広原琉璃

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小話4-9「ヒロトとミニドラゴン(その9)」

■ヒロトとミニドラゴン(その9)
(登場人物:ヒロトたち4人、アークシェイド、フェルネ)


 エルフェル・ブルグへ向かう為に、船に乗ろう!
 ってわけで、その準備に動こうとした矢先、サディエルの同郷兼幼馴染兼元旅仲間のアークシェイドさん、通称アークさんと出会ったオレたち。
 自己紹介も終わり、さて宿に向かおうと振り向いた直後の事だった。

「ん? ヒロト君、それ」
「はい、なんでしょう、アークさん」

「君のその背中にいるやつ、何だこれ」
「……ぬいぐるみ、です」

 キリッ、と身動き1つせずにぬいぐるみのフリをするフェルネ、マジいい子。
 一方のアークさんは、若干眉を潜めてフェルネをジーっと見る。

「君ぐらいの年齢の男性が、ぬいぐるみを持って、旅……?」

 ―――あっ、その観点で見られると、ちょっとまずい。
 と言うか、冷静にそう分析されると、若干オレが恥ずかしいんですけど!?

「………」

 疑いの眼差しをやめず、アークさんはゆっくりと、ゆっくりとサディエルを向く。

「サーディー?」
「なにかな、アーク……」

 明らかに狙い澄ました口調で、アークさんがサディエルに声を掛ける。
 これって、まさか。

「口を割らせるなら、出会ったばかりの人よりも、性格や癖を熟知している幼馴染だよなー?」
「………」

 まわれー右、よーい、ドン。のノリで、サディエルが笑顔を凍り付かせながら、クルリと背中を向ける。
 ダッシュで逃げるも、アークさんは追いかけないわけで……途中で、何かに気がついたのか、急停止したサディエルがこちらを睨んだ。

「おい、アーク」
「忘れていたお前が悪い。まぁいいか、とりあえず宿いこうぜ、宿」

 そう言いながら、アークさんは歩き始める。
 そんな彼を慌てて追いかけるサディエルと、ポカーンとするオレら。

「……今の、何だと思う? リレル、ヒロト」
「さぁ、なんなんでしょう」
「とりあえず、幼馴染漫談が繰り広げられたことは分かった」
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登録日 2021.09.21 22:25

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