スキルガチャで生き抜く?

ぱぱん

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希望の足音

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巨大ウツボに撃退され幾日が経っただろうか。

半ば生ける屍と化し、食っては寝てを繰り返し日々を過ごしていたある日の昼頃。

洞窟で寝ていると外から幾つかの足音が聞こえてきた。



ザッザッザッ


あー、遂にゴブリン達が謎結界を越えてきたか、まあどうでも良いや。と戦闘準備もする事なく生存本能を放棄し微睡みの中、思考を停止していると。


「オーイ、此方に人の足跡があるゾイ!」

「居るわけないっしょ。ここゴブリン島っすよ、聖結界が壊れてゴブリンでも入りこんだんっすよ」

「いや、聖結界が張られているのは確認したゾイ。間違いなく魔に属さない物が潜んでいるゾイ」


「マジっすか?でもここゴブリン島っすよ。周りにシーサーペントもうじゃうじゃいるのにどうやってたどり着いたんすかね?」


「強者の魔力は感じんが、警戒するゾイ!ハグレのS級冒険者か賞金首かもしれんゾイ!チャライ!すぐ、団長を呼んでくるんだゾイ!」



「わかったっす!ボン爺!」



ん?






夢でも見てのか?
どうせだったらスッポンポンのお姉ちゃんが100人くらうい、まとわりついてくる夢でも見させてくれよ。






ザッザッザッザッザッザッ


「オイッ!そこの洞窟に潜んでいる者!
出てきなさい!但し、武装の類いや魔力の高まりを感じた場合は敵対心ありと見て攻撃するので両手を上げて出てきなさい!!」



「!!!!!!!!」


心臓が張り裂けそうになる。思考が纏まらない。
「ッ!、、、、、、、、、、、、」
声も出ない!


「出てこないのであれば敵対心ありとみて攻撃を行う!各自攻撃準備せよ!」


「お待ち下さい!団長様!!怪我をして動けないのかもしれません。私が様子を見て参りますわ!」


「いけません!巫女様の身になにかあれば団員全員が打ち首です!  チャライ!見てこい!」


「えぇー!マジっすかー?見てくんのは良いっすけど抵抗されたらサクッと殺っちゃいますよ」

「巫女様。よろしいでしょうか?」


「はい、チャライ様の命には代えられませんので、、、」







余りの急展開に身体が動かず硬直していると。


目の前に金髪のチャラそうな男が現れた。
そいつは物でも扱うように片手で俺を抱え洞窟の外に出ていった。





「なんかガキが震えてたっす」
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