2ヵ月も前に6歳になったよ?私がお姉さんだね!」
となぜかうれしそうに話していたが
何もくれなかったので、デコピンをしておいた。
学校が終わったので今日は急いで帰宅し、父の雑貨屋の手伝いに向かう。
そう、「鑑定」を使うためだ。
俺は棚から一つの剣を手に取った。
この剣は、俺がこの店で初めて鑑定を使ってみた商品だ。
全く売れる気配がない。
「鑑定」
鑑定結果
・種類:剣
・分類:ショートソード
・材質:鉄
・名前:---
・・っ!!
・・・すごい・・・。
これは便利だ。
なんていうか・・・めっちゃ便利な気がする!
あまりのことに語彙力が追い付かない。
分類、この剣がどのようなものなのか。
それが、表示される。
そして何より材質だ。
これがわかるというのは商品の売り買いにとってかなり有用なんじゃ・・・。
入学式の日、ステータス検診の時にこのスキルについて
「便利よーこれ。」
と言われた意味が少しだけわかったような気がする。
その後、
少し興奮して、店の中の商品を「鑑定」しまくった。
そしてこの事を父に話すと、
「おお!そりゃいいな。今度仕入れに市場に行くから一緒に来い!」
と言われた。
ふふん!
なにか掘り出し物を見つけられそうな気がする。
-------------------------------------------------------------------------------
ショートソード:両刃のまっすぐな刃を持つ剣。
剣が短い分、攻撃力に劣るがその分軽く、扱いやすい。攻守ともにバランスの取れた武器である。
片手で使用するのが一般的。
また、魔物を狩った後の素材のはぎ取りにも使用しやすいことから、汎用性が高い。
ゾクッとして俺は声のした方向を振り返った。
すると、
先ほどのナイススレンダーがこちらを見ていた。
赤みがかった瞳、
口元がわずかに上がったように見えた。
俺は明らかに目線が合ってしまったことに気づき、
急いで視線を外した。
「ほら、何してるの?帰るわよ?」
そう言って母が俺を帰路に促す。
俺は何か気まずい、
変な所に足を突っ込んでしまったような感覚を持ちつつ家路についた。
「いや~やっぱりデランとレイビーの作ったハイバイソンのステーキは絶品だったな!」
皆で先ほど買ってきたシュクルムをほおばりながら話す。
「そうね!また行きましょ!」
母も意外に肉が大好物だ。
その後、遠出の疲れからか眠くなったので両親より先に布団の中に入った。
布団のにくるまり、眠ろうとしたが、やはりあの時のことが思い起こされる。
別にあの言葉を発したのが、あのナイススレンダーだったことを確認したわけではない。
ないが、鑑定した結果、
表示されたあの「妖狐族」というのが頭から離れない。
・・・なんだったんだろう・・・。
しかし、俺がここで考えていても何かわかるわけじゃないしな・・・。
そう思い、今日は眠ることにした。
翌日、学校に向かう。
昨日のことが気になるため、辺りを見回し、
あの女性、
ナイススレンダーがいないか探しながら登校したが、見当たらなかった。
学校に到着し、席に着いた俺に
「クルスくん、おはよう。あ、そう言えば昨日誕生日だったでしょ?おめでとう!」
と俺の席の左隣りに座るロッテが話しかけてくる。
「ありがとう!」
「これ誕生日プレゼント!あげるね!」
そう言って何か小包を手渡してきた。
さすが、しっかり者を装っているだけあって義理堅いな。
と思いつつ、もらえるものはなんでももらう主義の俺はありがたく受け取る。
「開けてもいい?」
と聞いたら
「う~ん。食べ物だからダメ!家に帰ってから!」
とのことだったのでとりあえず鞄にしまった。
そういえば昨日、「鑑定」がLv2に上がっていたな。
と思いだした俺は、ロッテに「鑑定」を使ってみることにした。
俺が初めて「鑑定」を使った日から4年あまり・・・
Lv2にするのになかなかの年月を費やした俺は少しドキドキしながらスキルを使う。
「鑑定」
鑑定結果
・種族:人族
・性別:女
・名前:ロッテ・グラフティ
・年齢:6
「おお!」
思わず声が出た。
今まで種族しかわからなかったが、
その他に、性別・名前・年齢まで、4つも・・・・
今までの4倍だ・・・。
もっとまるっとお見通しになるかとちょっとだけ思っていたが、
それでも、なんだかとてもうれしかった。
ちなみにロッテについてだが、
最初の自己紹介を、
ぼーっとしていて聞き逃してしまい、
「わたしロッテって言うの!」
とだけ言われたため、苗字がわからなかった。
その後、結構仲良くなりフランクに話せるようになったがために、
苗字なんでしたっけ・・・。
と今さら聞くことができず、わからずじまいだったのでありがたい。
ふむふむ。ロッテ・グラフティね。
その後、何か貰えないかとメルにも
「俺昨日誕生日だったんだ!」
と言ったが、
「そ~だったんだ!でも、私はもう2ヵ月も前に6歳になったよ?私がお姉さんだね!」
となぜかうれしそうに話していたが
何もくれなかったので、デコピンをしておいた。
学校が終わったので今日は急いで帰宅し、父の雑貨屋の手伝いに向かう。
そう、「鑑定」を使うためだ。
俺は棚から一つの剣を手に取った。
この剣は、俺がこの店で初めて鑑定を使ってみた商品だ。
全く売れる気配がない。
「鑑定」
鑑定結果
・種類:剣
・分類:ショートソード
・材質:鉄
・名前:---
・・っ!!
・・・すごい・・・。
これは便利だ。
なんていうか・・・めっちゃ便利な気がする!
あまりのことに語彙力が追い付かない。
分類、この剣がどのようなものなのか。
それが、表示される。
そして何より材質だ。
これがわかるというのは商品の売り買いにとってかなり有用なんじゃ・・・。
入学式の日、ステータス検診の時にこのスキルについて
「便利よーこれ。」
と言われた意味が少しだけわかったような気がする。
その後、
少し興奮して、店の中の商品を「鑑定」しまくった。
そしてこの事を父に話すと、
「おお!そりゃいいな。今度仕入れに市場に行くから一緒に来い!」
と言われた。
ふふん!
なにか掘り出し物を見つけられそうな気がする。
-------------------------------------------------------------------------------
ショートソード:両刃のまっすぐな刃を持つ剣。
剣が短い分、攻撃力に劣るがその分軽く、扱いやすい。攻守ともにバランスの取れた武器である。
片手で使用するのが一般的。
また、魔物を狩った後の素材のはぎ取りにも使用しやすいことから、汎用性が高い。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
2,006
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる