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第1話 俺、転生する
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俺は変身ヒーロー物とロボット物が昔から大好きだった。
鋼鉄の皮に身を包んだヒーローが悪を打倒する。
または、パワードスーツに身を包み敵を破壊する。
敬愛する特撮ヒーローのマスクドブレイバーシリーズのブルーレイボックスは全シリーズ持っているし、古くは1世紀以上前のアニメから現在も脈々と続く、ありとあらゆるロボット物のプラモやフィギュアを惜しげもなく部屋に飾りニヤつくのが日課。
俺、斎賀 建登はこれらをこよなく愛している。
そう俺はロボット&特撮オタである。
そんな俺が、今寝る間も惜しんでやっているひとつのゲームがあるVRMMO RPG 『鋼 戦記』である。
通称『ハガセン』と言われているこのVRMMORPGには、他のMMOにはありそうでなかった特徴があった。
よくある、世界観的には剣と魔法のファンタジーなのだが、特撮ヒーローもしくはロボット枠があるのだ。
双方が大好物な俺はハガセンの存在を知るやいなや、PCショップに駆け込み、家に引きこもり血眼になってプレイし続けたのである。
一心不乱にやり続け、気付いた時にはハガセンの中でも1、2を争うトッププレイヤーとなっていた。
そんなある日、コンビニで買い物をしレジで順番待ちをしていると、突然店内へダイナミック入店してきたトラックに潰され、俺はひしゃげたトマトの様に潰れて死んだ。
気が付くとなんだか宇宙空間の様なところに俺はいた。
「こ、ここは何処だ? 俺はあの時……」
「やぁ、どうもこの度はご愁傷様です」
後から声がし俺が振り返ると、そこには羽の生えた真っ白な球体が浮いていた。
「え……ご愁傷様て……っていうか何者?」
「何者とは失礼な! 僕は君達の所で言う神様だよ!」
神様と名乗る球体は更に続ける。
「君はあの時不運にも死んじゃったの! 実は手違いだったんだけど……」
「ちょっと待て今何つった?」
聞き捨てならん台詞が聞こえた気がした。
神を名乗る光るテニスボールの物体Xは、俺を無視し喋り続ける。
「僕は寛大で優しいからね! 君を転生させてあげようと思って、ここに君を呼び出した訳です!」
「死んだ? 俺が? 転生って……そのまま生き返らせるとか――」
「あ~! 無理無理、規定で不運や事故死等で死んでしまった魂は、転生か極楽浄土へ行くかの2択のみなんだ」
「規定があるって事は結構ある事なのか……」
「うん! たまにね!」
やだなにそれこわい。
「で? どうする? オススメは転生かな! 今なら出血大サービス! 君のやってたハガセンとかいうVRゲームの全てをそのまま使える状態で、異世界へ転生させてあげようと思うんだ! 君がゲームでやってた世界にそっくりな世界にね!」
これには心底びっくりだ。まさか俺がハガセンで使ってた使用キャラになれるというのか。
「是非お願いします」
「OK! じゃ、僕は仕事に戻るよ! 新たな人生を楽しんでくれたまえ! とりあえず村の近くの草原辺りに送っとくね!」
そうして突然足元に魔法陣が現れ、俺はゲインとして第2の人生を歩み始めるのであった。
鋼鉄の皮に身を包んだヒーローが悪を打倒する。
または、パワードスーツに身を包み敵を破壊する。
敬愛する特撮ヒーローのマスクドブレイバーシリーズのブルーレイボックスは全シリーズ持っているし、古くは1世紀以上前のアニメから現在も脈々と続く、ありとあらゆるロボット物のプラモやフィギュアを惜しげもなく部屋に飾りニヤつくのが日課。
俺、斎賀 建登はこれらをこよなく愛している。
そう俺はロボット&特撮オタである。
そんな俺が、今寝る間も惜しんでやっているひとつのゲームがあるVRMMO RPG 『鋼 戦記』である。
通称『ハガセン』と言われているこのVRMMORPGには、他のMMOにはありそうでなかった特徴があった。
よくある、世界観的には剣と魔法のファンタジーなのだが、特撮ヒーローもしくはロボット枠があるのだ。
双方が大好物な俺はハガセンの存在を知るやいなや、PCショップに駆け込み、家に引きこもり血眼になってプレイし続けたのである。
一心不乱にやり続け、気付いた時にはハガセンの中でも1、2を争うトッププレイヤーとなっていた。
そんなある日、コンビニで買い物をしレジで順番待ちをしていると、突然店内へダイナミック入店してきたトラックに潰され、俺はひしゃげたトマトの様に潰れて死んだ。
気が付くとなんだか宇宙空間の様なところに俺はいた。
「こ、ここは何処だ? 俺はあの時……」
「やぁ、どうもこの度はご愁傷様です」
後から声がし俺が振り返ると、そこには羽の生えた真っ白な球体が浮いていた。
「え……ご愁傷様て……っていうか何者?」
「何者とは失礼な! 僕は君達の所で言う神様だよ!」
神様と名乗る球体は更に続ける。
「君はあの時不運にも死んじゃったの! 実は手違いだったんだけど……」
「ちょっと待て今何つった?」
聞き捨てならん台詞が聞こえた気がした。
神を名乗る光るテニスボールの物体Xは、俺を無視し喋り続ける。
「僕は寛大で優しいからね! 君を転生させてあげようと思って、ここに君を呼び出した訳です!」
「死んだ? 俺が? 転生って……そのまま生き返らせるとか――」
「あ~! 無理無理、規定で不運や事故死等で死んでしまった魂は、転生か極楽浄土へ行くかの2択のみなんだ」
「規定があるって事は結構ある事なのか……」
「うん! たまにね!」
やだなにそれこわい。
「で? どうする? オススメは転生かな! 今なら出血大サービス! 君のやってたハガセンとかいうVRゲームの全てをそのまま使える状態で、異世界へ転生させてあげようと思うんだ! 君がゲームでやってた世界にそっくりな世界にね!」
これには心底びっくりだ。まさか俺がハガセンで使ってた使用キャラになれるというのか。
「是非お願いします」
「OK! じゃ、僕は仕事に戻るよ! 新たな人生を楽しんでくれたまえ! とりあえず村の近くの草原辺りに送っとくね!」
そうして突然足元に魔法陣が現れ、俺はゲインとして第2の人生を歩み始めるのであった。
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