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『腸』――1日目
026.『役割と処刑方法(5)』
しおりを挟む筒井 惣子郎
「……気になったんだが、人狼は名乗り出ることができないとして。
他の能力者は、どうなんだ?
名乗り出ても、問題ないんじゃないのか?」
小田切 冬司
「ダメだね」
竜崎 圭吾
「……ダメって?」
小田切 冬司
「うん。言語道断だよ。
……どうするの? もし……もしもだからね?
もし、今後、本当に『人狼ゲーム』をやらなきゃいけなくなったとして、
役職が全部バレた状況でゲームを進めたら……」
道明寺 晶
「小田切、経験者か?」
小田切 冬司
「うん。……少しだけどね。
ここにいるのは16人。6人が能力者で、あとの10人は村人か、人狼。
人狼だって、当然村人を騙るよね? この10人から人狼を当てるのに、どれだけの時間がかかると思う?
それに、人狼は間違いなく、真っ先に用心棒を狙うよね?
次に占い師、霊媒師、……かな。3日で重要な能力者がいなくなっちゃう。
……村人が不利になるよ、だから、ダメ」
筒井 惣子郎
「…………そうか……」
本堂 空太
(この様子だと……小田切は村人なのかな?)
有栖川 直斗
「なあアキラ、お前の考えってのを聞いてもいいか?
さっき言ってただろ?」
道明寺 晶
「まあ、待てよ。まずは施設を探索しようぜ?
…………少しでも、落ち着ける場所に移動したいしな。
ここは空気が悪い」
乃木坂 朔也
「確かに」
本堂 空太
「さっきの続き?」
道明寺 晶
「ああ。だがその前に……、
野郎共、ちょっと来てくれ」
筒井 惣子郎
「ああ」
本堂 空太
「な、なに?」
道明寺 晶
「たぶん、あれが例の道具だと思うんだが……」
【残り:16人】
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