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『腸』――1日目

027.『役割と処刑方法(6)』

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竜崎 圭吾
「お……おい、おい……」

小田切 冬司
「…………劇薬、……日本刀、ナタ……っ、」

有栖川 直斗
「ハンマー…………に、警棒か?」

道明寺 晶
「スタンバトンだな。先端から電流が流れるようになってる。
 謂わば、警棒とスタンガンがセットになったやつだな」

乃木坂 朔也
「それに……これは、ロープか……」

道明寺 晶
「ああ。見ろよ。あそこに括れるようになってる。
 本来『人狼ゲーム』は処刑することを、『吊る』と言うんだ。
 間違いなく意識してるだろうな」

本堂 空太
「だったらなにも、こんなに色々用意しなくても……」

道明寺 晶
「より凄惨にするためだろう」

千景 勝平
「………………」
**(この分だと、襲撃用にも色々用意されてるんだろうよ……)**

目黒 結翔
「くっそっっっ!!」

乃木坂 朔也
「………仕舞おう、こんなもの」

小田切 冬司
「……そうだね…………」



 ………………。



和歌野 岬
「…………男子ばかり、不公平だわ」

八木沼 由絵
「えっ?」

小日向 花菜
「……サキ…………」

和歌野 岬
「だってそうでしょう?
 わたしたち女子は、ただでさえ男性の力には敵わないですもの。
 …………あそこにあるもので、彼らが武装したら」

間宮 果帆
「サキ……っ」

白百合 美海
「サキちゃん……持ち出しは禁止だって言ってたじゃない。
 武装なんて…………できないわ……」

和歌野 岬
「…………そうね」

佐倉 小桃
「………………」
**(和歌野さん……、こんなにも辛辣なキャラクターだったかしら?)**

七瀬 和華
「………………」
**(でも……一理あるわ……)**



 ………………。



筒井 惣子郎
「それじゃ……移動しよう」

道明寺 晶
「ああ……」





【残り:16人】
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