天使様の本名
「あ、あ、あ、あ、あ~~~、っん、んんっ、ん、」
俺は声を出し、咳払いをして、喉の調子を整える。
そして、天使様の本名を発音した。
天使様は、キレイなお顔を、思いっきし歪めて、ご自分の両方のお耳を、ご自分の両方のお手々で、ふさいだ。
「不快な音で、お耳を汚して、すみませんでしたっっっ」
俺は、テーブルに突っ込む勢いで、頭を下げて、謝る。
ほんと難しいよな~、天使様の本名。
すんげ~長くて、発音もそうだけど、音程があるみたいなんだよね。歌を覚えるみたく、一生懸命、練習してるのにな~
と思いながら、俺は顔を上げた。
「何度も言ってるだろう。人間如きが、天使の名を呼べるわけがないのだ」
天使様が両手で両耳をふさいだまんま、ツンツン、そんなこと言う。
俺は、ごにょごにょ、言い返す。
「でもぉ、天使様の名前、ちゃんと呼びたいよ」
やっぱ恋人の名前を、呼び捨てで呼ぶのは、恋愛の重要イベントじゃないですか?!人間的には。
天使様が、両耳から下ろした両手で、あらあら、俺の両方のほっぺたを包み込みましたよ。
天使様が歌い出す。
いきなしミュージカルが始まったんじゃないですよ!!これが、天使様の本名。
『天使の歌声』って言うけど、ほんと、キレイな歌声と、メロディーだよなぁ~。ちゃんと呼べるようになりたいな~、天使様のお名前。
「略して、ミカエル。」
歌い終わって、じゃなくて、名乗り終わって、天使様が言った。
――俺は両目をパチパチして、天使様に聞き返した。
「え?え?え!どこをどう略したら、そうなんの?!すんげ~雑に略してない?!」
俺は声を出し、咳払いをして、喉の調子を整える。
そして、天使様の本名を発音した。
天使様は、キレイなお顔を、思いっきし歪めて、ご自分の両方のお耳を、ご自分の両方のお手々で、ふさいだ。
「不快な音で、お耳を汚して、すみませんでしたっっっ」
俺は、テーブルに突っ込む勢いで、頭を下げて、謝る。
ほんと難しいよな~、天使様の本名。
すんげ~長くて、発音もそうだけど、音程があるみたいなんだよね。歌を覚えるみたく、一生懸命、練習してるのにな~
と思いながら、俺は顔を上げた。
「何度も言ってるだろう。人間如きが、天使の名を呼べるわけがないのだ」
天使様が両手で両耳をふさいだまんま、ツンツン、そんなこと言う。
俺は、ごにょごにょ、言い返す。
「でもぉ、天使様の名前、ちゃんと呼びたいよ」
やっぱ恋人の名前を、呼び捨てで呼ぶのは、恋愛の重要イベントじゃないですか?!人間的には。
天使様が、両耳から下ろした両手で、あらあら、俺の両方のほっぺたを包み込みましたよ。
天使様が歌い出す。
いきなしミュージカルが始まったんじゃないですよ!!これが、天使様の本名。
『天使の歌声』って言うけど、ほんと、キレイな歌声と、メロディーだよなぁ~。ちゃんと呼べるようになりたいな~、天使様のお名前。
「略して、ミカエル。」
歌い終わって、じゃなくて、名乗り終わって、天使様が言った。
――俺は両目をパチパチして、天使様に聞き返した。
「え?え?え!どこをどう略したら、そうなんの?!すんげ~雑に略してない?!」
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登録日 2025.02.27 22:25
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