上 下
261 / 424
剥がされる痛み

2

しおりを挟む
摩耶が友里の背中を大きく開くと、先程摩耶が瞬間接着剤で友里の背中に貼り付けた、沢山の布切れが露わになった。

「わ、私の背中に何をしたの?」

友里が怯えながら私に聞いた。

「えっと~、友里先生の綺麗な背中を、もっともっと綺麗にしようと思って、可愛い布を沢山貼りました。」

長時間の監禁による疲労と恐怖により、精神的に追い詰められた友里は、既に冷静な判断力を失いつつあった。

「いやあ~っ!そんなもの早く剥がしてっ!お願いだからもうやめて!」

パニック状態になって友里が叫ぶ。

「せっかく摩耶が一生懸命貼ったのにな。でも、先生がどうしても剥がせというなら、全部剥がします。ホントにいいんですよね。」

「いいから早くして!」

友里は摩耶の念押しの意図など分かる筈もなかった

摩耶は、わざと残念そうに大きく溜め息をつくと、友里の背中の布切れをつまんだ。

「はいはい。分かりました。それじゃあ剥がしま~す!」

摩耶は残忍な笑みを浮かべると、つまんだ指に力を入れ、布を一気に引き剥がした。

しおりを挟む

処理中です...