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〝イジメッ子遊び〝の限界
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しおりを挟む摩耶は美菜が語るナミの初登場話を黙って聞いていたが、やがてゆっくりと口を開いた。
「まさに鮮烈デビューといった感じですね。ナミさんらしい。。
こうして美菜さんの本能は、2つの〝裏の性〝を美菜さんの意識の外に解放した。」
「そう。。
だから、今でも私自身は加虐、被虐どちらの性癖も自覚がないの。
ただ。。
今日あなたの話を聞くまではすっかり記憶から消えていたけど、今回のナミの出現は、私が小さい頃やっていた〝イジメッ子遊び〝のいわばグレードアップ版みたいなものだったという事は理解できるわ。」
「でも。。」
美菜は摩耶に訊ねた。
「ナミは、なぜ摩耶さんに代役をさせようと思ったのかしら。
ナミの話しだと、伊豆に行く前からあなたに目をつけていたみたいだけど。。」
「それは、2つの〝裏の性〝を完全に解放するには、〝イジメッ子遊び〝では限界があったからです。」
摩耶は漆黒の海に目をやり、一息入れてから話を続けた。
「ナミさんが現れ、彼女が美菜さんを責める事で、確かに2つの〝裏の性〝の解放が始まりました。
そのお陰で、美菜さんも本来のポテンシャルを発揮して、どんどん美しくなっていった。でも。。所詮〝イジメッ子遊び〝は、〝ゴッコ〝に過ぎなかった。
「だから。。」
摩耶は続けた。
「ナミさんは伊豆に行く前から、既に、私に代役をやらせる事を考えていたんです。
〝ナミさん役〝を完全に別人にやらせる事で、〝裏の性〝を完全開放する為に。」
「こうして。。先程も言った通り、私たちの間に契約が成立。
ナミさんが私を虐待し、私が、〝ナミさん〝として美菜さんをいたぶるという関係が出来上がった。
これによって、美菜さんの2つの〝裏の性〝は今度こそ完全解放され、美菜さんは完璧な美しさを手に入れる事が可能となった。
これが、ナミさんの計画の全容です。」
「でも。。よくあなたはナミの代役を引き受けたわね。脅され、調教されたと言っても、なかなかここまでは出来ないでしょう。」
すると摩耶は笑いながら答えた。
「なんだ。。そんなの不思議でも何でもないじゃないですか。
私には代役を勤める事で十分過ぎる程の報酬があったんですから。
美菜さんを思いっきりいたぶれるという報酬がね。その為なら、どんな責めでも耐えられましたよ。
もちろん、私には被虐嗜好は全くありませんから、大変ではありましたけど。」
「全てはタイミングのなせる技でしたね。」
摩耶は頬を紅潮させながら言った。
「私は、確かに綺麗な女の子をいたぶるのが好きでしたが、ナミさんが出現する前の美菜さんだったら、そこまで食指が動かなかったかもしれない。
一方、ナミさんは、私の様な、生意気で性悪な女をいたぶってヘコませるのが好きな人ですから、ナミさん自身の責めによって控えめになった美菜さんでは、物足りなくなっていたのかもしれません。
そういう意味では。。
今後も、私と美菜さんが〝裏の性〝を解放すればする程、お互い相手の好みの女に成長し続けると言えます。まさに完璧な関係ですよね。」
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