廣原琉里

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様々なテーマを設定した長編ファンタジーを投稿しています。感想などあれば励みになります。

小話3「空中戦があったならば」

「オレの異世界に対する常識は、異世界の非常識らしい」の小話3

■空中戦があったならば
(登場人物:ヒロト、サディエル)

「なぁサディエル。仮にこの世界で空中戦をやるとして、パッと思いつく注意点は?」
「そうだな。まず、水と氷と地と火の魔術は全面的に禁止だ」

「その心は?」
「上空から何故か降り注ぐ水と氷と岩と火。仮にその下が街や国であってみろ、大災害確定だし、当たろうもんなら1発であの世行きだな」

「うわぁ……想像しただけで怖い。となると、放った後に落下しない魔術ならばいいのか。風と……上位なら雷かな」
「あー、雷はダメだ」

「なんで?」
「空を飛ぶ乗り物だろ。悪天候時の雷対策で避雷針ぐらいはいるはずだ。雷の魔術を放ったらそっちに吸われて、そもそも敵に当たらない」

「選択肢が順調に減る」
「そうなると、風ぐらいしか選択肢がないわけで。ただでさえも空気抵抗が多そうな場所だと、どれだけ効果があるやら」

「武器に関しては……」
「弓は氷や岩と同様に理由だな。つまり、空中戦が可能なのは、敵が律儀にこっちの土俵に降り立って、付き合ってくれた場合しか成立しないかな」

「……夢も希望もねーや、相変わらず」
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登録日 2021.09.03 23:34

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