ある長編小説を書くために、練習として短編小説を書こうと思って色々考えた。

　わかりやすい青春もの、動物が出てくる童話っぽいもの、ドロドロした恋愛もの……そして思いついた。

　俺は大衆物が好きだ。映画はもっぱらアクションだし、音楽はロックにヒップホップ、漫画ならドラゴンボールにワンピース、安っぽい御涙頂戴の動画でも簡単に号泣する。

　でも俺は低俗とか単純とか熱いとか、そんな言葉では片付けられないほどの魅力や学びが大衆物にあると思う。

　たとえばいわゆるホラー映画って、基本的に誰もが幽霊やゾンビ、人間を含む化け物が出てくる事を期待して観る。逆に言うとそれが出てくるだけで成立する。

　マフィア・ギャング映画もそんな気がする。喧嘩、殺人、成り上がり。それを期待して観て、それが出れば満足。そしてだからこそ観ない人も多い。でもそれは間違ってる。

　ただ主人公の職業がマフィアやギャングなだけで、主人公が銀行員、運転手、はたまた超人・スーパーヒーローの、歴史に残る数々の名作と同じ感覚で見れば、名だたる不朽の名作と並べてもなんら遜色ない、むしろ格段に深い、人間の弱いところも汚いところも出し惜しみせずに全部出した超激アツ哀愁たっぷり傑作ヒューマンドラマ映画がめちゃくちゃ多い事に気付くはず。

　これはまさにそういうのを書きたくて書いたやつ。処女作だけど気に入ってる。読んでくれた人の中に何かが残れば嬉しいです。

※短編なので一気に読めますが、目次をつけてチャプター分けしてるので、好きなペースで読んでください。♡フォローもお願いします！