んー。

たらればは禁句ですが、
ラウンド５分にするか、
3分なら５ラウンドにできんかったかな。

最後のほうは完全に、
攻守が交代してましたよね。
天心が苦戦するパターンの、
典型みたいな展開で。
あんなの久々に観ました。

たしかに判定なら、
天心の勝ちですね。
でもぼくの予想は完全に空振りでした。

武尊選手のベテランぶり、
（ラフファイトはベテランの味です）
うるさいサウスポージャブや足の速い出入りを、
馬力でグングン潰していく姿に、
こんなに頑丈なのかよ！？　と、
驚かされました。

解説者は左ジャブ打てと連呼してましたが、
あれなら右から入る狙いも、
正解だなと思いました。
あれしかなかったんですね。
前蹴りが届かないんじゃ、
武尊にはあの時間は耐えるしかないし。
左から入ってワンツーだと、
ワンでタイミングとられてツーが出せず、
どうにもならなそうでした。
天心の反応速度がすごすぎて。

前半は天心が足で、
距離を支配していたので、
パンチも当たるし、
威力も上でしたが、
後半は武尊が距離を強引に潰しにいったので、
天心の足が殺されて、
パンチも同時に殺されて、
まさに武尊の重戦車ぶりが、
発揮されていました。

勝敗には文句ないですが、
天心の圧勝だと思っていたのに、
勝敗はともかく、
どっちが〈強いか〉となると、
正直、わからんぞと、
試合を観終えた今、感動しています。

スポーツマンとして優れた天心と、
闘技者として優れた武尊という、
精神性の違いも見えたように思います。

武尊選手の試合を観たのは久しぶりですが、
いい選手だなと、
天心戦でより彼を好きになれました。