渡邊 香梨

渡邊 香梨

京都市出身。「聖女の姉ですが、国外逃亡します!~妹のお守りをするくらいなら、腹黒宰相サマと駆け落ちします!~」が第14回ファンタジー小説大賞奨励賞を受賞。改題・改稿を経て、待望の書籍化を果たす。

戸籍のおはなし

【第14回ファンタジー小説大賞 大賞ランキング6位&奨励賞 受賞有難うございました‼】

聖女の姉ですが、国外逃亡します!~妹のお守りをするくらいなら、腹黒宰相サマと駆け落ちします!~
は中世ヨーロッパ世界をイメージしています。

そもそもwikiさんによると、戸籍制度は東アジアで「戸」と呼ばれる、家族集団の認定を基礎として成立した、他の地域に存在しない特有の制度なんだそうです。

じゃあヨーロッパにおいてはとなると、名古屋総合法律事務所様のHP内「離婚の歴史5」によりますと、フランス国王アンリ三世によって1579年5月「ブロワの王令」のなかに婚姻に関するいくつかの具体的な規定が置かれた中に、人の出生・婚姻・死亡について記録していた教会の教区簿冊を国王裁判所へ運ぶよう命じたとの記載があり、これが日本の戸籍に相当するものと思われます。

https://www.nagoyasogo-rikon.com/rikon-history/rikon-history5/

小教区(教会)がある地域の裁判所の監督の下、毎年小教区(教会)の主任司祭またはその助任司祭に対して、その年に行われた小教区の洗礼(出生)、婚姻、埋葬の登録簿を国王裁判所書記長に対して提出すると言う決まりが、言わば戸籍の様なものだったと思われます。

本作品内では教会や神殿を設定しておらず、各国の修道院もDVシェルターだったり刑務所に近い役割を持たせるようにしていますので、小教区の代わりに地方法院に出生、婚姻、埋葬の登記簿を保管させて、王都法院に報告する仕組みにするつもりです。


【その他参考資料】

・岩波書店様「歴史人口学の世界」:歴史人口学と言う分野自体は近代の分野になりますが、ヨーロッパ社会におけるキリスト教会の「教区簿冊」の記録を用いて,個人の出生(洗礼)から,結婚,子どもの誕生(洗礼),死亡(埋葬)までのライフコースを再現(家族復元)し,また他教区への転出入記録から人の移動を把握――とありますので、参考にさせて頂くつもりです。
 ⇒ https://www.iwanami.co.jp/book/b255903.html


引き続きお読み頂けると嬉しいです!
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登録日 2021.11.10 11:58

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