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2年目の冬

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早いもので、摩耶の中学生活も2年の冬を迎えていた。
摩耶の美しさへの評価はますます高まり、学校の内外を問わず周辺地域で注目される存在となっていた。

もちろん、摩耶自身は相変わらず、綺麗な女を見つけては虐待するという〝暴虐のヒロイン〝を演じ続けており、それは日々ますますエスカレートしてきていた。

極端な話、常に誰かをいたぶっていないと気が済まなくなり、欲求が溜まると、獲物を求めて渋谷や新宿を徘徊した。

特に渋谷には、出会いを求めて同性愛者の女が集まるスポットがいくつかあり、摩耶はそこに頻繁に出没した。
こういう時、摩耶の目立つ容姿は、とても大きな武器となった。

少なくとも、多少メイクを厚くすれば中学生に見られる事はなかった。

摩耶はそこで、飛びきり上質な女ばかりを選別し、巧みな話術で落としていった。

こうして摩耶は、本能の赴くままに、学内だけでなく手当たり次第に行動範囲を広げていった。

その結果、沢山の女を虐待する事で〝裏の性〝に肥料が与えられ、いつしか摩耶は、
人から〝あり得ない程〝美しいと呼ばれるまでに成長していた。

もちろん、何度も言う様に、摩耶がそこまで綺麗になれた理由が、他の女をいたぶる事により〝裏の性〝が解放されたからだという事実は、当時の摩耶には知る由もなかった。

ただ。。

欲望を満たす事により、自分の体にエネルギーが蓄積される様な、そんな感覚が当時からあった事は記憶していた。今思えば、欲望だけでなく、それが摩耶の女狩りをエスカレートさせていたのかもしれなかった。

そして・・
摩耶は3年生の春を迎えた。

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