27 / 46
27話
しおりを挟む
翌朝から、俺はタリアが持って来てくれた剣を振って鍛え始めた。
なんにせよここを出たら魔物と戦わなきゃいけないんだから、いくら鍛えてもいい。
ファンタジーの世界で生き抜くためには自分の身は自分で守らないとな。
ミネバには嘘をついたことを謝っておいた。
嘘っていうのは「勇者が女を喜ばせる特別な男の称号だ」って言った事。
「なにを謝るんだ? アンタが特別な男ってのは本当じゃないか。変な人だねえ」
って不思議そうに言われちゃったけど。
あと自分のステータス見てみたら、性魔法が5から15に上がっていた。
まあ、二人を相手にかなり色々エロ経験積んだからな。
使える魔法も増えた。
――「振動ヴァイブレーションⅠ」異性の特定の部位に振動を与える。振動の強弱はコントロールできる。距離は3メートル、同時に2か所まで。異性であれば異種族や魔物に対しても使用可能。
うーん、これって、遠隔操作のローターとか電マみたいな。
そうか、これで俺は人間電マになったのか……ってカッコ悪すぎるううう。
しかしこの性魔法、マジでエッチの時にしか役に立たなそうな魔法ばっかりだな。
仕方ない、夜になったらあいつらに試してやるか(ゲス顔)。
それから2日間、昼間は剣を振り続けた。
タリアも自分の仕事が終わると牢に来て俺の相手をしてくれる。
おかげでかなり剣の扱いには慣れてきた気がする。
タリアと3本やり合っても2本は確実に取れるようになってきた。
「ユウスケ、凄いじゃないか。これで実戦の経験がないなんて信じられないよ」
「ほんと、スゴイです。見ててほれぼれしますよ」
タリアもミネバも俺の上達ぶりに目を見張る。
でも自分じゃまだまだ伸びそうな予感がする。
鍛えれば鍛えるだけ実力が上がる、そんな手応え。
これも剣技スキル65のお陰だな、きっと。
夜は夜でタリアとミネバ相手に性魔法の訓練。
バイブレーションの呪文には二人とも驚いて悶絶した。
そりゃこの世界にはローターも電マも存在しないからな。
絶叫と共に絶頂し、タリアは失神、ミネバに至っては失禁しながらアヘってた。
特に最強パワーにするとこれはヤバい、手加減しないと。
そんなトレーニング(?)のお陰で性魔法が20に上がり、使える魔法がまた増えた。
――「弱点察知」対象の異性の性的弱点となる部位をピンポイントで感知する。「振動」などの性魔法と組み合わせる事が可能。
これで確実に弱点をピンポイントでバイブレーションを使うことが出来るようになった。
人間電マスナイパーとでも呼んでくれ。
……もはや勇者とは全く関係ない世界になっているような気もするが。
「マズい、誰か来るよっ!」
夜、牢を出てタリア相手にまた剣を振っていると、扉で見張っていたミネバが血相を変えた。
慌てて剣をしまおうとするも時すでに遅し。
扉が開いて誰かが入ってきた。
「あ、あの、ここは立ち入り禁止で――あっ」
止めようとするミネバを押しのけて入ってきたのは、面識のある人物だった。
女王に謁見したときに女王の傍らに立っていた黒髪軍服美女。
俺を見た瞬間、既に腰の剣に手を掛けている。
その後にはルナさんがいた。
「アシカガ・ユウスケ、なぜ牢を出ている。しかもその手にした剣は何だ」
「あの、これは事情がありましてっ」
俺を睨みつける軍服美女。
するとタリアが俺の前に立ちはだかった。
俺を守ってくれるつもりらしい。
ミネバも慌ててそれに加わる。
「アタイが渡したんですっ。牢の中で閉じこもってたら体がなまるし、この人は暴れたりしないから」
「お前が渡した、だと? お前は看守だろう。自分が何を言っているのか分かってるのか?」
「ヒッ――」
軍服美女は冷たい視線でミネバを睨みつける。
そのあまりの殺気に気の強いはずのミネバが震えあがった。
「いえ、剣を渡したのは私です。この看守にもアシカガ・ユウスケにも罪はありません」
「タリア、何を言ってるの。あなたがそんなことする訳がないでしょう」
罪を被ろうとするタリアの言葉に、ルナさんが目を丸くした。
「ルナ、この者を知っているのか」
「ええ、良く知っているわ。タリアは私を護衛してくれている兵士長よ。召喚の儀式の時もいたわ」
「なるほど。そのお前がなぜこいつを庇う」
軍服美女はタリアに視線を向けた。
「将軍閣下、彼は真の勇者です。確かに実戦経験はありませんがその成長速度は驚くほど――」
「なぜお前が庇うのか、と聞いている。答えによってはお前も処分は免れぬぞ」
なおも俺を護ろうとするタリアに、軍服美女がさらに冷たい表情を向けた。
かなり偉い人だろうと思ったけど、将軍だったのか。
美人なだけにこういう表情だとめっちゃ怖い。
「待って、パリス。タリアの話を聞きましょう。タリア、どういう事かちゃんと話して」
軍服美女を制し、真剣な顔でタリアを問い詰めるルナさん。
するとタリアはちょっと困ったような顔で俺をチラッと見てきた。
そりゃこいつにエッチでメロメロにされたからですとは言えないよな。
「それは俺から説明します」
なんにせよここを出たら魔物と戦わなきゃいけないんだから、いくら鍛えてもいい。
ファンタジーの世界で生き抜くためには自分の身は自分で守らないとな。
ミネバには嘘をついたことを謝っておいた。
嘘っていうのは「勇者が女を喜ばせる特別な男の称号だ」って言った事。
「なにを謝るんだ? アンタが特別な男ってのは本当じゃないか。変な人だねえ」
って不思議そうに言われちゃったけど。
あと自分のステータス見てみたら、性魔法が5から15に上がっていた。
まあ、二人を相手にかなり色々エロ経験積んだからな。
使える魔法も増えた。
――「振動ヴァイブレーションⅠ」異性の特定の部位に振動を与える。振動の強弱はコントロールできる。距離は3メートル、同時に2か所まで。異性であれば異種族や魔物に対しても使用可能。
うーん、これって、遠隔操作のローターとか電マみたいな。
そうか、これで俺は人間電マになったのか……ってカッコ悪すぎるううう。
しかしこの性魔法、マジでエッチの時にしか役に立たなそうな魔法ばっかりだな。
仕方ない、夜になったらあいつらに試してやるか(ゲス顔)。
それから2日間、昼間は剣を振り続けた。
タリアも自分の仕事が終わると牢に来て俺の相手をしてくれる。
おかげでかなり剣の扱いには慣れてきた気がする。
タリアと3本やり合っても2本は確実に取れるようになってきた。
「ユウスケ、凄いじゃないか。これで実戦の経験がないなんて信じられないよ」
「ほんと、スゴイです。見ててほれぼれしますよ」
タリアもミネバも俺の上達ぶりに目を見張る。
でも自分じゃまだまだ伸びそうな予感がする。
鍛えれば鍛えるだけ実力が上がる、そんな手応え。
これも剣技スキル65のお陰だな、きっと。
夜は夜でタリアとミネバ相手に性魔法の訓練。
バイブレーションの呪文には二人とも驚いて悶絶した。
そりゃこの世界にはローターも電マも存在しないからな。
絶叫と共に絶頂し、タリアは失神、ミネバに至っては失禁しながらアヘってた。
特に最強パワーにするとこれはヤバい、手加減しないと。
そんなトレーニング(?)のお陰で性魔法が20に上がり、使える魔法がまた増えた。
――「弱点察知」対象の異性の性的弱点となる部位をピンポイントで感知する。「振動」などの性魔法と組み合わせる事が可能。
これで確実に弱点をピンポイントでバイブレーションを使うことが出来るようになった。
人間電マスナイパーとでも呼んでくれ。
……もはや勇者とは全く関係ない世界になっているような気もするが。
「マズい、誰か来るよっ!」
夜、牢を出てタリア相手にまた剣を振っていると、扉で見張っていたミネバが血相を変えた。
慌てて剣をしまおうとするも時すでに遅し。
扉が開いて誰かが入ってきた。
「あ、あの、ここは立ち入り禁止で――あっ」
止めようとするミネバを押しのけて入ってきたのは、面識のある人物だった。
女王に謁見したときに女王の傍らに立っていた黒髪軍服美女。
俺を見た瞬間、既に腰の剣に手を掛けている。
その後にはルナさんがいた。
「アシカガ・ユウスケ、なぜ牢を出ている。しかもその手にした剣は何だ」
「あの、これは事情がありましてっ」
俺を睨みつける軍服美女。
するとタリアが俺の前に立ちはだかった。
俺を守ってくれるつもりらしい。
ミネバも慌ててそれに加わる。
「アタイが渡したんですっ。牢の中で閉じこもってたら体がなまるし、この人は暴れたりしないから」
「お前が渡した、だと? お前は看守だろう。自分が何を言っているのか分かってるのか?」
「ヒッ――」
軍服美女は冷たい視線でミネバを睨みつける。
そのあまりの殺気に気の強いはずのミネバが震えあがった。
「いえ、剣を渡したのは私です。この看守にもアシカガ・ユウスケにも罪はありません」
「タリア、何を言ってるの。あなたがそんなことする訳がないでしょう」
罪を被ろうとするタリアの言葉に、ルナさんが目を丸くした。
「ルナ、この者を知っているのか」
「ええ、良く知っているわ。タリアは私を護衛してくれている兵士長よ。召喚の儀式の時もいたわ」
「なるほど。そのお前がなぜこいつを庇う」
軍服美女はタリアに視線を向けた。
「将軍閣下、彼は真の勇者です。確かに実戦経験はありませんがその成長速度は驚くほど――」
「なぜお前が庇うのか、と聞いている。答えによってはお前も処分は免れぬぞ」
なおも俺を護ろうとするタリアに、軍服美女がさらに冷たい表情を向けた。
かなり偉い人だろうと思ったけど、将軍だったのか。
美人なだけにこういう表情だとめっちゃ怖い。
「待って、パリス。タリアの話を聞きましょう。タリア、どういう事かちゃんと話して」
軍服美女を制し、真剣な顔でタリアを問い詰めるルナさん。
するとタリアはちょっと困ったような顔で俺をチラッと見てきた。
そりゃこいつにエッチでメロメロにされたからですとは言えないよな。
「それは俺から説明します」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3,033
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる