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地下室の悲劇

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「い、いや!専務さんやめて!助けて!お、お願いっ!」

しかし、蒔がいくら必死に助けを求めても、高田はナイフを持つ手を止めなかった。そして、高田が一息ついた時には、蒔の太股はすっかり露わになっていた。

綺麗だ。。

高田は思わず見入ってしまった。
それほど蒔の足は美しかった。

抜けるように白い肌は若さに溢れ、触れなくてもその瑞々しさが伝わってきた。
極めて細いが、骨っぽさは全くなく、女性らしい柔らかさに満ちている様だった。
この美しい肌に、間もなく真っ赤に焼けた焼きゴテが押しつけられるのだ。。

高田は、男の手元を見た。そして、焼きゴテが十分に熱せられ、真っ赤に焼けているのを確認すると、男に向かって頷いた。

男は、バーナーの火を止め、右手でしっかりと焼きゴテを握りしめると、蒔の右足にゆっくりと近づいて行った。

「いっ、嫌ぁ~っ!やめて、やめて、やめて、お願いいぃぃ~っ!」

泣き叫ぶ蒔、だが高田にはもう迷いはなかった。

「この部屋は防音だ。しかも今の時間、このビルには人はほとんどいない。だから、いくら叫んでも大丈夫だ。」

高田は冷酷に言い放った。

「ヒヒヒヒヒッ、そういう事だ、せいぜい楽しませてくれよ。ヒッヒッヒ!」

男は、ゆっくりと灼熱の明かりを放つ焼きゴテを蒔の太股に近づけていった。「嫌っ、やめて、やめてっ!お願いだから!あっ!あっ!あっ!熱いっ!やめてっ!」

焼きゴテが蒔の太股の内側に数センチの距離まで近づくと、蒔は早くも苦痛に顔を歪め始めた。すると、男は焼きゴテを近づける早さを緩めた。

残酷な男だ。。

高田は思った。
焼きゴテを蒔の肌に近づける早さを緩めたのは、蒔の苦痛を和らげる為ではもちろんなかった。
逆に、苦痛を長引かせようとしているのだった。

極めて高い温度になった焼きゴテは、直接肌に触れなくても、十分すぎる程の苦痛を蒔に味わわせる事が可能だった。
一気に焼いてやればよいものを。。

高田は改めてこの男の残虐さを認識していた。焼きゴテが近づくにつれ、蒔の苦痛は急激に耐えがたいものになっていった。

「いやああぁぁぁぁ~っ!熱いいいぃぃぃ~っ!やめてええぇぇ~っ!」

縛られた手足を苦悶に捩り、苦しむ蒔。

「おいおい、まだ押しつけてないだろ?ヒヒヒヒッ!こんなのほんの序の口だぞ。」

蒔の苦しむ姿にすっかり興奮した男は、蒔の腹の辺りにダラダラと涎を垂らしたが、蒔にそれに気づく余裕などある筈もなかった。

そして。。

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