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伊佐乃、無惨

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摩耶は、伊佐乃の細い両腕を力任せにシートの後ろに回し、縄で両手首をキツく縛り上げた。
そして、少しでも苦痛に耐えられる様、また舌を噛まない様にという理由で、彼女にハンカチを巻いた棒を噛ませ、それも紐で縛った。
両足も念のため縄で縛ってある。

無惨は、3度ライターを押し込み、加熱を始めた。
今度こそ、伊佐乃は逃げられない。
ライターを押し付けられ、肌を焼かれる時の伊佐乃の苦悶の表情、悲痛な呻きを想像しただけで、全身が熱くなる。。

摩耶は、ライターが加熱するまでの間、逃げ場を失った伊佐乃を虐めて楽しむ事にした。

「伊佐乃さん、念の為言っておきますけど、実際に肌にライターを押し付けた時は、さっきの熱さとは全く別物だという事を覚悟しておいてください。」

摩耶はわざと伊佐乃を怖がらせて楽しんだ。
心が挫けていればいる程、熱さが、痛みがより一層体に堪えるだろう。

せいぜい迫真の演技で楽しませてね。

伊佐乃の顔は恐怖にひきつり、額は冷や汗にまみれていた。

棒を噛んだままの口からは、早くも絶え間なく涎が滴り落ち、シャツに大きな染みが出来ている。

〝ガチャ!〝

そして、ついにライターの加熱が終わった。それは同時に、伊佐乃の地獄の苦痛の始まりを意味していた。

摩耶はライターを引き抜き、赤く焼けた先端を見ながら、伊佐乃に言った。

「伊佐乃さん、では始めますよ。おそらく、苦痛が酷すぎて失神する事も出来ないと思いますから、頑張ってください。」

伊佐乃は、首を横に振りながら、既に泣き出していた。恐怖に耐えきれないのだろう。

でも、その恐怖も間もなく感じなくなる。
そう、恐怖を感じる余裕さえないはずだ。

摩耶は、もう一度伊佐乃の顔を見て軽く微笑むと、ライターの真っ赤に焼けた筒先を伊佐乃の右腕の付け根あたりに一気に押し付けた。

その瞬間の伊佐乃の反応の凄まじさは、摩耶自身過去に味わった事のない程だった。

伊佐乃は、顔を苦痛に歪め、口を棒で塞いでいなければ、内蔵まで飛び出してしまうのではないかと思う程の、絞り出すような呻き声を上げた。いや、それはもはや呻きと呼べる代物ではなかった。


伊佐乃は、その吠え声とも言える声を出しながら、体を大きく仰け反らせ、苦悶に身を捩った。
その激しさは、シートに縛られている細い腕が折れてしまいそうな程だった。

摩耶は、そんな伊佐乃の地獄の苦しみが分かっていながら、すぐにやめようてはせず、10秒近くも押し付けたままにしていた。
彼女の目からは、涙が止めどなく流れ落ち、一気に滝のような汗が噴き出した。

そして・・
やがて摩耶は、ゆっくりとライターを伊佐乃の腕から離した。
彼女はぐったりと動かなくなった。

ライターを押し付けていた部分は、真っ赤に焼け爛れ、無惨な丸い跡がくっきりと出来上がっていた。

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